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凱旋上映 「グラフィティ・グラフィティ!」 [映画評]

去年の9月、大塚の小さな劇場で
「グラフィティ・グラフィティ!」
という映画を観た。
その時公開したブログに、
“こののち、大きな映画館でかかることもあるかもしれない。”
と書いた。
書いたが、どういう道筋で大きな映画館にたどり着くのかは見当がつかなかった。
その可能性がどのくらいあるのかもわからなかった。

その後本作は、各地の映画祭を席巻した。
京都国際映画祭2019 クリエイターズ・ファクトリー グランプリ・観客賞
第15回山形国際ムービーフェスティバル2019 グランプリ
福岡インディペンデント映画祭 グランプリ
など、なんと13冠を獲得したのだという。

そして、とうとうTOHOシネマズ池袋での公開にこぎつけた。
チケットの購入方法が特別で、一般的に言うロードショー公開ではない。
宣伝もされていないし、ほとんどの人が知らないだろう。
しかし、ここまでたどり着いた意義は大きい。

私が観に行った回では、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が、舞台挨拶のゲストとして参加されていた。
guragura.jpg
※フォトセッション以外の時間はフェイスシールドをされていました。

本作の監督である松尾豪さんとは、カメ止め以前からの知り合いだったそうだ。
松尾さん曰く、
「映画祭に出品すると、たいてい上田さん夫婦に阻まれた」
とのことである。
松尾さんと上田さんが互いに認め合っている様子や、映画愛に満ちたやり取りは、
なんとも楽しく、豊かな時間であった。

上田監督は、松尾さんが作った「愛を込めて壁ドンを」という作品が好きなのだそうだ。
私も大好きである。
「愛を込めて壁ドンを」はコメディ。
「グラフィティ・グラフィティ!」は青春ものといっていいだろうし、
そのほかにもハートウォーミング系の作品やハードボイルド系の作品など、
幅広く作れるのが松尾さんの特徴である。
脚本、監督はもちろん、編集も音楽も、
さらには絵もいける。
可能性は無限である。

今年はコロナ禍で映画館も厳しかった。
しかし、「鬼滅の刃」の特大ヒットが示すように、
人々から大きなスクリーンで観たいという欲求がなくなったわけではない。

映画制作もしんどい時期が続いていると思いますが、
若手クリエーターの皆さん、頑張ってください。
新しい、素晴らしい日本映画、期待しています。
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