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盛岡の皆さん、おめでとうございます [お役所内案内士]

アメリカのニューヨーク・タイムズ紙が「2023年に行くべき世界の52カ所」を発表した。
そこで、ロンドンに続き2番目に紹介されたのが、
岩手県の盛岡市である。
日本の52カ所、ではない。
世界の52カ所、である。
この記事を読んで、早速盛岡を訪れている外国人観光客もおられるようだ。

盛岡が選ばれた理由としては、
・東京から新幹線で数時間で行ける
・大正時代に建てられた和洋折衷の建築や現代的なホテルのほか、伝統的な旅館がある
・城跡が公園になっているなど、歩いて楽しめる街である
・川が流れ、自然に満ちている
・車で1時間ほど走ると素晴らしい温泉がいくつもある
などが挙げられている。
「東京から新幹線で数時間」と言い出したら、
日本中の多くの都市が当てはまると思うが、まあそれはそれとして。

なんでも盛岡は、古い街並みを残すためにコツコツ取り組んできたのだそうだ。
コロナ前、国中がインバウンドで沸いているときも、
正直なところ盛岡がそれほど盛り上がっている感はなかったが、
目先のことにとらわれず地道に取り組んできたということなのだろうか。
地盤が強いことから、東日本大震災に見舞われても建物の倒壊はほとんどなく、
江戸、大正、明治と様々な時代の建物が点在しているのだそうだ。

盛岡を選んだ記者が、
「隠れた宝石のような街」
と表現したそうだが、
これほどうれしい誉め言葉もなかなかないだろう。

オーバーツーリズムになってしまうとせっかくの宝石が曇ってしまうかもしれないが、
世界中からちょうどいいくらいのお客さんが来られたら盛岡も大歓迎だろう。(それが難しいのだが)
盛岡の皆さん、まずはおめでとうございます。

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どうしても英語を勉強しなければならない時代は終わるか ~ 英語力が世界下位でも気にしなくてもいい日は遠くない? ~ [お役所内案内士]

私ごとで恐縮だが、通訳案内士の資格を持っている。
通訳案内士には、
英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語、
の10言語がある。
最も多いのは当然のことながら英語で、私もそうである。
以下、中国語、韓国語、フランス語などが多い。

通訳案内士の資格を取るためにそれなりに勉強したし、
もちろんそれ以前にも、中学校以来、かなりの時間をかけて英語の勉強をした。
してよかったと思っているが、
かけた時間の長さを考えると、なにやらもったいない気もする。
あの時間をほかのことに使っていたら、もっと違う自分になっていたかもしれない。
日本中で何万人も学生たちが、やりたくもない英語の勉強をしているかと思うと、
国家的損失とも感じられる。
だって、英語なんて実際にはほとんど使わないのだから。

世界各国で語学教育事業を展開するEFエデュケーション・ファーストが発表した
2019年版の「EF英語能力指数」によると、
日本人の英語力は非英語圏の100カ国・地域の中で53位だったそうだ。
なんでも前年の49位から低下したということだ。
ヨーロッパ勢に負けるのは仕方がないにしても、
韓国、台湾、中国にも後れを取ったらしい。

嘆かわしいことかもしれないが、日本で暮らす分にはほとんど英語はいらないのだから、
仕方がないと割り切ってしまう手もある。
アメリカの人は他の国の言葉なんかほとんどしゃべれないだろうし。

英語教育に力を入れる、
という動きもあるらしいが、今さら感が強い。
どうしたって世界の上位には入れないだろうから。
いっそ、語学分野はテクノロジーに任せてしまうのも手だろう。

もちろん、英語が好きで、語学が得意で、
という人は、どんどん先に進めばいい。
留学でもなんでもしたらいいし、海外でビジネスを始めてもいい。
それは一つの武器になる。
ただ、そうでない人には、無理に教えるより、
ポケトークやら翻訳アプリの使い方やらを教えた方がずっといい気がする。
そして、テクノロジーの進化は言葉の壁を無くす寸前まで来ている。

ビジネスの最前線や、飲み屋の与太話では使えないだろうが、
普通の局面なら、ポケトークなどの翻訳機で十分コミュニケーションが図れる。
長い英文も、翻訳ソフトに入れれば、瞬時に訳してくれる。
もう、そういう時代である。

英語力が大切だということに異論はないが、
日本という国が最も力を入れて子どもたちに教え込む学問ではない気がするのである。

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外国人観光客が3,000万人を突破 この先どうつなげていくか [お役所内案内士]

日本を訪れる外国人観光客が初めて年間で3千万人を超える見通しになった。
政府は2020年に年間の訪日客を4千万人にする目標を掲げているが、これを射程にとらえたと言ってもいいかも知れない。

元々の政府目標は、2020年に2千万人だった。
これが早々に達成されそうになったので、目標を一気に倍に引き上げた。
当初は、いくらなんでも倍は厳しかろうと思われたが、どうやら不可能な数字ではない。
ちなみに、2010年以降の訪日外国人観光客の推移は以下のようになっている。
10年 861万人
11年 622万人
12年 838万人
13年 1,036万人
14年 1,341万人
15年 1,974万人
16年 2,404万人
17年 2,869万人

東日本大震災の影響で2011年にかなり落ち込んでいるが、そこからは右肩上がり。
これまでの上昇幅と比べると今年の伸び率は下がるが、
西日本での豪雨災害、
相次ぐ台風、
北海道での大規模地震、
といった厳しい環境があったことを考えると、健闘したと言えなくもない。

もちろん、課題もある。
まず、けん引役がアジア諸国に偏っているという面がある。
「訪日外国人観光客」とまとめて言うが、中国、韓国、台湾、香港の4カ国・地域で全体のおよそ7割を占めるというから、結局、そこがどうなるかで人数は大きく変わる。
万一、以前のような反日デモでも発生しようものなら、中国から観光客はがたんと減ることになる。
有難いお客さんだが、頼りっぱなしはよくない。
また、訪日客は増えても、消費額はあまり増えていないと言われる。
高級ホテルの建設や夜の需要をどう取り込んでいくかがカギとなる。
災害時の対応や渋滞対策、セキュリティ問題なども避けて通れない。

外国人観光客が増えて迷惑を受けている人も少なくないだろう。
そうした方々は、もうこれ以上増えてほしくないと思っているかもしれない。
しかし、もうこの流れは止められない。
である以上、受け入れ方をしっかり整える方向で考えるしかない。
そして、課題を分散させる意味でも、経済効果を行き渡らせる意味でも、地方の頑張りが期待される。
成田や関空に着いたのち、東京や大阪を経ずに地方に行き、
そこで宿泊する人が増えれば、
さらにいい循環になる。
もちろん、そうなった場合、受け入れ側の問題がまた出てくるだろうが、それは解決しがいのある問題である。
訪日外国人観光客が増えて、みんなが喜べるようにしていきたいものである。

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訪日外国人が大阪復活の起爆剤になりそう [お役所内案内士]

長い間、「東京一極集中」と言われ続けている。
これは、大阪が2大都市としての魅力を持ち得ていないということでもある。
西日本出身の若者の多くも、多くが大阪を素通りして東京に来てしまっているということだろう。
大阪の経済的地位の低下も指摘されている。

こうした流れに歯止めをかけてくれる可能性があるのが、訪日外国人の増である。
2017年に大阪府内を訪れた訪日外国人が、統計開始以来、初めて1000万人を超えたというのである。
統計を始めた2011年は約157万人だったというから、そこからの伸びは強烈。
マスターカードが昨年9月に発表した世界132都市の調査によると、海外からの渡航者数(09~16年)の年平均増加率は、大阪が24.15%で世界一だったそうだ。

増加の要因は、LCCの増便や円安傾向と分析されているようだが、どうやらアジア圏各国の行き先として定着した感がある。
中国や韓国、台湾、香港からのお客さんが多いのは当然として、東南アジアからのお客さんも増えているらしい。
アジアの方が日本を観光地に選ばれた場合、近くて安くて親しみやすいということで、大阪が玄関口として選ばれているようなのだ。

これだけ海外からの観光客が増えてくると、受け入れも大変だろうし、トラブルも少なくないと思う。
しかし、経済効果の大きさを考えると、さらなる増加を目指していく方向に変わりはないはずだ。
大阪の人が元来持っているはずの「あきんど魂」で、商売繁盛につなげてほしい。
そして、これを起爆剤として、かつてのように大阪が東京と並ぶもう一極になれれば素晴らしい。
もちろん、訪日外国人の増加だけで劇的に成長ができるとは思えないが、観光の持つ波及効果はかなりのものがあると思う。

日本中が東京化してしまうのはよくないと思う。
独自の文化を持つ大阪の成長は、国の発展のためにも大きな意味を持つはずだ。

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通訳ガイドを国家資格不要にすることについてのYahoo!意識調査 [お役所内案内士]

インターネットでの意識調査の代表格、「Yahoo!意識調査」。
これまでの総得票数は3億を超えている。
テーマは政治から芸能まで幅広いが、当然のことながら、一般的な関心がそれなりに高い項目が選ばれる。
その意味で、
「国家資格なしの通訳ガイド、どう思う?」
というテーマ設定はちょっとした驚きだった。
私は通訳案内士資格を持っているいわば当事者であり、必然的に関心も高いのだが、一般的な話題になっているとは思えなかったからである。

Yahoo!意識調査でのテーマ説明は以下のようなものだった。
“外国人旅行者を有償で観光案内する「通訳ガイド」を国家資格なしに可能にする改正通訳案内士法が今年度内に施行されます。旅行業界では「ガイド不足の解消」を歓迎する一方、「ガイドの質やスキルの低下につながる」との懸念も。あなたは、国家資格なしの通訳ガイドをどう思いますか?”

集まった票数は69,777票。
「NMB48須藤凜々花の結婚宣言、どう思う?」の187,653票から比べると少ないが、
「サッカー日本代表、イラク戦での戦いぶりは何点?」の72,335票とほぼ同等だった。
随分多くの意見が集まったなあ、というのが率直な感想である。
ネットでの意識調査には、投票する人に偏りがあるなど特有の課題があり、これが国民の意識を代弁しているとは必ずしも言えないが、全体の傾向を見るためには十分すぎるくらいの数を得たと言っていい。
こんな地味なテーマにこれほど集まるのが、手軽なネット調査の利点である。

さて結果は、
問題ある 45.6% 31,840票
問題ない 45.7% 31,906票
わからない/どちらとも言えない 8.7% 6,031票
というものだった。
70,000票を集めて、結果66票差。
信じられないくらいの僅差である。

選挙ではないから、どちらの票が多かったかということにはあまり意味がない。
傾向を知るためのものであり、賛否は非常に拮抗していることがわかる。

コメント欄を読むと、
「問題ある」とする人の意見は、「ガイドの質が低下する」といったものが多く、
「問題ない」とする人の意見には、「そこまで国が関与する必要はない」といったものが多かった。
しかし、仕方がないこととは言え、コメントを読むと、通訳案内士についての基本的な知識をお持ちでないままに、感情的に書かれているものがほとんどであり、本質的な意味が理解されないままに投票されていることがわかる。
この辺りが、ネット調査の限界でもあるだろう。

頑張って資格を取った人(私を含む)にとっては、「別に資格なんかいらないんじゃね」と言われると切ないものがあるが、もう決まってしまったことである。
それはそれとして、腕を磨いていくしかない。
切ないが。

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訪日外国人の勢い止まらず  ~ アジアが中心だが全世界まんべんなく増加 ~ [お役所内案内士]

観光庁によれば、今年の訪日外国人数が、今月13日に1000万人を超えたとのことである。
1000万人の大台乗せは、昨年より20日以上早い過去最速のペースである。
併せて1月から4月までの訪日外国人数も発表されたが、4月は単月として初めて250万人超えを達成したとのことである。
諸外国の休日の関係などもあるらしいが、世界的に花見人気が広がってきたということも理由に挙げられそうである。

国・地域別に見ると、韓国がトップ。
韓国とは、政治の面では必ずしも良好な関係とは言えないが、日本に来てくださる方は大幅に増えている。
以下、中国、台湾と続く。
このように、上位を挙げるとアジア勢が独占となるが、アメリカやヨーロッパからのお客様も順調に増えている。
米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、ロシアが単月としての最高を記録し、
オーストラリア、イタリア、スペインは4月として最高、
というから、株式市場で言えば「全面高」といった様相である。

このペースで行けば、今年も2000万人は楽に突破しそうだが、3000万人まではどうか。
政府目標は
「東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年に、訪日客を4000万人まで増やす」
というものであるから、そこまでとなると簡単な道のりではない。

世界的に和食がブームとなり、日本文化への注目も高まっている。
今は強い追い風が吹いている感じだが、他国も黙っているわけではないから、放っておいてこれからもどんどん増えていくことはないだろう。
また、宿泊先など、受け入れ態勢の整備も必要になる。
訪日外国人客の増は、アベノミクスの成功例としても取り上げられることが多い分野であり、経済への波及効果も期待される。
観光が真の主要産業として成り立っていくために、2020年までとそれからの数年が勝負になる。

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過去最高も伸び率鈍化  ~ 訪日観光客数はここからが正念場 ~ [お役所内案内士]

2016年に日本を訪れた外国人旅行者数が2,403万9,000人となり、15年の1,973万人を22%上回り、過去最高を更新したらしい。
訪日観光客が前年を上回ることは以前から報道されており、この発表に驚きはない。
安倍政権の目標は、
「訪日外国人旅行者を20年に4,000万人、30年に6,000万人」
に増やすというものであり、2016年の数字は通過点と言えるだろう。

気になるのは、伸び率が低下したこと。
22%増というのは、大きな伸びではあるが、前年が47%の大幅増だったため、それと比較すると見劣りする。
母数が大きくなればなるほど、伸び率が低下する傾向となるのはある意味当然であるが、下がり方が大き過ぎる感はある。

また、国別に見た場合、アジア圏からの伸びに頼っている状況も心配と言えば心配である。
特に、中国、韓国、台湾の3か国で半分以上を占めており、これらの国々の動向で数値が大きく変動する恐れがある。
中国はああした国なので、経済変動のほか、何かの理由で政策的に海外旅行を自粛させる可能性もなくはない。
韓国との関係も、相変わらず微妙である。
欧米地域からも同じように来ていただけるようになれば、もっと安定するのだが。

さらに、為替に影響される面もある。
今のような円安傾向が続けば訪日客にとっては有利になるが、なにかの拍子に急激な円高になれば、旅行業界にとっては逆風となる。

観光には波及効果が期待できるし、外需を取り込むという意味でも、経済への好影響が見込まれる。
日本を知ってもらうという意味でも、より多くの人に来ていただきたい。
それには、ここからが正念場である。
さらに人数を増やし、アジア偏重を脱するためにどうしたらいいか、知恵が問われている。

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通訳案内士口述試験まであと1週間 これからやれること [お役所内案内士]

2016年度の通訳案内士試験口述試験が、12月4日(日)に行われる。
残された時間は、あと1週間。
これからやれることはどんなことだろう。

口述試験では、
氏名住所などの自己紹介
逐次通訳
プレゼンテーション審査
が課せられる。

このうち、自己紹介の準備は十分できるはずだから、しっかりおさらいしておく必要がある。
住所、氏名、生年月日は必ず聞かれると思っておこう。
さらに、ここまでの交通手段、どのくらいの時間がかかったか、住んでいる場所の簡単な説明、
あたりは、スラスラ言えるようにしておきたい。
口述試験まで来られている方だから、普段なら何の問題もなく言えることだと思うが、試験となるとどうしても慌ててしまう。
リラックスして、伝わりやすい大きな声で言えるように、用意しておこう。

逐次通訳の力については、これからの1週間で劇的に向上させられるとは思いにくい。
しかし、試験の場では、完全な訳が求められているわけではない。
何か言って、何とかかんとか通じればそれでいい。
今から準備しておくべきは、なんでもいいから何か言う心の用意である。
日本語の内容によっては、瞬間的には英語に訳せないこともあるだろう。
例えば、「かかし」や「ししおどし」についての文章が出され、そもそもそれ自体を何というかわからない場合も大いにあり得る。
しかし、そこでギブアップしたら終わりである。
日本人にはありがちであるが、ニコニコしての沈黙もダメである。
伝えられた文に無いようなことでも、例えば、
「私の住んでいる地方ではあまりないのですが」
「外国人の方は、みんな不思議に思うのですが」
「日本人でも詳しく知らない人も多いようです」
とかなんとか加えて、何やら話してしまおう。
繰り返すが、完全な訳ではなく、伝えるや熱意や力が試されているのだ。
訳せない文章、聞いたことがない言葉でも慌てない用意をしておこう。

最後のプレゼンテーション審査は、出されたお題に大きく左右される。
だが、どんな題が自分に割り振られるかはコントロールできないものの、出される内容は、外国人観光客に関心があるものに限定されるはずだから、ある程度予測はつくはずだ。
それなりに準備しておけば、示される3つのうち1つくらいは何らか話せる題材が入っているのではないだろうか。
準備は、英語での記憶に頼らない方がいいと思う。
試験の時は、誰でも緊張しているから、すっと記憶から抜け落ちることがある。
もちろん日本語で覚えていても抜けてしまう可能性もあるが、英語よりはましだろう。
日本語で覚えていれば、直訳でもなんでも言ってしまえばいい。
準備に使える教材については、こちらで紹介した。
http://matoko.blog.so-net.ne.jp/2016-11-22

プレゼン後の質疑では、しっかり自分の意見を述べよう。
知識の正確さが問われる試験ではなく、伝えられるかどうかが試されているのだから、正しかろうが間違っていようが、とにかくわかりやすく話せればそれでいいと思う。
伝えようという気持ちを示すことが大切である。
できればジョークの一つも挟んで場を和ませたいところだが、硬い雰囲気のままでもなんでも、大きな声で話せればそれで十分である。

その他、ありふれたアドバイスではあるが、試験場所をしっかり確認しておきたい。
各地の大学などで試験が行われることが多いが、今まで行ったこともないところも少なくないだろう。
遅刻は厳禁だが、そうならなくても当日慌ててしまうと精神的に不安定になりかねない。
ゆとりを持って試験に臨めるように、電車の時間などを調べておこう。
早めに最寄りの駅に着いて、付近を散歩するくらいの余裕がほしい。
持ち物チェックもお早めに。

最後に、運を磨いておこう。
ほとんどの試験において、運の要素は大なり小なりあると思うが、案内士試験は特に強いと思う。
運なんか、磨けるものではないと思いがちだし、実際そうなのだろうが、運の要素が強いとわかっているのだから、何かしておいてもいいのではないか。
急に妙な精神論になるが、運を引き寄せるのは感謝の気持ちではないかと感じる。
口述試験までたどり着けたここまでの過程で、お世話になった人はいないだろうか。
いたら、その人に、心の中でいいから感謝してみよう。
いつもお世話になっているあの人に、胸の内でいいから感謝の言葉を捧げてみよう。
運が向いてくるように神様に祈ってみよう。
もちろん、仏様でもいい。

あと一週間、遅くまで勉強されるよりは、体調管理に気をつけられた方がいいと思う。
口述試験に臨まれる皆さんが、元気に当日をお迎えになられ、
存分に力を発揮されることをお祈りしています。
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通訳案内士口述試験まであと2週間 この時期にやるべきこと その3 プレゼンテーション対策 [お役所内案内士]

通訳案内士試験口述試験において、自己紹介、逐次通訳に続いて行われるのが、プレゼンテーション審査である。
これが口述試験のメインであろう。

プレゼン審査は、以下のような流れで進む

1 日本語で短い単語が書かれたカードが3枚配られる。
2 受験者は、その3枚から1枚選んで、それに関するプレゼンの準備をする。
  準備時間は30秒。メモを取ることが認められている。
3 2分程度でプレゼンする。
4 プレゼン内容に沿った質疑に答える。

当然のことながら、どんな単語が配られるかによって、プレゼン内容が大きく左右される。
2015年に受験した際、私には、
「銭湯」「出羽三山」「書院造」
の3つが示された。
幸い、銭湯についてはそれなりに準備をしていたのでそれを選び、なんとか話すことができたが、他の2つについては、語るべきものをまったく持っていなかった。
「銭湯」の代わりに、「十二単」「能面」などが入っていたら、きっとお手上げだった。
この辺り、案内士試験において運が左右する要素が大きいと改めて思う。

他のテーマとしては、
「田んぼアート」「漆器」「風林火山」
「源氏物語」「出雲大社」「懐石料理」
「血液型」「風鈴」「ハロウィン」
「打ち水」「精進料理」「棚田」
「彼岸」「デパ地下」「優先席」
といった組み合わせが出題されたらしい。

逐次通訳については、どんな問題が出題されるか予想がつかないと書いたが、プレゼンのテーマとなりそうなものは、それなりに絞り込みができる。
外国人が興味を持ちそうな日本の文化や習俗、観光地についてさらっておこう。
そうすれば、与えられる3つのカードのうち、一つに引っかかればなんとか話せる。
もし、一つも引っかからなくても、準備していた内容に強引にでも持って行って話してしまおう。

参考書としては、通訳案内士試験に特化したものでなくていいと思う。
私が使ったのは、
「英語で発信する日本小事典」 IBCパブリッシング編
「毎日の日本」 James M. Vadaman
「英語で日本を話すための音読レッスン」 浦島久/マイケル・ノア
といった本だった。
ほかにも、英語で日本を紹介している本はかなりあるから、気に入ったものを見つけてほしい。
そして、それを繰り返し読んで、覚えられるだけ覚えてしまおう。
ただし、記憶に頼ると、本番で忘れてしまったときにパニックになるから、気をつけたい。

有難かったのは、ハロー通訳アカデミーが作成された「日本的事象英文説明300選」。
この音声ファイルが無料で聴けるようになっている。
私は、これを通勤中に繰り返し聞いた。
http://u0u1.net/zPyY

さて、2分間は短いようで長い。
日本語でも、何かについて2分語れと言われたら、なかなかうまくいかないのではないだろうか。
首尾よく準備していた単語が混じっていたといった幸運なケース(去年の私のような)を除き、なんでもいいから2分しゃべれと言われてもきつかろう。
だから、どんな言葉が来てもオールマイティに使えるフレーズをいくつか持っておこう。
それがあれば時間が稼げるし、オチにもなる。

例えば(日本語で失礼)、
「○○は、日本の××を象徴したような存在です。多くの外国人観光客は、東京や富士山、京都といったゴールデンルートを通りますが、ぜひ〇〇を体験してもらいたいと思います。きっと日本に対する認識が深くなると思います」
とか、
「◇◇は、日本でも地域によって大きな違いがあります。△△をしている地域もありますし、▽▽を続けている地域もあります。だからこそ、◇◇を見れば、その地域の特性がわかると言われます。外国人観光客にも、ぜひ味わってほしいと思います」
とか、まあ、そんな感じである。
すらすら話すことを思いつくのならそれでいいが、あまり思いつかない単語しか提示されなかったら、こうした型にはめてしまおう。

プレゼン後、英語での質疑応答となる。
質疑は、知っているかどうかが問われるのではなく、どう伝えるのかを確かめる場だということを改めて肝に銘じたい。
だから、知らないことを聞かれても慌てることはない。
知らないのなら考え込まずに素直に知らないと伝え、なぜ知らないのか説明してしまおう。それが次の会話を導いてくれる。
わからないことにドギマギせず、とにかく、明るく大きな声で話すことである。
間違っていても構わないのだから、元気に言い切ってしまおう。
日本人にありがちな、微笑で乗り切ろうとするのはご法度である。

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通訳案内士口述試験まであと2週間 この時期にやるべきこと その2 逐次通訳対策 [お役所内案内士]

先に書いた「通訳案内士口述試験まであと2週間 この時期にやるべきこと その1」では、試験の概要や雰囲気を知るべきと書いた。
http://matoko.blog.so-net.ne.jp/2016-11-20
今回は、具体的な試験内容とその準備について書いてみたい。
まずは、逐次通訳まで。

2015年の口述試験では、はじめに「名前」「住所」「生年月日」を尋ねられた。
確か前年のレポートでは、「名前」と「住所」しか聞かれなかったようなことが書いてあったので、「生年月日」を聞かれて少し驚いた記憶がある。
皆さんは、この3つをさらさら言えるようにしておくほか、これ以外の質問がなされる可能性も織り込んでおくべきと思う。
普段ならなんでもなく答えられることだが、試験の独特の雰囲気の中で想定外の質問をされるとドギマギしてしまう恐れがある。
出だしでつまずくと後に尾を引く可能性があるから、スムーズに乗り切りたい。
追加の質問でありそうなのは、
「試験会場までどうやって来たか」
「ここまでどのくらいの時間がかかったか」
といったものである。
とにかく、準備していなかった質問があっても慌てないようにしよう。

次からが、試験の本題である。
はじめの課題は、逐次通訳。
日本人の補助者が読み上げられる日本語を、聞き取り、すかさず英訳するというものである。
メモを取ることが許されているが、どう話そうかと考える時間はない。
私に課せられた日本語は、概ねこんな感じであった。

“山梨県は多くの山に囲まれている県であるにも関わらず、「やまなし」県と呼ばれています。一説によると、「やまなし」とは、「山を成す」という意味の「やまなす」から「やまなし」に転じたと言われます。いずれにしても、山があるのに山梨県と呼ばれる由来はとても興味深いものです。”

実際にはもう少し長かったと思う。
山があるのにやまなし県というところで、なんじゃそりゃと思って、ちょっと笑ってしまった記憶がある。

すぐに訳すのだから、最適な訳を考えている暇はない。「囲まれている」が浮かばなければ、「たくさん山がある」と言えばいい。
「山を成す」という日本語にピタッとはまる英語はあまりないと思うので、これもどう言おうと構わないはずだ。
Too many mountains でも、
Again and again でも、
Mountain after mountain でも、
なんでもいい。
大切なのは、何か言うことだと思う。

体験記を読むと、他の例としては、「着物について」「駅弁について」「ラジオ体操について」などがあったという。
着物や駅弁は準備されていた方もおられると思うが、「ラジオ体操」は盲点だろう。
「ラジオ体操」について説明する文章で、「ラジオ体操」という言葉自体を訳せないとかなりパニックになるだろう。
radio gymnastics とか、radio gymnastic exercises とか言うらしいが、その場では思いつかない人も多かったと思う。
この場合も、
Radio athletics でも、
Moving body for fitness with the sound of radio でも、
Training with neighbors in front of radio でも、
なんでもいいし、文法的にどうであろうと構わないので、何か言ってしまおう。
実際のガイドの現場でも、黙り込むのが一番よくないだろう。
伝わらなければ先方から聞いてくるだろうから、とにかく口を開こう。

なんでもいいから口を開くとなると、そのための準備をしておく必要がある。
去年の実例からも、訳すべき日本語例の幅はやたらとバリエーションがあり、とても予想のつくような内容ではないから、何を聞かれてもすぐに何か言えるような訓練が求められる。
具体的には、辞書を適当に開いてそこに書いてあることをその場で訳してみたりとか、目をつぶって新聞を指し、指の置かれたところの文章をとりあえず英語にしてみるといった、瞬発力を鍛えておくといいだろう。
YouTubeにもいくつか参考になる動画が上げられているので、ご覧になられてはどうかと思う。
http://u0u1.net/zOqA
http://u0u1.net/zOqC

とにかく、逐次通訳までの流れでは、
「慌てない」
「何か言う」
ということが大切である。
ここまで来ている皆さんなのだから、きっと何かは言えるはずだ。
正しさにこだわり過ぎないことに注意しよう。

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