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映画評 「事故物件 恐い間取り」 [映画評]

世の中、何がウケルかわからない。
最初この映画の予告編を観たとき、
「え?誰が観に行くの?」
と思った。
しかし、これが意外なヒット。
公開後最初の3週間を1位、1位、2位で飛ばした。
観たい人、いるんだ。

私は観る気はなかったのだが、いろいろ事情があってふらふらと。
劇場内に小学生が多いのにびっくり。
そういう層にヒットしたのか、と改めて。

監督は、ジャパニーズホラーの立役者と言っていい中田秀夫さん。
「女優霊」「リング」などでセンセーションを巻き起こし、
最近は「スマホを落としただけなのに」でもヒットを飛ばしている。
ツッコミどころ満載だった「スマホ」と同様に、いや、それ以上に、
本作は「はぁ?」という展開の連続。
登場人物の行動がいちいち不可思議であるだけでなく、
怖がらせ担当の怪異なものたちも、なんだか不思議な振る舞いの連続。
最後の妖怪大集合的なシーンもつい笑ってしまうが、
ラスボスとの戦いもさすがに笑いを禁じ得ない。
笑いを狙っているのだろうか。
だとしたら、はまっているが。
怖がらせなくていいのだろうか。

話の展開もハチャメチャ。
もう少しきちんとやってくれないと怖がることはできない。
何がしたかったのか、全く不明だが、
結果としてヒットしているので、これでよし、ということなのだろうか。
よいとは思えないが。

主演は亀梨和也さん。
芸人になり切るためか、少し太っているうえに髪型もイケていないので、人気アイドルの面影がない。
役作りが成功したということだろう。
相方役に瀬戸康史さん。
なんだか変な役どころで、お気の毒である。
ヒロイン役に奈緒さん。
こちらも、意味不明な行動の連続でお気の毒であるが、ヒット作で亀梨さんの相手役ということだから、まあよし、となるだろうか。
「カメラを止めるな!」で主人公の娘役を演じた真魚さんも顔をのぞかせていて、こちらはほっこり。

「事故物件 恐い間取り」は、なんというか、真面目に観に行ったらイケナイ映画。
作り手に、
本気で怖がらせる気はないし、
いい映画を突き詰める気もない。
ごくごくライトな気持ちで、
ツッコミどころ探し大会、といった覚悟で観ると楽しめるのかもしれない。

タグ:事故物件
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