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映画評 「ハケンアニメ!」 ~ 2回目の鑑賞で確信。2022年を代表する作品。 ~ [映画評]

先月末から今月初めにかけて、
早稲田松竹で「映画大好きポンポさん」と「ハケンアニメ!」が併映されていた。
私が観に行った回はほぼ満席。
いや、そりゃそうでしょう、この2本を続けて観られるなんて、
こんな幸せな時間ってそうはないもの。


今年の5月に公開された「ハケンアニメ!」は、
売れっ子の吉岡里帆さん、中村倫也さんの共演で、
宣伝もそれなりに行われていたにも関わらず、
公開初週の興行ランキングでトップ10圏外。
あまりの不入りに、「大爆死」などと揶揄された。
しかし、実際に足を運んだ人の評価は高く、
ジリジリとロードショー期間を伸ばしていった経緯がある。

今年観た映画で、2回目を観たくなった作品は、
「恋は光」と本作「ハケンアニメ!」の2本。
ほかにも面白かった作品はあるが、2回観たいかというとちょっと別の話で。
先日「恋は光」を観て、今回は「ハケンアニメ!」を観ることができた。
目黒シネマさん、早稲田松竹さん、ありがとうございます。
早稲田松竹.jpg

2回目の鑑賞は落ち着いて観ることができる。
「いい映画だといいな」
「うわー、ここまではいいんだけど、最後までこのままだといいな」
とハラハラする必要がないのが嬉しい。
だって、いい映画なのはわかってるから。
そして「恋は光」と同様、本作も1回目より2回目の方が深く心に響いた。
いやはや素晴らしい。
最初から最後までずっと面白い。
本作が長編2作目となる吉野耕平監督、
初の映画脚本となる政池洋佑さん。
お二人の今後に要注目である。

本作は、アニメ作りの様子を描いた映画であるが、
仕事全般につながる要素が満載。
それぞれの持ち場でベストを尽くすこと、
誰かが誰かのために尽くすこと。
何かを成し遂げようとして思いを貫くこと。
そんなあれやこれやが説教臭さはまったく無く伝わってくる。
心が燃える瞬間が何度もある。

映画のなかで吉岡さん演じる主人公が
「刺され、誰かの胸に」
と願う。
この映画が多くの人の胸に刺さったことは間違いないと思う。

2回目を観終わって劇場を出たら、
あれ、もう3回目を観に行きたくなっていた。

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