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映画評 「シン・仮面ライダー」 [映画評]

「シン」なんとか、
という表現が広まっている。
きっかけは、2016年の「シン・ゴジラ」だろうか。

庵野さんの関わる作品はゴジラ後も
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
「シン・ウルトラマン」
と続き、
今作が4作目。
これまではどれもがヒットを飛ばしてきた。

仮面ライダーの主演に池松壮亮さんが起用されると聞いたとき、
これは面白くなりそうだと思った。
池松さんは二枚目アクション俳優とはちょっとニュアンスが違うから、
内省的なライダーが誕生しそうな予感がした。
2号役に柄本佑さんというのも絶妙であるように感じた。

しかし、出来上がった映画を観てみると、
「はれ?」。
なんだかへんてこりんな展開。
もちろん、単純な勧善懲悪を観たかったわけではないのだが、
意味不明な話を眺めさせられるのもヘキエキ。
仮面ライダーの背景も苦悩も掘り下げ不足で、
気持ちが入らない。
ショッカー側が単純な悪ではなく何やら事情があるのはいいのだが、
何をしたいのかがよくわからず納得感は低い。

浜辺美波さん演じるクールなヒロインが、
しょっちゅう「私は用意周到」というのだがその割に全く役に立たないのも、
ギャグとして受け取ればそれはそれでだが、
ギャグではないとすると一体何なのか。
いや、全編ギャグなのか。

「これじゃない」
という感想は、大雑把すぎてあまり好きではないのだが、
そう感じた方は少なくないだろう。
子供向けでも大人向けでもなく、
エンタメでも文芸でもない。
楽しみにしていただけに、力が抜けた。
抜けきった。

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