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2018年をチラッと振り返る [ヨモヤ]

毎日毎日このブログを書いている。
何を食べたとか、どこへ行ったなどといった身の回りのことは書かないようにしているので、
毎日毎日だと、正直書くことがない日もある。
そこを懸命にネタを探して書く。
泣きながら書いている感じである。
じゃあ、止めればいいのに、と我ながら思う。
まあ、いつか止める日が来るだろうが、しばらくは泣きながら書く。

この1年も、新聞やらネットやらで情報を探し、なんとか毎日書いてきた。
記憶をたどりつつ、チラッと1年を振り返ってみよう。

総括すると、比較的平穏な一年だったのではないだろうか。
今年の漢字に「災」が選ばれるくらいに災害の多い年で、
特に7月の西日本豪雨や9月の北海道での地震では大きな被害が出た。
被害に遭われた方には心からお見舞いを申し上げたい。
ただ、この国に暮らす以上、自然災害に遭うことは避けられないさだめでもある。
自然災害以外では、政治的にも経済的にも社会的にも、比較的平穏だったと思う。

読売新聞による読者の選ぶ10大ニュースの1位が
「平昌五輪で日本は冬季最多13メダル。フィギュア・羽生結弦は連覇」
マクロミルによる重大なニュース調査の1位が
「安室奈美恵が引退」
ということからも、平和な1年だったことがうかがえる。
ただし、日大のアメフトや、レスリング協会、ボクシング連盟、いくつかの医学部など、不祥事が目立った年ではあった。
古い体制を一新する時期でもあるのだろうか。

スポーツ界では、平昌オリパラやサッカーワールドカップのほか、女子テニスの大坂なおみ、卓球の張本など、世界で活躍する若い選手が目立った年だった。
私が最も一喜一憂したのは、やはりエンゼルスの大谷であり、メジャーの常識さえも覆す活躍は痛快だった。
ただし、肘を痛めたのは残念で、ダルビッシュや松坂、岩隈も含め、メジャーが日本人投手の故障を呼ぶ場所になってしまっている。
これは少し考えた方がいい。
テニスの錦織の試合にも手に汗を握ったが、いいところまで行くと毎回ジョコビッチと当たり、そのたびに負けてしまうのが辛い。
世界に衝撃を与えた日本人アスリートという点では、ボクシングの井上尚弥が筆頭格だろう。
スーパースターへの階段をしっかり上っている。
同じくボクシングの村田が負けたのは、残念だったが意外ではなかった。

政治は、平穏ではあったが停滞感が募る。
最高責任者だから安倍総理にいろいろな意見が集まるのは当然だが、
批判の先が見えない野党の非力さは嘆かわしい。

経済は、米中の対立やトランプ大統領の言動に振り回された感はあるが、まずます平穏な一年だった。
株価が下がったのは、個人的にも痛手だが、
失業率が下がり、賃金が上昇傾向にあるのも事実である。
ただ、カルロス・ゴーンさんの逮捕には驚いた。
これが本当に逮捕に値する案件なのか、今のところよくわからないが、偶像としてのゴーン氏が地に堕ちたことは確かである。

「カメラを止めるな!」が一大センセーションを巻き起こした映画については、改めてじっくり振り返りたい。

日本として、2018年が良い年だったか悪い年だったかというと、「どちらともいえない」としか言いようがない。
国際的な地位は継続的に沈んでいるように見えるが、トランプ大統領の暴走は日本にとってチャンスであることは覚えておきたい。
中国、韓国、北朝鮮、ロシアと、隣国との関係に悩まされた年でもあったが、これは来年も再来年も、いや永久に変わらないだろう。

来る2019年は、イベント目白押しの1年である。
4月には、新元号が発表され、統一地方選挙が行われる。大阪では、これに合わせて知事と市長が辞職するという動きがある。
5月には、新しい元号が始まる。10連休もある。
6月には、G20が大阪で開催される。
7月には、参議院選挙がある。ダブルになる、消費税の是非が問われるなどの噂がある。
9月には、ラグビーワールドカップが始まる。
10月には、予定通りなら消費税が10%に引き上げられる。

オリンピック・パラリンピックが注目されるので、2020年に目が向きがちだが、その前年の2019年にこれだけ大きな動きがある。
慌ただしい1年になりそうだが、日本にとって、いい1年になることを願う。

最後に、このブログを読んでくださる皆さんに心からの感謝を申し上げて、2018年を締めくくりたい。
来年もよろしくお願いいたします。

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映画評 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」 [映画評]

そういえば、去年の年末も大泉洋さんの映画を観た。
「探偵はBARにいる 3」であり、最高に面白かった。
今年の年末も大泉さん。
2連連続の快作となるか。

原作は2003年の出版。
私は、遅ればせながら去年読んだ。
素晴らしい本であったので、それがどのように映画になるのか、
期待四分の一、不安四分の三、
くらいの感じで劇場に足を運んだ。
しかし、幸いなことに不安は的中しなかった。
いい映画に仕上がっていた。

原作はノンフィクション。
鹿野靖明さんという、幼少の頃から筋ジストロフィーを患っておられ、体で動かせるのは首と手だけという人のお話。
重度の障害を抱えながら、病院を飛び出し、大勢のボランティアに囲まれながら自由に生きた方。
原作でも、わがままで、自分勝手で、しかも助平なところもある存在として書かれていた。
とてもいい本だったが、ノンフィクションだけにストーリーがない。
映画化に当たってどうするのかと思っていたが、高畑充希さんと三浦春馬さんの淡い恋愛を絡めることで、物語として成立させた。
通常、こうした話に色恋が混ざってしまうと陳腐な流れになってしまうのだが、本作ではそうはならず。
最後までしっかりと踏みとどまった。
この見事な脚本を書かれたのは、「ビリギャル」でも素晴らしい仕事をされた橋本裕志さん。
出身が舞台となっている北海道ということで、より気持ちも乗ったのかもしれない。
もちろん、前田哲監督が最大の貢献をしていることは言うまでもない。

大泉洋さんの出演作には、ほとんど外れがない。
今作も含め、いろいろな作品に出られ、ほとんどが水準を超える作品となっている。
すごいことだ。
高畑充希さんもよかった。
本作では、魅力的な女性というより未成熟な女の子といった役回りで、かえって難しいような気がするが、しっかり映画を引っ張っていかれた。
高畑さんの恋人役を演じる三浦春馬くんは、いつものように男前。

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」は、2018年の年末を飾る良作。
お涙頂戴でなく、
綺麗ごとではなく、
ヒーローでもなく、
タイトルどおり愛しい人の話として成立させた。
大人も子供も、福祉に関心がある人もない人も、
すべての人が観て楽しめ、心に染みる作品となっている。

年末年始、なにか映画を観たいと思っている方もおられるだろう。
「シュガーラッシュ」や「ドラゴンボール」といったアニメもあるし、
「ボヘミアン・ラプソディ」「ファンタビ」といった洋画もあるが、
私のお勧めはバナナである。
きっといい一年の締めくくりになる。
きっといい一年の始まりになる。
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そりゃ株価が下がる年もある  ~ そら見たことかは、ちとおかしい ~ [資産運用]

大納会を迎えた東京株式市場は、20,014円で取引を終えた。
今年の株式市場は、23,500円台でスタートし、10月には約26年11カ月ぶりの高値となる24,270円を付けていたから、そこからすると随分下がった。

この状況を見て、
「そら見たことか」
的なことをおっしゃる方がおられる。
曰く、
「今のような経済政策では株価が下がって当然」
「もともと実体経済は少しもよくなっていなかった」
などなどである。

株をお買いになっておられない方や、
リスクを取っておられない方が、
外野からいろいろおっしゃりたくなる気持ちもわからないではない。
しかし、前年末終値を下回ったのは7年ぶりのことである。
この6年間ずっと上がりっぱなしだったわけである。
だから、下がったときだけをとらえて「ほら、やっぱり」はおかしい。
上げるときもあれば下がるときもある。
当然である。

今年のように株価が下がった年を見て、
「やっぱり株式投資は怖いからやめておこう」
と考えるのか、
「長期的には、買い場が来たのかもしれないな」
と考えるのかは、個人の自由である。
また、どちらが正解なのかも時間が経たないとわからない。
誰かの言葉に乗せられて、勢いでよくわからないものにお金を投じてしまうのもよくないだろう。
ただ、投資への否定ありきで思考を止めてしまうのはもったいない。

現政権に肯定的な人なら、その政策に沿った資産形成を考えてはいかがだろうか。
現政権に否定的な人なら、将来不安は一層大きいはずだし、政治には頼れないと思っているに違いないだから、なおさら自力での資産形成に努めるべきだろう。
どちらにしても、ちゃんと考えたい。
結果を見て、
「自分は知っていた」
みたいなことを言って行動しないといった具合に、
遠くから届かない石を投げているだけというのは、
ちともったいなく思うのである。

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映画評 「ニート・ニート・ニート」 [映画評]

んな映画聞いたことない、という方がほとんどだろうが、「ニート・ニート・ニート」という映画を観た。
実在する映画であり、公開中である。

上映直前に劇場に行ったら、思いのほか混んでいて、一番前の列しか空いていなかった。
ビックリの大盛況である。
今年の正月、同じ劇場で「勝手にふるえてろ」という映画を観たのだが、そのときも盛況で一番前の席だった。
「勝手に」はなかなか面白かったので、今回も思い切り見上げる席にはなるが、楽しませてもらえることを願った。
しかし、願いは叶わず。

残念ながら、「ニート・ニート・ニート」はどうしようもない映画だった。
根本的なところがあれもこれもそれもどれも間違っているので、どこがどうとも言えない。
悲しいかな、いいところが全く見つからない。
ひどい。

ではなぜ、このような映画が満席なのか。
理由は、主演俳優がジャニーズ事務所所属で、
かつもうすぐ退所することが決まっているからのようだ。
ファンのみなさんが、見納め的な意味合いで詰めかけておられるらしい。

しかしまあ、それならばなおさらもう少しまともな映画にしてあげたかったものである。
映画は総合芸術であり、ひどいものが出来てしまった場合、出演陣にもその責の一端はあるが、
本作に関しては脚本も務めている監督の咎が大部分である。
よくこのような作品が出来上がったものだし、
よくこのような作品を公開しようと思ったものだ。

映画評なので、どこが悪かったなどと指摘すべきなのだろうが、
どこもかしこも悪かったので、なんとも言いようがない。
2時間をできるだけ長く感じたい人にはいいかも知れない。

大抵の人はこの映画を観に行こうとは思わないから、つまらなくても全然問題ないわけだが、
観てみないとわからないと思って観に行った私のようなものは、本当に途方に暮れてしまう。
そして、
ジャニーズファンの方々がこの映画を観て、
映画ってこんなもんなんだ、と思われるとしたら、辛く悲しい。
いや、この映画がとんでもないだけで、ちゃんとした映画もありますので・・・。

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映画評 「アリー/ スター誕生」 [映画評]

埋もれていた夢見る女の子が、
成功者に導かれてスターへの階段を上る。
いつしかその二人の立場は微妙になり・・・
という展開は、これまでも繰り返し作られてきた。
それでも、作りたい、観たい、という気にさせる力が、このストーリーにはこもっているのだろう。

タイトルは、「スター誕生」となっていて、
レディー・ガガが演じているということで話題もそちら。
しかし、映画の中身はというと、
製作・監督・主演を兼務したブラッドリー・クーパーが主役といっていいだろう。
男の方が主役ということで、ちょっと苦い話になっていて、
それがいい、という人もいれば、
もっと華やかな感じがよかった、という人もいるだろう。
私は、楽しめた。

ガガの歌は当然いいのだが、クーパーの歌も負けていない。
このあたり、さすがのハリウッドクオリティ。
日本の映画だと、どうしても演奏や歌がしょぼくなってしまいがちである。

ガガは、演技もいける。
それはそうと、
「ちゃんと歌で勝負しろ。ダンスなんかやめろ」
的なことを言われるシーンがあるのだが、大丈夫なのかしら。

「アリー/ スター誕生」は、わかりやすいストーリーの音楽映画。
一流の歌と演奏で最後まで楽しませてくれる。
しかし、スターへの道が割と平坦で、物語自体に十分なコクがあるかと言えば、それはどうか。
「ボヘミアンラプソディー」と比べられてしまう公開時期もちとしんどい。

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高校野球の球数制限には疑問あり  ~ 球児が求めている? 誰のため? ~ [ヨモヤ]

この頃、高校野球で投手が連投すると、
「酷使」
「時代錯誤」
などと批判が集まる。
「肩肘を壊して将来を棒に振ったらどうする」
などと言う人がいる。
「特攻精神の名残か」
などと言いだす人までいる。
やれやれ。
高校生の部活動に対して、まあ、えらい騒ぎだ。
高校野球の連投など今に始まったことではないのに。
高校生の耐久性ではなく、外野で見ている大人の耐久性がなくなってきているように感じる。

日本で野球をやっている若者にとって、甲子園は夢である。
なんとしてもそこにたどり着きたい。
そこに行けるのなら、多少の犠牲はいとわない。
連投で肩肘を痛めるとか、
炎天下で身体を壊すとか、
勝手に過保護にしないでほしいと思っている選手は少なくないだろう。

球数制限によって、
「俺が投げていたら勝てていたのに」
「あいつが投げられたら甲子園に行けたのに」
などとなったら、一生悔やむだろう。
球数制限が広がれば、当然、いわゆる強豪校に有利になる。
複数投手制が必須になるから、
選手を集められる私立校が有利になる。
それでは、
「あいつと一緒に甲子園目指そう」
といった熱い思いもなくなってしまうだろう。
甲子園に行けるチームもますます限定されてしまうだろう。
それでいいのだろうか。

高校野球となると、人のうちの子どものことなのに、やけに将来を心配される大人が多い。
なんともやさしいことだ。
しかし、高校野球の後、プロに進む選手は、ごくごくわずかである。
数千校の参加校にいる万単位のピッチャーのうち、
プロに進むのはほんの数人。
率にしたら1%にも行かない。
ほとんどの投手は、高校野球で燃え尽きることをいとわない。
というより、ここで全力を使わないで、いつ使うというのだろう。

球数制限をするのは、大人の都合になっていないだろうか。
球数制限は、何のために、誰のためにやろうとしているのだろうか。
球児の声をどのように聞いているのだろう。
夏の大会に導入される前に、立ち止まって考えてほしい。

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書評 「自治体の”台所”事情 “財政が厳しい”ってどういうこと?」 [読書記録]

このところ、「福岡」への注目が一層高まっている。
昔から屋台や音楽などが有名であり、とんがった地方都市といった印象があったが、
今やそうしたレベルを超え、日本の成長をけん引する中心都市になっている。
「世界の住みやすい都市」
「成長可能性都市」
といったランキングもので上位に入り、人口増加率は全国でもトップクラス。
これを受け、
「福岡はすごい」
「福岡市が地方最強の都市になった理由」
といった本が出版され、
高島市長による「福岡市を経営する」という本も話題を呼んでいる。

プロ野球の王者ソフトバンクのイメージも相まって、福岡の印象は、
「自由」「豪快」「個性的」
といった言葉に象徴されるだろうか。
それはきっと、これからの自治体にとって必要な要素であるに違いない。

「“財政が厳しい”ってどういうこと?」を書かれた今村寛さんは、福岡市の職員。
市の枠をはるかに超え、全国的に活躍しておられる。
今村さんに限らず、職員に元気があるのも福岡市の特徴の一つかもしれない。
はっちゃけた職員を認める、許す、力づけるといった土壌があるのだろうか。
これも、これからの自治体にとって必要な要素であると思う。

本書は、今村さんが全国を飛び回って開催されている
「出張財政出前講座 with SIMふくおか2030」
の内容を本にしたもの。
この講座は、
「自治体にお金がないってホント?ホントだとしたらなぜ?」
「予算って誰が、どうやって決めているの?」
といった、知っているつもりでわかっていないことから、
「もし、自分が予算を作るとしたらどうする」
といった実践的な内容までを学べる場として、参加者を虜にし続けておられる。

初級者向けの講座なので、この本に書かれている多くのことについて、自治体の財政課の職員は知識としては知っていると思う。
しかし、知っているだけでは足らない。
財政課以外の職員や地域の方に、それをしっかり伝えて、理解してもらって、ではどうするかと考えてもらって、できれば動いてもらわなければ、意味がない。
この本には、それを地道に続けて来られた今村さんの思いが詰まっている。

私も自治体の財政課にいた人間として、
「財政課職員はもっと本音をさらけ出すべき」
「対話がなにより大切」
「査定無き財政課が理想」
といった今村さんの言葉には強く共感した。

これから先、自治体間の優勝劣敗がさらに明らかになっていくだろう。
国がなんとかしてくれる時代はとっくに過ぎているから、各自治体が何とかしていかなければならない。
そのとき、財政課だけがしゃかりきになっても、できることはたかが知れている。
では、どうやって巻き込んでいけばいいのか。
そのヒントが、この本には満載されている。

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イナリ「ワン」で始まり、ブ「ラストワン」ピースで締めた平成の有馬記念 [ヨモヤ]

競馬の楽しみ方はいろいろだ。
とにかく馬が走っているのを見るのが好き、
という人もおられるだろうし、
ギャンブルなんだから儲けてナンボだ、
という人もおられるだろう。

そして、馬券の買い方もそれぞれである。
オーソドックスなのは、
「過去の戦績から推理する」
というものだろう。
競馬独特なのは、
「血統を読む」
というもので、この筋の専門家も少なくない。
「騎手で買う」
という人もおられるだろうが、この頃は外国人騎手を買うのが的中への近道である。
「展開を読む」
という方もおられれば、
「予想屋に乗る」
という方もおられるだろう。
ダービーなどの大きなレースになれば、
「誕生日馬券」
といった買い方もなされる。

私が好きな予想法に、
「サイン理論」
というものがある。
これは、
「競馬の結果は前もって決まっていて、それを教えるサインが馬名や枠順に潜んでいるから、それを探れば的中に近づく」
というものである。
高本公夫さんという人が広めたことから、「タカモト式」と言われることもある。
いくつものパターンがあるが、例えば、
「金杯は、『金』に関係した馬名や騎手などに注意」
「例えば1枠(騎手の帽子が白)に『ホワイト』なんとかといった馬名馬が入ったら警戒」
「12番枠に『クイーン』なんとか、13番枠に『キング』なんとか、が入ったらくさい」
「ゲストプレゼンターの誕生日に気をつけろ」
などなど、いろいろなパターンがある。

これだけを読むと、思い切り眉唾だと思うが、もともと高本さんの理論は、彼の祖父が地方競馬の調教師をやっていたといった実体験を背景とした、かなり綿密なものであった。
タカモト式の出発点が、単なる語呂合わせでないことは押さえておきたい。

昨日行われた有馬記念では、ブラストワンピースが優勝した。
平成最初の有馬記念の勝ち馬がイナリ「ワン」、
平成最後の有馬記念の勝ち馬がブ「ラストワン」ピース、
という出来過ぎた結果になり、サイン理論の信奉者の中には、ニンマリされている方もおられるのではないだろうか。
もちろん、たまたまだと思う人も多いだろう。
だが、たまたまでもなんでもいい。
それで当たった人はおめでたいし、サインを解読しようとすることで競馬が楽しめるのなら、それはそれでいいことだから。

私は、若い頃と比べると、競馬との距離はずいぶんと離れてしまった。
GⅠには参加するが、それ以外はぼんやり眺めている。
しかし、競馬がなくなったら寂しい。
それは嫌だ。
平成の次の元号でも新しいスターが生まれ、競馬が続いていくことを願う。
次のレースが「ラストワン」になるなどといった事態は永久に来ないでほしい。

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村上春樹さんのこと [読書記録]

村上春樹さんの「女のいない男たち」を読んだ。
村上さんの短編集を読むのは、実に久し振りである気がした。

多くの80年代90年代を生きた人と同様に、私も村上さんの作品を若い頃から読んできた。
(村上龍さんというビッグネームもおられるので、春樹さんと呼んだ方が混同がないのかもしれないが、そこまで親しいわけではないので、この項では「村上さん」とさせていただく。)
はじめて読んだ村上さんの作品は、デビュー作でもある「風の歌を聴け」であったと思う。
誰かに勧められたのか、若しくは各種の評判に押されたのか、期待して読んだ。
しかし、正直私にはピンと来ず、「なにやら気取った文章だなあ」としか思わなかった。

その後、「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」と読み進め、どうやらこの人は、単に翻訳調の気障っぽい文章を書くだけの人ではないと思い至った。
多くの人は、「風の歌を聴け」で気づいていたのだろうが、私は少し時間がかかった。
そして、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」で完全にやられた。
続く「ノルウェイの森」「ダンス・ダンス・ダンス」も十分に楽しんだ。
この時代に生きる特別な作家なのだと理解した。

村上さんの魅力は、こうした長編だけではない。
短編やエッセイにも強い魅力がある。
淡々と書かれているのに、ギュッと飛び込んでくる。
読むたびに、世の中には「いい文章」「美しい文章」というものがあるということを思い知らせてくれる。

さて、ここで読み終わった「女のいない男たち」は、2014年に発表されたものである。
4年前だが、割と最近の作品だと言える。
もう60歳を大きく超えておられる村上さんだが、本作は、なんというか昔のままだった。

都市に暮らす知的な男と女が、
なんだか知らないが辛気臭い会話をし、
酒を飲んだり、ジャズを聴いたりする。
割と簡単にセックスし、
勝手に傷つく。
やれやれ。

村上さんを好きになれない人からしたら、「永久にやってろ」といった内容かもしれない。
「進歩がない」
と言われてしまいかねない。
しかし、これがなぜだか胸を刺す。
「こんな奴はいないよ」
「どこぞの世界にこんな乾いた会話してる奴がいるんだよ」
「似たような話ばっかりじゃないか」
などと言えばそのとおりだろうが、私にはしっくり来た。

老いぼれにはなられないのだろうか。
老いぼれた村上さんも読んでみたくはあるのだが。

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勝率5割を割り込んだ巨人の補強はある意味当然 [ヨモヤ]

栄光の巨人軍が、例によってというべきか積極的な補強を行っている。
主なところだけで、以下のようなメンバーが並ぶ。
丸佳浩外野手(広島からFA)
炭谷銀仁朗捕手(西武からFA)
中島宏之内野手(オリックス自由契約)
岩隈久志投手(マリナーズ退団)
クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(パドレス)

丸は、言わずとしれた2年連続MVP男。
セ・リーグ最高の選手といっていい。
炭谷も地味ではあるが、ベストナイン1回、ゴールデングラブ2回の一流選手。
中島は、盛りは過ぎたとは言え、通算安打1,759本の大物。
岩隈は、この2年は故障でほとんど投げていないが、WBCでは日本のエース格だった時代を代表する投手。
ビヤヌエバは、27歳の若さで、今年メジャーで20本のホームランを打っている大砲。

この金満補強ぶりに、
「やり過ぎ」
「性懲りもない」
などと批判の声も大きい。

しかし、考えてみれば、ここのところの巨人は負けっぱなしなのである。
今シーズンは勝率5割を割り込み、
球団ワーストタイ記録となる4年連続のV逸。
何かしないわけにはいかなかった。

もちろん、補強内容に思想がない感は否めない。
補強市場にいためぼしい選手をとりあえずパックリしているだけにも見える。
これまでにFAで獲得した選手の多くが十分な働きをしていない点も気になる。
それでも、何もしないよりはいい。
12球団中最も長く優勝から遠ざかっているオリックスに至っては、金子、中島、西と流出する一方なのだから。

これでもし優勝しても、「金で買った」と批判する人もいるだろう。
しかし、プロ野球チームが、金で選手を集めて優勝することに、引け目を感じる必要もない。
巨人の関係者もなんとも思わないだろう。
これはこれで巨人のやり方である。
ポリシーがないという強烈なポリシーを持っている。

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