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映画評 「スペシャルアクターズ」 [映画評]

インディーズ映画として空前のヒットを記録し、
社会現象に近い熱狂を起こした「カメラを止めるな!」は、
私にとっても特別な映画になった。

日本経済新聞夕刊の評を読み、
封切り日に観に行くも、2回先まで満席。
献血やらなにやらで5時間ほど稼ぎ、ようやく鑑賞。
前半の「何これ?」
から、後半に怒涛の回収。
家族愛、映画愛も熱く、
「凄いの観た」
と腰が抜けた矢先、監督さん以下がサプライズの舞台挨拶。
この面白さを広めたいと、
Facebookで映画ファンを募って鑑賞したのも、いい思い出。

その「カメ止め」を撮った上田慎一郎監督の最新作となれば、期待しないわけにはいかない。
合作映画だった「イソップの思うツボ」も観たが、
やはり真価は本作で問われる。
そして・・・・・

シナリオは凝っているのだが、凝ろうとして凝っている感じ。
どんでん返しの連続なのだが、
凝ろうとしていることが伝わってしまっているだけに、
なにがどう転んでも意外感がない。
はい、そう来ましたね、
というだけ。
低予算の「コンフィデンスマンJP」という感じ。
だったら、長澤まさみさんが出てる方がいい。

今回も、俳優陣はワークショップで発掘した一般には知られていない方々。
それは別にいいのだが、
成功しているかと言うと、なんとも言えない。
素人くささが悪い面に出てしまった感がある。

今作は、「カメ止め」に比べると、はじめから多くの劇場で公開されている。
しかし、上田監督の最新作ということで待ちかねたファンが殺到しているかというと、
どうやらそうでもない。
宣伝も十分だったとは思えない。
本作は、残念ながら興行的にも苦戦するのではないだろうか。
となると、次回作が上田監督の正念場になる。
驚かすことにこだわらず、
自らの映画愛に導かれた映画を作られることを願う。

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