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厳しかった2022年の株式相場 [経済を眺める楽しみ]

2022年の大納会を迎えた東京株式市場で日経平均株価は小幅に反発。
前日比83銭高の2万6094円50銭で取引を終えた。

2022年の株式市場を日経平均株価で振り返ってみると、
額にして2,697円、
率にして9%の安と、
4年ぶりの下落となった。

年初来高値は1月5日の2万9,332円だったから、
新年早々の値を一年間上回れなかったことになる。
一方、安値は3月9日の2万4,717円であり、
ずっと下がりっぱなしだったわけでもない。
また、アメリカやヨーロッパと比べると、下落幅がやや緩やかだったとも言える。

下げの要因として真っ先に思い浮かぶのはロシアによるウクライナ侵攻であり、
実際この影響が小さいはずはないが、
それだけではない。
株価にとって大きかったのはFRBをはじめとする各国中央銀行の急激な利上げであり、
これによって金利や為替が大きく変動し、
株価も激しく揺さぶられた。

中央銀行が利上げするのはインフレを抑えるためで、
インフレになるのは景気が悪くないからでもある。
しかしここまで利上げしてしまうと景気への悪影響は避けられず、
来年の景気後退はほぼ間違いないものと見られている。
では、景気が悪化する以上、株価の下げも不可避かと言えば、案外そうでもない。
景気の後退が確認され、
それによりインフレが止まり、
FRBが利上げをやめ、利下げに転ずれば、
株式市場には追い風になるからだ。
そう考えると、来年も難しい年になりそうだ。

一年間難しい相場でしたが、
投資家の皆さん、お疲れ様でした。
勝敗はいかがだったでしょう。
来年がさらにいい年になりますように。

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金利が0.2%上がっただけで [経済を眺める楽しみ]

大手銀行が、
来年1月に適用する住宅ローンの固定金利を引き上げる見通しとなった、
との報道がなされている。
日銀の金融緩和策の修正に伴うもので、
上げ幅は前月比0.2~0.3%程度と見込まれるという。

0.2%くらいならなんてことはない、
と思うかもしれない。
例えば3,000万円の0.2%は6万円なので、
痛いと言えば痛いが、まあなんとか、という感じだろうか。
しかし、ローンは長い期間にわたって支払うものなので、実際の負担増はそんなものではない。

ネットで簡単に金利計算ができるサイトがあるのでそこで試してみる。

3,000万円を
金利1%で
30年、元利均等返済で払っていくとすると、
月々の返済は96,491 円、
総支払額は34,736,760 円となる。

同じ条件で、金利を0.2%上げて1.2%にすると、
月々の返済は99,272 円、
総支払額は35,737,920 円となる。

つまり、0.2%違うだけで
月々の返済額は2,781円増え、
延べの支払額に至っては100万円以上増える計算になる。

0.2%の差でここまでの差が出るのだから、
これが1%、2%と上がっていった場合の影響の大きさは想像に難くない。

円安が進んでいる最中には、
日銀が動かないことを批判している人も少なくなかった。
しかし、金利を上げるということは非常に大きな副作用を伴う。
もちろん、それでも上げるべきときはあるが、
日本の経済状況では慎重の上にも慎重に見定める必要がある。

来年、新しい日銀総裁が誕生することが確実視されている。
各国がこぞって金利を上げている時期ではあるが、
日本がどうすべきかは、相当難しい判断になる。
新総裁の決断に世界の注目が集まる。

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映画評 「ブラックナイトパレード」 [映画評]

今や福田雄一監督は、日本でも指折りのヒットメーカーである。
「銀魂」
「今日から俺は?劇場版」
「新解釈・三國志」
と、どれもメガトン級のヒットになっている。
マンネリと揶揄する向きもおられるが、私は概ね楽しく観てきた。
当然今作もヒットが期待されている。

しかし、あれ?
ちっとも面白くない。
設定はいくら突飛でも構わないのだが、
登場人物のキャラが立っておらず、少しも入って来ない。
スクリーンの中では始終バタバタとなにやらが起きているのだが、
見ているこちらは起きているのが精いっぱい。
少しでも目を閉じてしまったら、すやすやタイム入りは避けられない。

どこかで面白くなるのでは、
と期待したが、むしろどんどん悪くなり、
なんじゃこりゃ感がピークに達したあたりで終了。
ラストも全くしっくり来なかった。
さすがにこれは・・・。

主演は吉沢亮さん。
頑張っておられたとは思うが、この映画ではどうあがいてみても。
中川大志さんがはっちゃけた役で印象を残されている。
この映画で唯一何かを刻んだのは中川さんだろう。
橋本環奈さんは、もったいない使われ方。
坊主頭が話題だが、それだけではどうにもならない。

ストーリーがまるで入って来ないだけではなく、
ギャグパートも寒いばかり。
これはしんどい。
福田雄一監督も、すべるときはすべる。

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武豊GⅠコンプリートなるか [ヨモヤ]

中央競馬会JRAのGⅠ競走は現在24レース。
生きる伝説と言われる武豊騎手はこのうち23レースを勝っており、
残るはまだ歴史の浅いホープフルステークス。
これを勝てば、史上初のGⅠコンプリートとなる。

年間に24もあれば、
コンプリートはともかくGⅠを勝つこと自体はそれほど難しくないと思うかもしれないが、
そんなことはない。
一つ勝つだけでも大変である。

例えば、ここまでJRAで980勝もの勝利を積み上げている三浦皇成騎手は、
なんとGI未勝利である。
1,800勝以上を上げ、歴代6位の勝利数の田中勝春騎手のGⅠ勝利は、
わずか2つ。
この2人を見るだけでも、いかにGIを勝つことが大変かわかると思う。

武豊騎手がステッキを置くのはまだまだ先のことだと思うが、
毎年ホープフルステークスに騎乗馬がいるとは限らない。
チャンスがあるときになんとか活かしていただきたい。

今年武豊騎手とコンビを組むのはセレンディピティ号。
前売り6番人気の伏兵である。

過去2戦は他の騎手が乗っていたが、ここで騎乗が巡って来た。
英語でセレンディピティとは
「素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること」。
さて、その名前のとおり武豊騎手にとっての素敵な出会いとなるだろうか。

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国家ブランド指数で日本は世界第2位 [ヨモヤ]

経済に関係する様々な指標で日本の地盤沈下が続いている。
もはや先進国ではない、
といった辛辣な意見も聞かれる。
確かに経済の面では窮地が続いているが、
日本という国に対して尊敬や愛着を持ってくださる方が少なくないのも事実である。

パリに本社を置くグローバル・マーケティング・リサーチ会社「イプソス」が発表した
「国家ブランド指数」という調査によれば、
日本は3位から2位に上昇したのだという。
世界の第2位である。

この指標は、世界60ヶ国の
「国民性」「観光」「文化」「輸出」「国家のガバナンス」「移住・投資」
の魅力を評価して、国のブランド力としてランク付けしているもの。
18歳以上の成人を対象に6万件以上のオンラインアンケートを実施した結果を集計しているのだという。

ベスト10はこんな感じである。

第1位 ドイツ
第2位 日本
第3位 カナダ
第4位 イタリア
第5位 フランス
第6位 イギリス
第7位 スイス
第8位 アメリカ
第9位 スウェーデン
第10位 オーストラリア

ドイツは6年連続の1位であり、
「輸出」「移民・投資」「文化」が高く評価されているとのこと。
日本は「輸出」「観光」「文化」で評価されているという。

欧米に偏ったランキングで、ほとんどがヨーロッパ。
そこに日本が割り込んでいることに意味があるというべきか、
欧米に偏ったランキングで、あまり意味はないと考えるべきか。
解釈はいろいろあるだろうが、
何にしても世界で評価していただいているのは嬉しいことである。

日本に生まれたというだけでだいぶ得している。
それは忘れないようにしたい。

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「来年はデフレ、円高」という似鳥会長の予想は当たるか [経済を眺める楽しみ]

家具・インテリア製造小売りニトリホールディングスは、
長い間ノンストップの成長を続けて来た。
実に、35期連続の増収増益というから恐れ入る。
しかし、2022年2~11月期連結決算は営業減益となったようだ。

通期でどうなるかはなんとも言えないが、
輸入に頼っている部分があるニトリとすると、2022年に進んだ円安は痛手である。
原材料費の高騰、
巣ごもり需要の収束といった要素もマイナスに働いたのだろう。

似鳥会長はこの状況に対して、
「これまで30年以上増収増益を続けられたのは運が良すぎた」
とおっしゃられ、先を見据えておられる。
確かに増収増益だけに気を取られると正しい選択ができなくなる可能性があるので、
ここらで一休みが入ってもいいのかもしれない。

決算会見での似鳥会長の発言をまとめると、
・最近は東京で土地が異常に高くなっている。
・来年はアメリカの景気が予想以上に悪くなり、EUも含めて世界的な不況になる。
・来年は1ドル=110~120円ぐらいになる。110円を切るかもしれない。
・値上げからありとあらゆるものが下がってくる時代に入るのではないか。
とされている。
つまり来年は、
・円高が進む
・デフレに戻る
と予想されていることになる。
一般に思われていることとは逆かもしれない。

来年円が1ドル110円を切るというのはなさそうに思えるが、
長く経営のトップに立ち、
正解を出し続けてきた似鳥会長にしかわからない肌感覚のようなものがあるのだろうか。

アメリカやEUの景気が悪い中、
円高が進むとなると多くの大企業にとっては強い逆風となる。
似鳥会長の読みが当たるのかどうか。
結果が出るのは、そう先の話ではない。

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滋賀県の調子がいい [ヨモヤ]

厚生労働省より、都道府県別の平均寿命ランキングが発表された。
それによると、男性の1位は滋賀県で、以下、長野県、奈良県と続く。
女性の1位は岡山県で、以下、滋賀県、京都府と続く。
これを見る限り、日本の最長寿県は滋賀県と言っていいだろう。

それもあってか、滋賀県の人口増減率は第6位。
1位~5位は、
1位の沖縄を除けば、
東京、神奈川、埼玉、千葉と首都圏が並ぶので
滋賀県の健闘が目立つと言っていいだろう。

甲子園で春・準優勝、夏・ベスト4と
今年の高校野球を盛り上げた近江高校も滋賀県代表である。

ちと時間が経ったが、
東京オリンピックにおいて、
日本女子競泳で初の複数個の金メダルを複数した大橋悠依さんも滋賀県出身である。

近江高校も大橋悠依さんも彦根なのだが、
かつて彦根に佐和山城を築いた郷土の偉人・石田三成公について近年再評価が進んでいる。
嬉しいことである。

彦根の偉人と言えばもうお一人、井伊直弼公であるが、
こちらの再評価もお願いしたい。

そう言えば、
永遠に関東では売れることはないだろうと思えたダイアンのお二人も滋賀県出身である。
このところ露出が増えているのは嬉しい限りである。

こんなことを挙げて悦に入っている私はもちろん滋賀県出身である。
まあ、いいじゃないですか。
弱小県なんだから、
喜べるときに喜んだって。
滅多にないんだから。

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映画評 「夜、鳥たちが啼く」 [映画評]

乗りに乗っているならぬ、
撮りに撮っている状態にある
城定秀夫監督の作品。
今年公開される監督作だけで、
「愛なのに」「女子高生に殺されたい」「ビリーバーズ」
に続いて4作目。
来年もすでに3本がスタンバっているというから、いやはや。

タイトルがいい。
面白いのではないかという期待が高まる。
原作は、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』『きみの鳥はうたえる』『草の響き』と次々に映画化される佐藤泰志さんの小説。

主演の山田裕貴さんと松本まりかさんの熱演もあり、
雰囲気の伝わる映画になっている。
文学の香りが漂う。

しかし、正直拍子抜けである。
文学としては余韻が残る作品だと思うが、
映画としてはなんとも。
どうしようもない男と女の話で、
それはそれでありなのだが、
最後まで二人のらちは明かず、
映画としては「だから何?」と言いたくなってしまった。

山田裕貴くんは、どんどんいい役者になっている。
2018年の「あの頃、君を追いかけた」が印象的だったが、
今や繊細な演技もできる若手実力派である。
松本まりかさんも、ここに来て花を咲かせつつある。

城定監督は、「アルプススタンドのはしの方」でも感じたのだが、
野球の描き方がぞんざい。
本作でも、独立リーグが映されるシーンがあるのだが、
ちょっとひど過ぎる。

「夜、鳥たちが啼く」は、雰囲気のある映画。
ただ、突き抜けた何かを求めると、「はら?」となる。

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少子化対策予算 ~ 何をすべきかわからないままの増額では・・・ ~ [ヨモヤ]

犯罪が多い地区には警察官が多く配置される。
結果、犯罪が増えれば増えるほど警察官の数も増える、という関係になる。
結果だけを見ると、警察官が多い地区ほど犯罪も多いという格好になる。

さすがにこの因果関係を逆に読むことはないだろうけれど、
原因と結果をしっかり見定めないままに政策が打たれることは少なくなさそうだ。
打った対策の効果を検証しないままに同様の政策が追加されることとなると、日常茶飯にありそうだ。

ここに来て少子化がさらに加速し、
少子化対策予算の増額が求められている。
しかし、しっかり的に向かって使われるだろうか。
これまでの対策は検証されているだろうか。
原因と結果はきちんと見定められているだろうか。

こんな数字がある。

2017年4月に26,081人だった待機児童数は、 2022年4月には2,944人にまで激減している。

2017年度に5.14%だった男性の育休取得率は、
2021年度には13.97%にまで上昇している。

結果、出生率はどうなっているか。
承知のとおり、まったく改善の兆しを見せていない。
つまり、待機児童の減少や男性の育休取得率の上昇は、
出生率と逆相関になってしまっているのだ。

もちろん、この間の数字はコロナの影響を考える必要があるし、
現実に逆相関になっているわけではないだろう。
しかし、これらを改善するための対策が出生率を上げる特効薬ではないとは言えると思う。

結果にはっきり表れているとおり、
ここ数十年取られてきた少子化対策が効果を上げてこなかったことは誰の目にも明らかであろう。
少子化対策に力を入れるのは当然だし、必須のことだと思う。
待機児童は少ない方がいいし、
男性の育休が増えるのも望ましいことである。
ただし、それで少子化が止まるかというと別の話なのである。

子育て関係の予算が増やされるという。
結構なことだとは思うが、
的が外れていては、
いくらお金をかけても少子化は止まらない。
今のところ、いい予感はしない。

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今年も有馬の勝ち馬が年度代表馬か [ヨモヤ]

競馬の総決算、有馬記念が近づいてきた。
M-1が終わってしまい、ちょっと抜け殻だが、
気を取り直して。

混戦が伝えられる今年の有馬記念。
有力馬は五指に余る。
一番人気を争うのは、
秋の天皇賞を制した3歳馬イクイノックスと
春の天皇賞と宝塚記念を制したタイトルホルダーか。
ジャパンカップを制したヴェラアズール、
去年の年度代表馬エフフォーリア、
エリザベス女王杯を制したジェラルディーナ
といった面々が続く。
3歳馬も虎視眈々。

今年は、年度代表馬争いも例年以上の混戦。
中央のGⅠを2勝したのは、
3歳牝馬のスターズオンアースと
先に挙げたタイトルホルダーのみ。
有馬でタイトルホルダーが勝てば文句なしだが、
ここで負けてしまうと勝った馬がぐっと有利になる。
といって、ここまでGI未勝利の馬が勝ってしまうとかえって混沌の度が深まる。

今年の有馬は、
名馬の引退レースでもなく
誰もが認める最強馬が出走するわけでもなく、
いわば普通の有馬。
勝った馬が年度代表馬になりそうなのも、
圧倒的な成績を残した馬がいないから。
それだけに馬券的な妙味があるとも言える。

いいレースが見たい。
それ以上に、当たるレースが見たい。

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