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アップルの株価は割高? [経済を眺める楽しみ]

1月5日付の日経に、
アップルの時価総額が世界初の3兆ドルを突破したという記事が大きく取り上げられていた。
見出しは、
「市場、利益30年分織り込む」
となっていた。

この見出しを読んで、普通はどう思うだろう。
「30年分の利益を織り込むなんてとんでもない話だ」
「アップルの株価は説明がつかない高値なんだな」
と受け取る人もおられるだろう。

一方、株式投資をやっている人からすれば、
「利益の30年分と言うことは、PERが30倍ということか。大したことないな」
「PERの30倍をこんなに大きく取り上げるのは何故?」
ということになるかもしれない。

利益の30年分、すなわちPERが30倍であることが割高かどうか。
一概には言えないが、東証の時価総額上位企業である
ソニーの予想PERが26倍、
リクルートの予想PERが43倍だから、
それほどの数字ではない。
ちなみに成長が期待されるメルカリなどになるとPERは100倍を超えている。
つまり、アップルの成長性を見込めば、PERの30倍は割高と言い切れるレベルではない。

アメリカ株は調整知らずの上昇を続けていて、
こんなことがいつまでも続くはずがないと思える。
アップル1社で東証の時価総額の半分に迫る、
ともなると、そんな馬鹿な、という気にもなる。
しかし、期待感だけではなく、業績がしっかりついてきているのも事実である。
アップルだけではなく、
グーグルもマイクロソフトもアマゾンもフェイスブックも強い。
株価が高いだけではなく、収益をきっちり上げてきている。

日経の見出しは、他の企業との比較ではなく、
過去のアップルの株価と比較したときに、かなり過熱感が出ていることを言いたいのだろう。
ただ、今後株価が大きく調整する可能性もあり、先のことはなんともわからないが、
少なくともアメリカ株が期待感だけで株価が上がっているわけではないことは確かである。
アメリカ経済の成長は日本にも追い風である。
恩恵を受けつつ、戦うところはしっかり戦って勝つしたたかさが日本企業には求められる。

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