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魔法にかけられているかのようなオリエンタルランドの株価 [ヨモヤ]

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの時価総額が、
ここで初めて10兆円を突破した。
日本で1か所だけリゾート施設を運営している企業の時価総額が10兆円。
よく言われることだが、
オリエンタルランドの株価は、魔法にかけられているように見える。

オリエンタルランドの時価総額は日本企業で第8位なのだが、
その近辺の企業と比較してみよう。

第7位はKDDI。
2023年3月期の売上高は5兆6,718億円、
当期純利益は6,725億円。

第9位は三菱商事。
2023年3月期の売上高は21兆5,719億円、
当期純利益は1兆2,714億円。

一方、第8位のオリエンタルランド。
2023年3月期の売上高は4,831億円、
当期純利益は807億円だった。

明らかに、オリエンタルランドの規模は小さい。
にもかかわらず株価は高い。

ちなみに、株価の割高感を示す指標であるPERで見ると、
KDDIが14倍、
三菱商事が11倍、
オリエンタルランドは106倍!

このところでのオリエンタルランド株の上昇は、
入場料の引き上げが好感されたこと、
インバウンド需要によるさらなる業績の拡大期待が高まっていること、
などが挙げられている。
にしても、なかなか正当化できない高値である。

正直なところ、私は魅力を感じないのだが、
ある一定の層にとって、
ディズニーランドは、昔も今も夢の国である。
株価も夢の国にいるかのようである。
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日本に「熱意ある社員」が少ない理由 [ヨモヤ]

米ギャラップ社が発表した「グローバル職場環境調査」によると、
仕事への熱意や職場への愛着を示す社員の割合が
日本では5%にとどまるのだそうだ。

「熱意ある社員」が5%しかいないというのは、
調査した145カ国中イタリアと並んで最低水準。
世界平均は23%で、
アメリカでは30%超。
中国が18%くらいで、韓国は12%程度。
フランスは約7%なので、国によって結構ばらつきがある。

日本の数字が低い状況についてギャラップ社のジョン・クリフトンCEOは、
「経営陣がエンゲージメントを高めるための管理手法を使ったり、教えられたりしていないのが理由の一つにあるのではないか。管理職に対する十分な研修もなされていない」
とし、改善策としては、
「普段からよく社員と対話すること、そしていい仕事をしたらきちんと認識し、それを褒めることだ。社員一人ひとりの強みを生かし、引き出していくという意識が大事だろう。何をしてほしいか、何を期待しているか分からないような指示ではダメで、コミュニケーションの質の向上も求められる」
とおっしゃっている。

正論だと思う。
ここで述べられていることが行われれば、社員のモチベーションは上がるだろう。

しかし、それは個別の企業でのこと。
日本人全体の熱意が上がるかというとまた別の話だと思う。

日本人は、仕事への思い入れが強過ぎるのではないだろうか。
そう言っては身も蓋もないが、
ほとんどの仕事は自分以外の誰かにでもできる。

すべての仕事に価値があり、尊いものだと思うけれど、
その人にしかできないかというと、そうでもないのが本当のところだろう。
仕事は
「自己実現の場」であり
「成長できない仕事に意味はない」と
思い込んでしまい、
「自分にしかできない仕事がどこかにあるはず」
「誰にでもできる仕事は自分の仕事じゃない」
と見定めてしまうと、
なかなか今やっている仕事に熱意は湧いてこないだろう。

悪い意味ではなく、
もう少し、仕事は仕事と割り切った方がいいように思う。
割り切った先に、楽しさややりがいがあったりして。
探すことをやめたとき、見つかることもよくある話で。

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映画評 「君は放課後インソムニア」 [映画評]

本作の舞台は石川県七尾市。
七尾と聞いて私がピンと来るのは、
大相撲の横綱だった輪島さんがプロレスに転向しての初戦を、
地元凱旋として七尾市総合市民体育館でタイガー・ジェット・シンと闘ったこと。
まあ、それはさておき。

漫画が原作で、七尾市の風景がふんだんに映される。
主人公たちが通う学校のモデルとなっているのは石川県立七尾高等学校。
映画のなかで主人公たちは天文部を作るのだが、この高校には実際に天文台がある。
ちなみに、インソムニアとは不眠症のこと。

海が近くて、川が流れていて、街並みもよくて。
七尾に行ってみたくなった。
ご当地PRの意味では、この映画は成功している。

映画自体は、そう言ってはなんだが、よくある青春ラブストーリー。
尺の関係もあってか無理のある展開を重ねていくし、
意味不明の人間関係やエピソードも挟み込まれ、
感情移入するには至らない。
それでも、若者が人を好きになるお話はいいもの。
いい年して、私は青春恋愛映画が好きである。
映画としてはごめんなさいだが、まあそれはそれで。

主演は、奥平大兼くんと森七菜さん。
奥平くんは、「MOTHER マザー」「マイスモールランド」「あつい胸さわぎ」
と傑作3連発に出演した。
その後の映画はまあ、ね。
しかし、傑作に3本も出ているのは若手俳優としてはほぼ奇跡。

森さんは、溌溂とした姿を見せられていた。
役柄的にそれがいいのかどうかわからないが、そういう演出だったのだろう。

萩原聖人さん、田畑智子さん、でんでんさんらが脇を固められているが、
残寝ながら、設定も演出も行方不明。

「君は放課後インソムニア」は、わかりやすくまとめた青春映画。
突っ込みどころ満載で、
映画としてはどうかと思うが、
まあ、これはこれで。
別にリアリティなんか求めてないし。
ただ、友達が揃いも揃って可愛いのは、ちょっと・・・。

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あそこで村上が打っていなかった世界線 [ヨモヤ]

最近よく使われる言葉に、「世界線」というものがある。
もともとは、相対性理論における零次元幾何をもつ点粒子の時空上の軌跡のことを言うらしい。
これではなんのことだかさっぱりわからないが、
このところよく使われている意味での「世界線」は、パラレルワールドのような意味だろうか。

アニメの設定などで
「どんな世界線だ」
と突っ込んだり、
実生活でも、
「こんな世界線は嫌だ」
と嘆いたりするのだろう。
そう言えば、
M-1グランプリ2022で決勝に進出したダイヤモンドというコンビが、
「こんな世界線あるんだな」
と喜びを表現していた。
(決勝では不発だったが・・・)

この頃ふと思うのは、
「あそこで村上が打ってなかったらどんな世界線だっただろう」
ということである。
あそこ、とはもちろんWBCの準決勝。

日本対メキシコ。
日本が1点負けていて、ノーアウト1塁、2塁でバッター村上。
それまで村上は4打数ノーヒットで3三振。
打てそうな感じは全くなかった。

もし村上が凡退していたら、
最悪ゲッツーだったら、
どうなっていただろう。
次の打者は中野だった。
本来は岡本だが、前の打席で出塁し、
代走で中野が入っていた。
もちろん、中野も悪い打者ではないが、
あそこで打てたかどうか。
打てていなかったら早めに岡本を下げていた栗山采配に疑問の声が上がっていただろう。

シーズンに入って、
WBCの延長線上にいるように村上が苦しんでいる。
それだけに、よくぞあそこで打ったと思う。

村上が打っていなかったら、
今ごろどんな世界線にいるのだろう。
一体、どんな。

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映画評 「魔女の香水」 [映画評]

黒木瞳さん、桜井日奈子さんと、
メジャーな女優さんが出演されているにも関わらず、
なんとも怪しげな空気をまとっている本作。
とんでもな作品である可能性も織り込みつつ劇場に向かった。

しかし、そんなに恐れるほどではなかった。
ヘンテコではあったが、このくらいなら。
展開にもそれなりに工夫があった。

それでも突っ込みどころは満載。
「なんじゃ、そりゃ」
的な展開も続出するが、まあまあ、落ち着いて。
そのエピソードいる?
的なシーンも数あるが、まあまあ、冷静に。

黒木瞳さんは、香水店の店主役。
謎めいた雰囲気をまとい、なんでも言い当ててしまうとされている。
地のまま行けそうな役である。
黒木さんは若い頃のシーンもご自身で演じておられ、
それには賛否あるだろうけれど、この映画の場合はあり。

桜井日奈子さんは、空回りしながらも頑張る役回り。
恋愛に絡むシーンもあるが、そこは今ひとつわけわからず。

桜井さんのことは、私の大好きな「殺さない彼と死なない彼女」に主演されて以来、応援している。
その可愛さから“岡山の奇跡”と呼ばれてブレイクしたが、
「ころかの」でもそうだったが、ある種の野暮ったさが魅力になっている。
本作でも、桜井さんらしさが出ていた。

力業的な展開で強引に映画は進む。
おいおい、という突っ込みもするが、
文芸作というわけでもないので、これはこれで。

綺麗な映画館で観ると、何かしっくり来ないけれど、
失礼ながら場末のちょっと古びた映画館で観ると、なんだか馴染む。
そんな作品。
ただ、そんな真面目に観たらだめですよ。

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質問通告期限を守る申し合わせは守られるか [ヨモヤ]

霞ヶ関がブラックであることは、もはや周知の事実のようになってしまっている。
超優秀な人が、その能力を活かされない方法でこき使われ、
夜中というか早朝まで働かされ、
意に沿わない答弁をさせられ、
文書の偽造までさせられる、
というイメージ。

少しずつはよくなっているのだろうか。
そう願いたいけれど、
あまりそういう話は聞かない。
日本の未来のために、
霞ヶ関で働く方々がイキイキと全能力を発揮できる仕組みを作ることはとても大切であるのに。

さて、霞ヶ関で働く官僚の皆さんの残業が滅茶苦茶に長くなる大きな原因として、
国会における答弁作成事務の負担が過大であることが挙げられる。
国会答弁は非常に重いものなので、
その作成に慎重を期し、能力を結集することは当然であるとして、
負担が大きくなる理由として、
議員からの通告が遅いことがかねてから指摘されている。

実際、人事院の国会対応業務に関する調査結果によれば、
超過勤務の理由として「質問通告の遅さ」を挙げる回答が最も多かったという。
また、改善を要求する項目としては
「通告期限の順守や早期化」「通告内容の明確化」「質疑時間を考慮した質問数」
が挙げられたそうだ。

従来から、質問通告の期限は、
「土日祝日を除く質疑2日前の正午まで」
と申し合わせられている。
しかし内閣人事局の調査では、
22年の臨時国会会期中に期限が守られたケースは全体の19%にとどまったのだそうだ。
法律を作り、国民にそれに従ってもらう立場の国会議員の皆さんが、
2割足らずしかルールを守っていないということになる。

申し合わせたことをなぜ守らないのか、
守らないことでやたらと迷惑をかけているのを知っていながらなぜ守らないのか、
ちょっと理解できない。

ここで、再びなのか三度なのか、
与野党が、速やかな質問通告に努めることなどを申し合わせたという。
そして、質問通告が著しく遅い議員に対しては、
所属する会派が事情を調査し、必要な措置を講じることとしたらしい。

国会議員は、国民の代表であり、
その振る舞いも模範であってほしい。
これは無理な望みではないはずだ。
自分たちで決めた申し合わせ、
今後は当然守られるものと信じたい。

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株価は大幅上昇 内閣支持率は大幅下落  [経済を眺める楽しみ]

このところで行われた各種世論調査において、
岸田内閣の支持率はおしなべて低下した。

FNNの調査では、5月より4ポイント余り下がって46.1%に、
NHKの調査では、5月より3ポイント下がって43%に、
極め付きは毎日新聞の調査で、
5月より12ポイント急落し33%となった。

支持率下落の原因として挙げられているのは、
首相長男による公邸での忘年会開催問題、
マイナンバーカードを巡るトラブルの続出、
「異次元の少子化対策」への失望、
などである。

支持率とは実に読みにくいもので、
なぜこの内閣の支持がこんなに高い、という時もあれば、
なぜこの時期にこんなに下がる、という時もある。
政府としては、一喜一憂せず、すべきことをするしかないのだろう。

さて、内閣の支持率が下がっているこの時期、
株価はグワングワン上がっていた。
バブル後の高値を連日のように更新する盛り上がりで、
世界で一番上がっている市場のようになっていた。

株が上がろうが下がろうが知らんがな、
という方もおられるだろうが、
株が上がれば、
資産が増える個人も大勢おられるし、
企業の含み益も増えるし、
年金の運用益も増える。
経済的には万々歳である。
潤っている方もそれなりにいるはずである。

それなのに支持率は下落。
もちろん、株価の上昇と岸田内閣の政策の間に相関関係が見えないからでもあるだろうけれど。

株の上げ下げに支持率が左右されるのもどうかと思うけれど、
こんなに上がったときに支持率が下がってしまうというのもなんとも。
日本らしい、と言えば言えるけれど。

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セパ拮抗時代 交流戦を振り返る [ヨモヤ]

数年前、プロ野球のセとパの実力差は歴然としていた。
交流戦の上位はパのチームが独占するし、
日本シリーズでは圧倒的な戦力差を見せつけた。

あまりの格差に、
セでも早急にDH制を導入すべきとの意見が広がった。

しかし、コロナ禍に入ったころから、レベル差が急速に縮小した。

2019年はパの58勝46敗4分けだったものが、
2020年の中止を挟み
2021年はセの49勝48敗11分け
2022年はセの55勝53敗
そして今年、
2023年はパの54勝52敗2分け。

3年連続で2勝差の大接戦。
去年、おととしの日本シリーズを見ても、
セパの実力が拮抗する時代に入ったようだ。

個々の試合を見ても、
力の入った接戦が多かったように思うし、
大逆転もあった。
だから楽しかったことは楽しかったのだが、
パのファンとしては力が拮抗してしまったのがちょっと嘆かわしい。
もっとパのチームに頑張ってほしい。

ソフトバンクは毎年大補強しているし、
オリックスと日本ハムは自前で選手が育っているからいいとして、
他のチームは補強が足りない。
特に打つ方が全く不足している。
誰が投げても投手戦になってしまうのでは試合にコクがなくなる。

パは強いでしょう、
と胸を張れる時代に早く戻してもらいたい。
パ・リーグファンの願いである。
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映画評 「逃げきれた夢」 [映画評]

本作は、カンヌ映画祭のACID部門に選出された。
この部門は、芸術的な作品を支援するために映画作家たちが創設したものらしい。
確かに本作も作家性を感じさせるものだった。

しかし楽しめたかというと、
これがいやはやなんとも。

登場人物に対して、誰一人感情移入ができない。
わざと平板に描いているのだろうし、
そこが作家性を感じる部分でもあるし、
そうしたかったのだろうとは思うが、
金を払ってこれを見せられても、正直しんどい。
電車に乗って、
金を払って、
しんどい思い。

記憶が薄れていく病気に悩んでいる、的な設定はあるのだが、
そこに寄りかかりはしない。
そこいらも作家性であり芸術性なのだろうけれど、
しんどい。

噛み合わない会話で映画は進行していき、
その噛み合わなさがある意味リアルであり、
作家性なのだろうけれど、
やっぱり、しんどい。

主役の教頭先生を演じるのは光石研さん。
光石さんの演技はさすがだが、この映画ではその巧みさが一層観る者にしんどさを強いる。
妻役に坂井真紀さん。
今年に入ってから、
「ロストケア」「銀河鉄道の父」「水は海に向かって流れる」
と出演作が相次ぐ。
波が来ているのかしら。

いわゆる批評家筋の方は「逃げきれた夢」のような映画が好きなのだろうか。
ネットの評でも、好意的にとらえている方もおられなくもない。
私は決定的に苦手であった。

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都道府県職員採用試験の応募者減は問題? [ヨモヤ]

時事通信の調査によれば、
都道府県の2024年度職員採用試験の応募者が前年度比7.0%減となり、
34都道府県で前年度を下回ったのだそうだ。
応募者減少の要因について自治体採用担当者は、
若年人口の減少に加えて、
民間企業が内定を早めに出すなど採用活動を活発化させていること、
を挙げているという。

こうした応募者減の状況について
「自治体は危機感を持っている」
と報道されることが多い。
例えば埼玉県でも、
申込者数が2,613人から2,263人に減少し、
倍率も6.4倍から5.1倍に下がったことについて、
担当者が「危機感を募らせている」と報道されていた。

さて、応募者が減ったら問題だろうか?

問題に決まっている、
と思うかもしれない。
確かに、100人募集して50人しか来なかったら大変だ。
しかし、大幅に減ったと報道されている埼玉県の例でも、
倍率は5倍以上ある。
大変だろうか。
危機だろうか。

応募者が多ければ多いほど優秀な人材が取れる、
という意見もあるのかもしれないが、
本当にそうだろうか。
もし本当にそうだとしたら、
例えば、
「試験を受ければ、抽選で1,000名に1,000円プレゼント」
とかやればいい。
100万円かかったとしても、優秀な人材が取れるのなら安いものではないだろうか。
実際にはやらないのは、そこまでして受験者を増やしても意味がないと思うからだろう。

募集100人のところ、応募者1,000人、うち欲しい人材50人、
という状況より、
募集100人のところ、応募者200人、うち欲しい人材100人、
の方がいいに決まっている。
応募者数を増やすことを考えるより、
来てほしい人に来てもらうことを考えるべきだと思うのだがどうだろう。

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