SSブログ

カリスマ経営者のバトンの引き継ぎ方 [経済を眺める楽しみ]

スティーヴ・ジョブズがいなくなったら、アップルは大変だろう、
と思っていたが、ジョブズ亡き後もアップルは着実に成長を遂げている。
アップルの長年のライバルだったマイクロソフトも、
ビル・ゲイツ引退後も世界のトップであり続けている。

日本はどうだろう。
現在のカリスマ経営と言えば、
ソフトバンクの孫会長、
ファーストリテイリングの柳井会長、
日本電産の永守会長などの名前が浮かぶ。
彼らの引退後、会社はどうなるのだろう。
アップルやマイクロソフトのように、成長の歩みを止めず進み続けられるだろうか。
それとも、迷走状態になってしまうだろうか。

日本指折りのカリスマ経営者である永守会長が率いる日本電産は、
日産自動車の関潤元副最高執行責任者が、4月1日付で社長に就任すると発表した。
日産から経営者を引き抜いた点もさることながら、
現社長のもとで模索してきた「集団指導体制」について、
「集団体制に移行しようとしたが、それは創業以来の最大の間違いだった」
と永守会長が総括されているのが面白い。
永守会長は、
「呼び名はいいが、強いリーダーがいないとだめ。5、6人で決めていたのではだめだ。
中国との戦いがあり、時間がかかってはいけない。」
とおっしゃったのだという。

カリスマの後を誰か一人が負うのはしんどいので、
複数の分担制にしようという発想はよく理解できる。
三人寄れば文殊の知恵、とも言う。
しかし、実際のビジネスの現場では、意見を持ち寄ってなどいられないようだ。
また、多数の意見が正しいとも限らないのだろう。

社長が交代しても永守会長は残られるので、
カリスマ経営者による経営は続いていく。
しかし、いつかは永守会長も引退される。
ソフトバンクの孫会長も、ファーストリテイリングの柳井会長も、
不老不死ではいられない。

バトンをどうやってつないでいくか?
カリスマ経営者にとって、最後にして最大の仕事になる。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。