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映画評 「箱男」 [映画評]

実験的な、と言われる映画がある。
難解な、と言われる映画がある。
挑発的な、と言われる映画もある。
そして、そうした映画が、一部の人に大いにウケることがある。
往々にして、映画マニアや映画評論家が高く評価したりする。
しかし、
わけがわからないものはわけがわからないし、
金取って客に見せる作品がわけがわからなくていいとは思えないし、
面白くないものは面白くない。
言う人に言わせれば、
感性が低い、
ということになるのかもしれないが、
いや、そうかしら。

本作「箱男」は、作家・安部公房さんの同名長編小説を、
「狂い咲きサンダーロード」「逆噴射家族」などの石井岳龍監督が映画化したもの。

原作は、学生の頃に読んだ。
安部公房さんの作品はほかに「砂の女」「方舟さくら丸」「燃えつきた地図」なども一通り読んだが、
あまりピンと来なかった記憶がある。
にしても、この映画のニュアンスともかけ離れているような。

実験的なのか、挑発的なのか、なんなのかよくわからないが、
何を見せられているのか頭に大きな疑問符を乗せられたまま映画は進む。
いやほんと、何を見せられているのか。
何やらエロいシーンも展開されているのだが、
感覚を刺激されることはなく、
つづめて言えば、退屈。
わけがわからないものはわけがわからない。

寝不足だったわけでもなく、
満腹の午後だったわけでもないのだが、
私は睡魔との戦いに専念。
いくらわけがわからなくても、夢の世界にトリップするのはもったいない。
しかし、この映画を観ながら睡魔と戦うのは本当に厳しかった。

出演は、永瀬正敏さん、浅野忠信さん、佐藤浩市さん。
三人ともノリノリで演じておられるようではあるが、
どこか痛々しく。
白本彩奈さんが体を張ってくださっているが、
なんだか申し訳ない気持ちになった。
なんか、すみません。

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