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横綱の遊び心はありかと ~「猫だまし」に目くじら立てなくてもよかったと思う~ [ヨモヤ]

以前このブログで、鶴竜の変化について書いた。
先場所の稀勢の里戦で、横綱鶴竜は2度も続けて立ち会いで変化した。
これに対して横綱審議委員会では賛否両論だったというのだが、私ははっきりおかしいと思った。
立ち会いの変化については、ルールで禁止されたものではないから、別に構わないのではないかとの意見があるが、「禁じ手ではないから構わない」と言ってしまっては、横綱の品格も何もないし、
「正面から相手を受け止めて圧倒的な力の差を見せつけて勝つこと。」
という横綱相撲の定義からしても、変化は好ましくない。
今でも、注目の大一番で逃げまどうなど、横綱として決してあるべき姿ではないと考えている。

九州場所では、白鵬の「猫だまし」が話題になった。
「猫だまし」とは、立合いと同時に相手力士の目の前に両手を突き出し、パチンと手を叩いて相手を惑わせる奇襲戦法のことである。
これを栃煌山戦でやったことから、批判の声が集まったのである。
館内からもヤジが飛んだようだし、急死された北の湖理事長も
「横綱としてやるべきことじゃない」
と断罪されたという。

鶴竜の逃げは全否定した私だが、白鵬の猫だましは、別にいいじゃないかと思った。
先にも引用した「正面から相手を受け止めて」という横綱相撲からは外れるが、ちょっとした遊び心も必要であると思う。

鶴竜は、優勝を争う大関との大一番で逃げた。
その姿は美しいものではなかったし、とても納得いくものではなかった。
白鵬は、日常的な関脇との一番で遊び心を披露した。
そして、批判を承知で猫だましを試みた理由について
「一度やってみたいという素直な心。技があるなら本当に効くのか試したかった」
と話したという。
そんなことだと思う。
その気持ちはよく理解できる。

白鵬は、休場明けの場所を、ある意味楽しみながら戦ったのだろう。
史上最多、35回の優勝を誇る大横綱であり、今さら勝った負けたで一喜一憂する心境でもないのかも知れない。

大横綱の遊び心。
ほほえましく見ればいいのではないか。

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コメント 2

高嶋

猫だましをやってもいいのでその後がっちり受け止めてほしかった。
猫だましのあとに変化してしまったことはまずいと思う。
by 高嶋 (2015-11-25 05:21) 

淋

確かに、ちょっとあっけなかったですね。
by (2015-11-26 04:21) 

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