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「銀魂」のこと [ヨモヤ]

2004年から2006年にかけてテレビ東京系列で放映されていた「焼きたて!!ジャぱん」というアニメが大のお気に入りだった。
原作ファンだったわけでもなく、何の気なしに見始めたのだが、いつの間にか毎週楽しみに見るようになった。
だから、終了すると知ったときはショックだった。
後番組は「銀魂」というジャンプ漫画らしいが、当時はよく知らなかったし、とにかく「焼きたて」をもっと見たかった。
しかし、その曜日のその時間にアニメを見るという習慣ができていたので、「銀魂」の第1回放送にもチャンネルを合わせた。
そして、ずっぽりはまった。

アニメ「銀魂」は、
笑えて笑えて、ときに心震えて、
ロックでパンクでブルースで、
クールで暑苦しかった。
アニメでの表現はここまで、
子供向けの番組はここまで、
夕方の番組はここまで、
といった常識に、毎週挑戦しているようにも感じられた。
そして、何より面白かった。
繰り返される「終わる終わる詐欺」も、プロレスを見ているような感覚で楽しんだ。
作り手と視聴者がコールアンドレスポンスのような感じで、番組を高めて行っているような錯覚にとらわれた。

2006年4月から2010年3月までの第1期、
2011年4月から2012年3月までの第2期、
2012年10月から2013年3月までの第2期延長戦
の頃は、毎週心が躍った。
私はすでにいいおっさんになっていたが、若い頃に出会っていたら、もっとのめり込んでいただろう。

テレビアニメ第1期後の2010年に公開された映画、
「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」にも燃えた。
銀魂のよさが詰まったような作品で、音楽も含めてしびれた。

第2期延長戦後の2013年に公開された映画、
「劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ」のときには、これで銀魂アニメも終わりかと思うと、切なさが募った。
目に焼き付けておこうと思った。

終わったはずの銀魂アニメは、2015年に第3期として、しれっと再開した。
なんどだまされても面白いのなら構わないが、何か以前とは違うものになってしまった気がした。
そしてそのうちなんとなく観なくなってしまった。
2017年から始まった第4期にもまったく乗れなかった。
ストーリーも作画も、すっかり変わり果ててしまったように思えた。

2017年には実写版が公開された。
「銀魂」はアニメでこそ面白いのであり、実写には不安しかなかったが、これが思いのほか楽しめた。
監督、スタッフの皆さんには、恐れ入った。

調子に乗られたか、
2018年に実写版の第2弾が公開されたが、こちらは全く楽しめなかった。
緊張感のない「銀魂」は、次元の低い悪ふざけになってしまう。

2013年の「劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ」から8年。
「銀魂 THE FINAL」が公開された。
最後の銀魂を何回やっているのか、といったツッコミはしないが、もう高揚感はない。
引っ張り過ぎたなあ、
やめどきを間違ったのかなあ、
とは思うけれど。

「銀魂」という作品は、これからも末永く愛され続けるだろう。
きっと、いろいろな解釈も広がっていったりするだろう。
何年か後に、
「帰ってきた銀魂」「銀魂リターンズ」「銀魂再び」「銀魂前日譚」
などのタイトルで映画が公開されても、それはそれでありだと思う。
ただ、銀魂である以上、熱い気持ちで、重い重いものを背負って作ってほしいと願う。
銀魂である以上は。

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