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映画評 「わたしは光をにぎっている」 [映画評]

何も起こらない映画、というのも嫌いではない。
淡々とした時間の流れをそこはかとなく楽しむのも、贅沢と言えば贅沢だ。
しかし、何も起こさずに映画として成立させ、
見ている人をひきつけ続けるというのは、なかなかの難作業である。
何も起こらないだけでは、そりゃもうどうにもならない。

「わたしは光をにぎっている」は、何も起こらない映画、に分類される映画だと思う。
物語を動かすようなちょこちょことしたことはなくはないが、
広く言えば何も起きなかった気がする。
では、何も起きないなりにひきつけられたかと言うと、残念ながらそうではなかった。
単に何も起きない画面を観続けた。

松本穂香さん演じる、田舎から出てきた女の子の成長ストーリーが軸になるはずだが、
成長する要素がない。
いろいろな人との触れ合いはあるが、それだけ。
この女の子が立派なことを言うのだが、
「なぜ、あなたがそんなこと言えるの?」
という感じを受けてしまった。
タイトルになっている詩との絡みも不発。
ラストシーンも、私には疑問だけだった。

「何も起こらない映画」を撮るのは難しい。
それに挑戦したくなる気持ちはよくわかるが、大抵は砕け散る。
気持ちはわかるが。

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旅人

はじめまして!
このブログを楽しみにしているものです。
お尋ねしたいことがあるのですが、
55歳125キロプロジェクトはどうなったのでしょうか?
腰痛がひどくて、無理そうですか?
by 旅人 (2019-12-02 05:37) 

淋

125キロプロジェクトは継続中です。
ゴールは、来年の秋口になります。
そろそろ近況報告をいたします。
by (2019-12-03 00:24) 

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