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2021年の邦画を振り返る ~ その2 困った映画たち ~ [映画評]

2021年もそれなりの数の邦画を観た。
映画業界が厳しい時期にあって、観ることで支えたいという気持ちもあった。

といって、公開されるすべての邦画を観ることはとてもできない。
だから、ある程度選んでいくのだが、ハズレの確率は小さくない。
つまらないときには素直につまらない、と書くようにしているが、
嬉々として書いているのではなく、
面白いだろうと期待して観に行って、
面白くなくてがっかりしているのだということはご理解いただきたい。
当たり前だが、腐すために観に行っているのではない。

困った映画を振り返ろうとしたとき、まず浮かんだのがドラマの映画化。
2021年も多くのテレビドラマが映画化されたが、
ほぼ百発百中で面白くなかった。
テレビ界隈の方が作る作品だから、という偏見無く見るように心がけているが、
どれだけ甘めに観ようと思ってもそれを上回ってつまらない。
懲りもせず2022年もドラマの映画化作品を観に行くつもりだが、
2021年はタイトルに「劇場版」と付いたら、超高確率でトホホな出来栄えだった。

観終わった映画に100点満点で点数を付けるようにしていて、
最低点ではなかったが、失望度ではナンバーワンだったのが、
「CUBE 一度入ったら、最後」。
海外の傑作映画をわざわざすさまじく劣化してリメイクすることはないだろうに。
なんでこんなの作っちゃったんだ、という衝撃は強烈。

トンデモ映画という点で忘れられないのは、
土屋太鳳さん主演の「哀愁しんでれら」。
面白くないうえにぶっ飛んだ内容で、手の付けようがない作品なのだが、
今思うと凡百の単につまらないだけの映画よりはましなような・・・。

ちまたの評判が悪い作品は観てみるとそこまで悪くなかったりするのだが、
評判どおりオイオイだったのは、
「100日間生きたワニ」。
監督は「カメラを止めるな!」の上田慎一郎さんで、大きな汚点を残された。
まあ、ドンマイです。
63分という短い上映時間に救われた。

興行成績は上々で、作品としても一定の評価を獲たものの、
個人的にはまったくしっくり来なかったのが、
「竜とそばかすの姫」。
細田監督への期待値が高過ぎるという面はあるかもしれないが、それを差し引いても・・・。
しかし、海外の映画賞ではかなり評価されているようだ。
ふうむ。

監督で観に行ってがっかりのパターンでは、
「ずっと独身でいるつもり?」がドンピシャ。
この映画を撮ったふくだももこさんの前作「君が世界のはじまり」が大好きで、
本作も期待して観に行ったのだが、あれまあ。

感傷的な気持ちに浸らせられたのは
「銀魂 THE FINAL」。
アニメの銀魂が大好きで、長い間楽しませていただいた。
ドキドキワクワクさせ続けてくれた作品の最終章としては哀しかった。
いつまでも続くものはどこにもないとわかっているものの、
いろいろあったけれど最後は凄かった、と言えるような映画を作って欲しかった。

2021年は、困った映画が多かった気がする。
それも思い切ってバットを振った結果で外れてしまったというより、
置きに行ってつまらないという残念な展開。
2022年は魂の籠った作品に多く出会えますように。

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