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素直に喜びたい日経平均30,000円超え [経済を眺める楽しみ]

15日の東京株式市場は日経平均が急反発し、ついに3万円の大台を突破した。
これは1990年8月2日以来のことらしい。
1990年は、前年末につけた38,915円の最高値から真っ逆さまに落ちていく年だった。
その後、最悪期には7,000円にまで下がり、ようやく30,000円に復帰した。

株価は、景気を反映するだけでなく、その国の実力をも示す。
また、株価が高いことは、その国の経済に様々な恩恵をもたらす。
30,000円到達、めでたいことである。

しかし世の中、単純に喜ぶ方だけではない。
むしろ、斜に構える方の方が多いだろうか。
株が上がると、以下のような反応に多く出くわすことになる。
それは、
1 株が上がって喜んでいるのは一部の金持ちだけ
2 どうせバブル
である。

株価の上昇をどのように読み解いても、それはそれぞれの見識である。
ただ、誤解や残念な振る舞いはほぐしていきたい。

まず、株は金持ちだけしかできないという誤解について。
これをおっしゃる方は、数十年前の知識でとどまっているのか、
若しくは状況が変わったことは知っているけれどあえてミスリードしようとされているのか。

確かに、数十年前は、一定以上のお金を持っていないと株に手は出しづらかった。
1,000株単位でしか買えないため、最低でも100万円以上必要で、
一回取引するごとに手数料が1万円以上かかる、
とあっては、一般の人には敷居が高かった。
今は全く様変わりしている。
株式の売買単位は小さくなり、証券会社によっては1株から買える。
つまり数千円、どうかしたら数百円から始められる。
手数料も、条件次第だがゼロ円というところさえある。

つまり、株式投資ができるのは金持ちだけではない。
誰でもできる。
株をやらないのは自分の意志ということになる。

次に「どうせバブル」という意見について。
株式市場は、どうしても行き過ぎてしまう傾向にある。
そして、とことんまで行き過ぎた後に、下降に転じる。
だからいつかは下がる。
しかし、また上昇に転じる。

下がる下がると言っていればいつかは当たる。
今回の相場でも、25,000円の当たりから、「バブルだバブルだ」と言っておられる方がいた。

予想は、当たる時もあるし外れるときもある。
下がると思うから買わないというのも、一つの考え方である。
しかし、いつもいつも警報を鳴らすのはいかがなものだろう。
ご本人が機会を逃すのはいいとして、
真に受けて買わなかった人からすれば、利益を逸していることにもなってしまう。

2020年のGDP成長率は、11年ぶりのマイナス成長となった。
この状況での高値は、どう考えてもおかしい、と思われる方も多いだろう。
その気持ちはよくわかるが、そこで止まっていてはいつまで経ってもチャンスはつかめない。

16日にはすとんと落ちて、30,000円回復も一瞬の夢だったな、ということになるかもしれない。
株式市場とはそんなものである。
だからこそ、30,000円、素直に喜びたい。

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