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サンマリノというロマンチックな国 [ヨモヤ]

FIFAランキング最下位(210位)のサンマリノ代表が、
20年4カ月8日ぶりとなる国際Aマッチの勝利を飾ったことが話題となっている。
といっても相手は、FIFAランキング199位のリヒテンシュタイン代表。
人口は、
サンマリノが約33,000人、
リヒテンシュタインが約39,000人だから、
似たような環境にあるチーム同士の戦いだったとわかる。
両国にとっては、だからこそ負けられない戦いだっただろうし、
勝ったサンマリノの皆さんには、おめでとうございましたと伝えたい。

このサンマリノ共和国という国は、実にユニーク。
場所は、イタリア半島の中東部。
イタリアの中に、ポコっと一角別の国がある感じ。
面積は61平方キロで、千葉県の松戸市や東京都の大田区と同じくらいの大きさ。
世界で5番目に小さな国であり、
現存する世界最古の共和国と考えられている。

共和制についてWikipediaを引くと、
国家元首の地位を個人(君主)に持たせない政治体制、であり、
国家の所有や統治上の最高決定権(主権)を個人(君主)ではなく人民または人民の大部分が持つ、
とされている。

サンマリノの国家元首は、「キャプテンリージェント」制度で運用されており、
国家元首である執政は相対する政党から一人ずつ選出された2人が就任する。
これだけでも十分ユニークだが、
任期がわずか半年ということに驚かされる。
2人のうち一人が国家元首、もう一人が政府代表になるとのことだが、
これが文字通りコロコロ変わるということになる。

国会に当たる存在が、60名からなる大評議会。
しかしその60名も何らかの職を持っている人たちで、専門の政治家はいないという。
これでは腐敗のしようがない。

さらに、国民全員が顔見知りに近い存在ということで、
公平性を保つため、司法は外国人に委ねられている。

ちょっと信じられない国家体制だが、
この形で数百年続いているという。

サンマリノの仕組みが、普遍性を持って世界に広がるかというと、
そうはならないだろう。
しかし、こんな国が長く続いているということはそれだけで素敵である。
なんというか、ロマンチックである。

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