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税率2%上げて、軽減入れてポイント付けて、消費は3.8%の減 [経済を眺める楽しみ]

消費税については、上げたい・上げた方がいいと思われる方が少なくない。
それは別にいいのだが、現実は直視してほしい。
毎度毎度消費税を上げると消費が下がるのだが、
それを増税以外の要因に求めるのはもうやめにしてもらいたい。

今回は8%から10%への2ポイントの増だから、
0%→3%、3%→5%、5%→8%といった過去の増税と比べ、
上げ率は小さい。
一方の反動減対策は、
軽減税率あり、
商品券あり、
キャッシュレスの特典ありの大盤振る舞い。
これだけやって、商業動態統計によれば、
10~12月期の小売業販売額が前年同期比3.8%の減となってしまった。
前回よりも影響が大きいという結果である。

増税分を帳消しにする勢いで反動減対策を打った挙句、
増税分以上に消費が減ってしまっては、何をやっているのだかわからない。
もちろん、増税の効果は長期的に効いてくるものであり、
直近の3か月のみで成否が決まるものではないが、
少なくとも増税の影響が軽微だったとは言えない。

消費税上げたい派の方々は、今回の消費低迷についても、
「増税以上に、10月の台風19号及び暖冬の影響が大きかった」
と総括される気がする。
もちろん、そうした影響もなくはないだろうが、
毎度毎度増税の影響を軽微に見積もり、
想定が間違っていたとわかると別の影響に理由を求める、
という繰り返しはやめるべきである。

増税をするのなら、
日本で消費税を上げれば、必ず反動減が来る、
それはわかっているが、それでもやるのだ、
という覚悟でお願いしたい。
それを国民にも伝えて実施してほしい。
それができないのなら、もう打ち止めにすべきだと思う。

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