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映画評 「映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」 [映画評]

普段のしんちゃんが好きなのに、
映画になると急に日本の危機的な大きな話になってしまうのがずっと残念だった。
(まあ、ドラえもんもそうだが)
とはいえ、
「オトナ帝国」のような大傑作もあるし、
去年の「天カス学園」のような快作もあるので一概には言えないが、
映画だからと話を膨らませず、日常のしんちゃんが観たい。
だらだらのほほんとしているしんちゃんを大スクリーンで観たい。
脚本と演出次第で、映画としてもしっかり成立するはずだ。

その気持ちは今も変わらないが、
今作で、少し思い直した。
荒唐無稽な設定にも関わらず、とりあえず話を成立させ、
泣かせどころを設け、
もちろん笑わせつつ、
主要登場人物(しんちゃん、ひろし、みさえ、ひまわり、シロ、風間くん、ねねちゃん、ボーちゃん、まさおくん)の見せ場もそれぞれ作るとしたら、
それはそれですごい力技なのではないか、
と今さらながら感じた。

30周年記念ということもあってか、
しんちゃんの出生にさかのぼるシーンから始まる。
産院での取り違え騒ぎはまるで成功しているとは思えないし、
そこからの展開も無茶苦茶。
辻褄が合うとか合わないとかいうレベルではない。
悪役も今一つ立っていないし、
ピンチの場面での切迫感も伝わらない。
だから、本作が過去のしんちゃん映画と比較して強くおススメできるような作品かと言われると、
正直、全然そんなことはない。
のだが、
うん、これはこれで、と思わせてくれる力もあった。

声のゲスト出演として
川栄李奈さんとハライチの岩井勇気さん・澤部佑さんが紹介されている。
しかし、公式では紹介されていない
山田孝之さんの方がやたら印象深い。
笑えるシーンでもあるので、ご覧になられる方はいつ登場されるのか是非お楽しみに。

つまらない年が続き、
もう映画は止めた方がいいと思った時もあったが、
去年の天カス学園で見直し、本作でも「ふむ」と感じた。
しんちゃん映画、まだまだ楽しませてもらえそうだ。

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