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映画評 「雨を告げる漂流団地」 [映画評]

本作を撮った石田祐康監督の前作「ペンギン・ハイウェイ」は、素晴らしい作品だった。
面白くて、切なくて、心に残る一本となった。

その「ペンギン・ハイウェイ」の石田監督の新作なのだから世の中的にもっと大きく取り上げられてもいいように思うが、
意外にひっそりと公開。
そういうものだろうか。
真っ当に評価されていないように感じる。
残念。

というわけで、個人的には非常に大きな期待を持って観に行ったのだが、
「ありゃりゃ?」
オリジナル脚本ということで気合の入った作品なのだと思うけれど、
どうにも空回りしている。

子どもが主人公、
現実味のかなり薄いSF、
というしつらえは「ペンギン・ハイウェイ」と同様。
しかし、ペンギンではビタビタはまった演出が、本作ではまったく決まらない。
子どもたちの関係性もイマイチだし、
とんでもないことが起きた理由も意味も、
なんだかよくわからない。
同じようなことでワーワー言う流れも心地よくない。

序盤はそれでもまずまずだったのだが、途中からはずっとしんどい感じ。
ラストもなんだか。

「ペンギン・ハイウェイ」という作品を届けてくれた恩は忘れないので、
石田監督の次回作にはもちろん期待する。
それが駄目でも、その次の作品を期待する。
のだが、さすがに今回はがっくり。
いいところが見つからない。
ペンギンとの格差はあまりにも大きい。
やはり2作連続で快作を生み出すことは難しいようだ。
「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督しかり。

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