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映画評 「最後まで行く」 [映画評]

何事もやり過ぎは駄目。
この映画を観て、そんなことを思った。

岡田准一さん演じる主人公に、
綾野剛さん演じるヒール役が、執拗に絡んでくる。
二人はまさに不死身。
しかし、不死身過ぎて、
次から次へと危機があり過ぎて、
終盤はもうなんとも思わない。
タイトルは「最後まで行く」だが、途中くらいまで行ってくれれば十分だった。
ああなってしまうと、
サスペンスというよりコメディ。

辻褄が合わないことや
突っ込みどころも満載。
別にそんなもの無くてもいいが、
リアリティは皆無。

オリジナルは韓国映画らしい。
そちらはもっと面白いのだろうか。

主演の岡田准一さんは熱演されているが、
本作では「ヘルドッグス」などで見せられたアクションは控えめ。
岡田さんの使い方としては、なんだかもったいない。
綾野剛さんのサイコぶりはなかなかの恐怖。
ただ、突っ込みどころが多過ぎて、後半はお腹いっぱい。

監督は藤井道人さん。
4月に公開された「ヴィレッジ」も暗かったが、本作もダークなトーン。
ただ、もう少し丁寧に作って欲しかった。

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