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「2020年伝えたい映画大賞」 その1:俳優部門 [映画評]

日本アカデミー賞をはじめとする各種映画賞に疑問を感じ、
自分たちで「伝えたい」と願う映画を選ぼう、という思いで始めた「伝えたい映画大賞」。
今年が第2回となる。
ちなみに去年の結果は、
大賞「洗骨」    監督・照屋年之(ガレッジセールゴリ)
2位 「岬の兄妹」  監督・片山慎三
3位 「愛がなんだ」 監督・今泉力也
女優賞:和田光沙さん(「岬の兄妹」の演技で)
男優賞:池松壮亮さん(「宮本から君へ」の演技で)
であった。

まずは俳優賞。
「伝えたい映画大賞」では、主演・助演の区別を付けず、優れた演技をされた方を選ぶことにしている。

男優賞では、
菅田将暉さん(「糸」「浅田家!」)
宇野祥平さん(「罪の声」ほか多数)
村上虹郎さん(「ソワレ」)
友川カズキさん(「どこへ出しても恥ずかしい人」)
草彅剛さん(「ミッドナイトスワン」)
といった方々の名前が挙がった。
極端に異色な友川さんをはじめ、多士済々のメンバーだが、選考会では宇野祥平さんを推す声が圧倒的であった。
今年大きな評判をとっている「花束みたいな恋をした」でも、一瞬だけ出演されている宇野さん。
役名も無いような出演の時もあり、ピリッとしたスパイスのような存在だが、
2020年は役者として大きな評価を獲得した年となった。

女優賞では、
水川あさみさん(「喜劇 愛妻物語」「ミッドナイトスワン」など)
佳山明さん(「37セカンズ」)
モトーラ世里奈さん(「風の電話」)
芋生悠さん(「ソワレ」「37セカンズ」)
齋藤飛鳥さん(「映像研には手を出すな!」)
土村芳さん(「本気のしるし」)
といった名前が挙がった。
モトーラさんの訴求力・将来性を評価する声が出され、
「37セカンズ」での佳山さんの熱演も特筆すべきとされたが、
すべてを吹き飛ばすほど、2020年の水川あさみさんの活躍には目を見張るものがあった。
「グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜」「喜劇 愛妻物語」「ミッドナイトスワン」「滑走路」「アンダードッグ」と話題作に出まくり、いずれも印象的な演技を披露された。
中でも「愛妻物語」での悪妻ぶりは圧巻。
赤いパンツが強烈で、女優として二皮ほど剥けられた感がある。

というわけで俳優部門は、
男優賞は、宇野祥平さん
女優賞は、水川あさみさん
がそれぞれ選ばれた。
お二人とも多くの映画に出演され、
それぞれの作品で俳優魂をいかんなく発揮されたことへの敬意を込めての選出である。

作品賞については、追ってお知らせしたい。

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