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「文喫」に見る本屋さんの可能性 [ヨモヤ]

もう長い間、
「本が売れなくなった」
と言われている。
そして、本屋さんもどんどん減っている。
それはそうだろう。
本が売れなくなって、
そんななかでも買ってくれる人の多くがネット経由になってしまっているのだから、
本屋さんの営業が厳しくなって当然である。
特に、小さな本屋さんが続けていくのは至難の業になりつつある。

そんななか、去年の12月、六本木に「文喫」なる本屋さんが誕生した。
普通の本屋さんとは違い、
「入場料のある本屋」
であり、
「本と出会うための本屋」
とされている。
ずっと気になっていたこの店に、ようやく行ってみた。

ちなみに入場料は、税込み1,620円である。
時間制限はなく、
コーヒーか緑茶が何杯でも飲める。
これを高いと思うかどうかだが、私は高いとは思わなかった。
六本木駅から徒歩1分という場所柄もあるし、
本1冊読めばもとが取れると思えば、決して高くはない。

三万冊の蔵書、というが、本の数は少なめ。
ジュンク堂とか、そういうところを想定していくと、「アレっ?」となる。
文喫は、本の数よりその選書で売っているといっていいだろう。
棚づくりも、凝っている。
個人的にはもう少し本の数が欲しいところだが、そういうお店ではないだろう。

客は基本ほったらかしておいてもらえるから、
自由に時間を過ごせる。
何冊も本を持って来て片端から読んでいる人もいれば、
友だちと喋っている人もいる。
本を読む気は全くなく、パソコンカチャカチャの人もいる。
騒がしくしなければなんでもいい。
そこも心地よい。

難を言えば、冷房が効き過ぎて寒くて仕方がなかった点だが、
あのくらいでちょうどいい人もいるのだろう。

本を売る、のではなく、
本のある空間を売る。
こういう本屋さんが増えると、私などにはありがたい。

文喫のHPはこちら
http://bunkitsu.jp/

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