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この件で「LGBTには関わらないようにしよう」と言論が委縮することが心配  ~ 新潮45の休刊で思う ~ [ヨモヤ]

私の大好きな映画「ちはやふる」で、主要登場人物が、
「君は、ずっとやめる理由を探してた」
と図星を指されるシーンがある。
彼は、突然かるた部をやめたのだが、実はかなり前からやめようと思っていて、そのための理由を探していたと見抜かれたのである。

新潮45は、かなり以前から部数低迷に悩んできたという。
ここで休刊になったが、ひょっとしたら断腸の思いというより、きっかけになっただけかも知れない。

そのきっかけとなったのは、8月号と10月号。
8月号では、自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿が掲載され、子供を産まないことから「LGBTの人々には生産性がない」などとした主張が多くの批判を浴びた。
そして10月号では、
「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」
と杉田氏を擁護する特集を掲載したのだが、その中の一部の文章があまりにも行き過ぎていると、8月号以上の批判を浴びた。
10月号の内容については、新潮社の社長が
「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」
があったと認める声明を出す騒ぎとなった。

「こんな雑誌、休刊になって当然だ」
とお思いになる方も少なくないだろう。
ほとんど読んだことのない私には、正直感慨もないが、言論誌が自らの言論の責任で閉じてしまうのは残念である。
本当に反省するのなら、言論でしっかり総括してほしかった。

また、今回のことで心配になるのは、表現する人が、
「極力、LGBTには関わらないようにしよう」
と考えることである。
また、
「LGBT界隈は怖い」
と思われてしまったとしたら、これも残念である。
地下に潜ると、どんどん陰湿になってしまう可能性がある。
語られないと、ないものにされてしまう可能性がある。

YouTubeに、渦中の小川榮太郎さんが出演されている映像があった。
賛否はもちろんあると思うが、見た方がいいように思う。
https://www.youtube.com/watch?v=vUDc2-qrCsY
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