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この頃気になるYahoo!の見出し ~ ミスリードが増えていないかしら? ~ [ヨモヤ]

Yahoo!の月間ページビューは数百億にもなるという。
なかでもトップページには多くのアクセスが集まる
そのこと自体はYahoo!の皆さんの努力によるものでもあり、称賛すべきことであるかもしれないが、
ここまでになると、
テレビや新聞に並ぶ大手メディアであることはもちろん、
ひとつの権威、権力にすらなってくる。
こうした力を持つと、自ずから責任というものもついてくると思う。

ヤフーのトップページにあるトピックスは、概ね13字で書かれている。
この文字数が、わかりやすく、またインパクトがあるのだという。
ヤフーは役所ではないので、それほど正確性にこだわる必要はなく、
とりあえず関心を持ってもらい、クリックしてもらうことが最優先されることはわかる。
しかし、ここまで力を持ったとき、読者をミスリードしてしまう可能性がある見出しを打つことはどうなのだろう。

例えば、4月19日のトップページにあった
「新卒採用『減らす』22% 共同」
という見出しにも違和感を覚えた。
これだけを読むと、新卒採用を「減らす」企業が多いように受け取るのが普通だと思うが、
中を読むと、
「減らす」が22%、「増やす」が17%、「前年並み」が34%、
となっている。
つまり、減らすと増やすでは、減らすがやや多いもののほぼ拮抗しており、
さらに前年並みの企業が最も多い。
この結果からは、新卒採用が減る、との結論には、通常は達しないだろう。
ちなみに、4月19日付の日経朝刊は2022年春の新卒採用をプラスで見込んでいる。
このことからも、新卒を減らす流れが固まったものとは言えないと思う。

この記事は、共同通信の記事をそのまま引っ張っているものなので、
ヤフーとしては関知しないとなるのだろうか。
しかし、そのまま引っ張っているからミスリードでも仕方がないとはならないだろう。

また、これもたまたま?共同通信の報道の引用だったのだが、
「国連、処理水放出に『深い憂慮』」
というトピックスにも違和感があった。
これは、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出決定に関する記事だが、
この見出しを読めば、誰もが国連が組織として憂慮を示したと思うだろう。
そう書いてあるのだから。
しかし記事を読んでみると、国連が機関として見解を示したわけではなく、「特別報告者」という方が意見を述べたに過ぎない。
ちなみに朝日新聞は
「原発処理水の海洋放出『人権にリスク』 国連特別報告者」
という見出しをつけていて、こちらの方が正確に伝えている。
13字は超えているが。

ここで「あれ?」という見出しが続いたので例に挙げたが、
見出しがミスリードを誘っているケースはもっとあるだろう。
ここまでの影響力を持つと、
字数に制限があるから仕方がない、
という問題ではないと思うのだが、どうだろう。
意図的にミスリードを誘っているのだとしたら、また話は変わってくるが。

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