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映画評 「ライアー×ライアー」 [映画評]

続々と実写映画化される少女漫画原作もの。
作り手が観客の対象と考えているのは、主に女子のみなさんだろう。
少女漫画の読み手であり、
主人公を演じるイケメンさんのファンであるから当然である。
お相手が人気若手女優であることがほとんどだから、こちらのファンの方ももちろんターゲットであろう。
だから、基本的にこうした方々が楽しめればいい。
私のような50過ぎのおっさんまで楽しませようとする必要はない。
この映画は、映画ファンをうならせたいといった細部へのこだわりのようなものをばっさり切り捨てていて、それなりに成功しているように思える。

映画は、
「ささいなうそのせいで、変装中の姿が義理の弟にほれられてしまう姉弟のややこしい関係を描く」
というもの。
なんじゃ、それ。
原作ではもう少し丁寧に描かれるのだろうが、2時間でおさめる必要のある映画では、めちゃくちゃな勢いで話が進む。
真面目に考えしまうとすぐに振り落とされるが、この作品はこれでいいと思える。
ドタバタわちゃわちゃとありえない展開が続くが不快ではない。
これはこういう作品だから、と割り切れる演出がなされているし、
主演の松村北斗さん、森七菜さんも、振り切った演技をすることで、リアイティから遠いところに連れて行ってくれる。

ほとんどの人が、最後にどうなるかわかっているだろう。
原作未読でも、オチは見え見えであり、実際そのとおりに流れていく。
これもこれでいい。
惜しむらくは、もうひとひねり、もう一山あればとは思う。
するする終わってしまったのは、ちと残念だった。

松村さん、森さん以外の若手俳優として、小関裕太さん、堀田真由さんが出演。
堀田さんは、私の大好きな映画「殺さない彼と死なない彼女」にキャピ子役で出演されていた。
ずっと応援していくつもりである。

「ライアー×ライアー」は、リラックスして楽しめる作品。
ゆめゆめ生真面目に観てはいけない。
おおらかに眺めていれば、するすると時間が流れていく。
まあ、これはこれで。
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