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インフレで国が得してる? [公会計]

財務省の発表によると、
2023年度の税収が72兆761億円となり、4年連続の過去最高になったとのことである。

このことについて、意外と感じている人も少なくないようなのだが、
歳出予算が毎年増え続けているのだから、本来なら税収も増えて当然であろう。
もらえるものは増えていいが、
取られるものは減っていくべき、
とお考えなのだろうか。

税収が増えて、
「国が得をしている」
と感じている人もいるらしい。
国、という人格的なものがあり、儲かってウハウハしていると思っておられるのだろうか。
若しくは、増えた分は国会議員や官僚のボーナスになるとでも思っておられるのだろうか。

家計が物価高で苦しむ中、
インフレによって恩恵を被るのは債務者であり、
我が国最大の債務者である国が受益を得ている。
と考える人もいるようだ。

国家財政も、支出する際には経費の上昇に対応しなければならないのは言うまでもないし、
国が借金をしてきたのは需要不足に対応してきた面がある。
ごく当たり前のことだが、
識者、専門家と言われるような方がこうしたことをすっとばして、
インフレで国が得しているようにおっしゃる方もおられる。

インフレになって国が得をしているのなら、
デフレ期には国が損をして、国民のために我慢をしてくれていたということになりそうだが、
そうは言われない。

国の財政のあり方について、いろいろな意見があるのは当然である。
しかし、擬人化して短絡化し過ぎるのはいかがなものだろう。
これまでの経緯も含め、ちゃんと考えたい。

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