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タイトル戦で敗退なし 人間離れした藤井聡太名人の強さ [ヨモヤ]

藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖)が渡辺明名人を破り、初の名人位を獲得した。
20歳10カ月での獲得は、谷川浩司現九段が達成した21歳2カ月の最年少記録を40年ぶりに更新。
7冠達成も羽生善治現九段達成した25歳4カ月を上回る新記録。
記録ずくめの勝利となった。

藤井くんの強さは、同じ将棋のプロから見ても信じがたいもののようで、
佐藤康光日本将棋連盟会長は、
「防衛を積み重ねながら、挑戦し数を増やしておられる現状は想像を絶します」
とコメントされている。

藤井くんの戦績は驚異的な記録に彩られていて、
例えば、
史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)、
プロ入り後、無敗で公式戦最多連勝の新記録(29連勝)、
二冠から七冠までのそれぞれの達成最年少記録、
6年連続勝率8割超え、
などなど、挙げればきりがないほどである。

なかでも驚異的だと思うのが、
タイトル戦で一度も敗退したことがないという記録である。

なにしろタイトル戦で戦う相手は猛者中の猛者。
5割で戦えれば上出来というべきで、
7割を超えればレジェンドと言える。
実際、タイトル戦獲得歴上位3人で見ると、

1位 羽生善治さん 99期 勝率.717
2位 大山康晴さん 80期 勝率.714
3位 中原誠さん  64期 勝率.703

といった具合である。

谷川浩司さんもタイトル獲得27期という歴史的棋士だが、勝率は.473
米長邦雄さんは19期で勝率.396
神武以来の天才といわれたひふみんこと加藤一二三さんは8期で勝率.333であった。

藤井くんは、タイトル戦に15回臨んで全勝。勝率10割。
この強さはもはや常軌を逸している。

世の中の常識や将棋界の歴史からは、
この調子で勝ち続けられるはずはない、
と考えられる。
しかし、藤井くんに常識が当てはまるかというと、どうだろう。
ひょっとしたら、何年も勝ち続けるのかもしれない。
さらに強くなっていくのかもしれない。

規格外の強さの底は、まだ見えない。

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映画評 「波紋」 ~ 情念の監督 圧巻の演技 ~ [映画評]

強烈な映画である。
脚本も務める荻上直子監督のオリジナル作品で、
筒井真理子さんが大暴れされている。

失踪、介護、新興宗教、障害者差別、更年期障害、ゴミ屋敷、カスハラ、
といった様々な要素が盛り込まれているが、
個々の問題を掘り下げるというより、
一人の女性の七転八倒を描いているととらえるべきか。
のたうち回るのが筒井真理子さんであり、ひしひしと伝わってくるものがある。

なんでこんな映画作ったんだろう、
この企画の意図はなんだろう、
と首を思い切りかしげたくなるような作品が多いが、
本作は違う。
監督の情念が爆発し、
しかし単なる暴走に終わらせない脚本としてまとめ、
それを受けとめた女優が炸裂している。
作られるべくして作られた映画を観るのは気持ちがいい。

強烈であるだけに、観る人を選ぶ面はあるだろうけれど。

筒井さん演じる主人公は、
義父の介護を押し付けられた形で夫に失踪される。
気の毒な境遇であるが、被害者という感じはしない。
それどころか、共感力が低く、障害者を平気で差別する人間であり、
主人公を応援する気にはさせない。
しかし、それがいい。
安易に同情の対象にさせてしまう映画が多いなか、
本作は人間を突き詰めて描いている。
最高に苦しいときに笑ってしまうのも人間である。

ラストシーンは、唐突に訪れる長回し。
筒井さんの演技はまさに圧巻。
すでに演技に定評のある彼女だが、
本作で何か大きな賞を取ってもらいたい。

ダメ夫役に光石研さん、
頼りにならない長男役に磯村勇斗さん。
さらに、柄本明さん、江口のりこさん、平岩紙さん、ムロツヨシさん、木野花さん、キムラ緑子さん、安藤玉恵さんといった面々が脇を固める。
メンバーを並べるだけでなんだか怖い。
耳の障害のある津田絵理奈さんが、それを活かした役で出演されている。

「波紋」は、見応えのある腹に応える一作。
本作が大ヒットすることはないだろうが、
こうした作品が評価され、多くの人に観ていただけることを願う。

タグ:波紋
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映画評 「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」 [映画評]

本作は、「ジョジョの奇妙な冒険」Part4、「ダイヤモンドは砕けない」の登場人物である
岸辺露伴を中心として展開するスピンオフ作品。
2020年よりNHKでドラマ化され、
これが好評を博したこともあり、映画化の運びとなった。

主役の岸辺露伴を演じるのは高橋一生さん。
クールな感じがはまっている。
担当編集者役の飯豊まりえさんもテレビシリーズに続いての出演。
映画版での目玉キャストは木村文乃さん。
木村さんはとても美しく映されていて、ファンの方は満足されると思う。
木村さんの姿がこの映画の最大の見せ場であろう。

しかし、
高橋一生ファン若しくは木村文乃ファン以外の方にとって、本作はどうだろう。
ストーリーはヘンテコで緊迫感はないし、
演出もいかしていない。
私は、映画の前半から波状攻撃のように襲ってくる眠気に対し防戦一方だった。
マラソンランナーが次の電柱まで頑張ろうと言い聞かせるように、
ここを乗り越えればきっと面白くなるはずだ、と信じたのだが、
一向に自体は好転しなかった。

テレビドラマで成功した作品は、
テレビだから成功する面があり、
映画にした途端、すっかり魅力を失うことがある。
本作も、わざわざルーヴルまで行って、こんな退屈な作品にしてしまうとは。
監督の渡辺一貴さん、脚本の小林靖子さんともドラマ版と同じということだが、
一体どうしたか。

もっともっともっと短くすれば、見応えのある作品になったのだろうか。
長い短いという問題でもないように思えたが、
それでも長いよりはまし。
眠かった。
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ここのところで読んだ30冊 [読書記録]

ここのところで読んだ30冊は以下のとおり。

「縛られる日本人」 メアリー・C・ブリントン
「ひな菊とペパーミント」 野中 柊
「死は存在しない」 田坂 広志
「常識外れの増客術」 中村 元
「ある日、落下傘で飛び降りた男」 芦崎 治
「新型コロナから再生する自治体病院」 伊関 友伸
「伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR」 ジョン・ドーア
「大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる」 植田 和男
「10倍、100倍になる優良株ベスト30」 渡部 清二
「あなたにもできる!医療事務のお仕事超入門」 水口 錠二
「気持ちが折れない禅の習慣」 枡野 俊明
「海苔と卵と朝めし」 向田 邦子
「考え方のコツ」 松浦 弥太郎
「新型コロナの不安に答える」 宮坂 昌之
「ケースで学ぶ実践への法学入門」
「プロ野球チームの社員」 高木 大成
「打てるもんなら打ってみろ!」 中村 計
「朽ちるマンション 老いる住民」 朝日新聞取材班
「革命社長」 吉越 浩一郎
「もし高校野球のマネージャーがドラッカーのイノベーションを読んだら」 岩崎 夏海
「不自由を自由に変える魔法の仕事」 川村 慶
「新海誠 国民的アニメ作家の誕生」 土居 伸彰
「人口回復」 岩田 一政
「コロナに翻弄された甲子園」 小山 宜宏
「成長企業はなぜOKRを使うのか」 グジベチ
「昭和と師弟愛」 小松 政夫
「スタンダップ・ダブル」 小路 幸也
「成熟スイッチ」 林 真理子
「やりたいことを全部やる!言葉術」 臼井 由妃
「人口減少を乗り越える」 藤本 健太郎
「東京12チャンネル運動部の情熱」 布施 鋼治

松浦弥太郎さんの「考え方のコツ」に書かれているのは、How toというより、心得のような感じ。安易に答えに飛びつかず、ゆっくり丁寧に。

小松政夫さんの「昭和と師弟愛」は、小松さんと師匠であった植木等さんの関係について書かれたもの。師弟愛の美しさに打たれる。

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同性婚に関する名古屋地裁判決をそのまま読む [ヨモヤ]

同性婚が認められていないのは憲法に違反するとして、
愛知県内の同性カップルが国を訴えた訴訟の判決が名古屋地裁であった。
注目された裁判であり、各紙が大きく取り上げている。

読売新聞の見出しは、
「同性婚を認めないのは『違憲』、賠償請求は棄却」
朝日新聞の見出しは、
「同性婚を認めないのは『違憲』 国への賠償請求は棄却」
産経新聞の見出しは、
「同性婚認めぬ規定『違憲』 賠償は認めず」
となっている。
読売と朝日の見出しはぴったり同じ、産経は微妙に違う。
さて、実際の判決はどうだったのだろう。
新聞の見出しにとらわれず、書いてあることを素直にそのまま読んでみたい。

主文は、
1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。
である。
ここを読むと原告の完全な負けだが、
原告の主な目的は賠償金ではなく実質的な制度改正だから、中を読まないとわからない。

判決骨子を見ると、
1 同性カップルの婚姻を認める規定を設けていない民法及び戸籍法の婚姻に関する諸規定(以下「本件諸規定」という。)は、憲法24条1項に違反しない。
2 本件諸規定が、異性カップルに対してのみ現行の法律婚制度を設けて、その範囲を限定し、同性カップルに対しては、その関係を国の制度として公証することなく、その関係を保護するのにふさわしい効果を付与するための枠組みすら与えていないことは、国会の立法裁量の範囲を超えるものとみざるを得ず、その限度で、憲法24条2項、14条1項に違反する。
3 本件諸規定を改廃していないことが、国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるものではない。
とある。

まず、憲法24条1項に違反しないことを明確に述べている。
ちなみに憲法24条は以下のとおりの条文である。

第24条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

判決文では、
「憲法24条1項は、婚姻は、「両性」の合意のみに基づいて成立すると規定し、婚姻した当事者を「夫婦」と呼称するなど、男性と女性の双方を表すのが通常の語義である文言を用いている。」
とし、
「社会情勢が変化していることを考慮したとしても、憲法が一義的に、同性間に対して現行の法律婚制度を及ぼすことを要請するに至ったとは解し難いといわざるを得ない。」
と加えている。

焦点は、骨子の2点目であろう。
ちなみに憲法14条第1項は以下のとおりである。

第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

まず判決ではこう述べている。
「憲法24条2項は、同条1項を前提として、法律による婚姻制度の具体化を国会に要請し、指針を示す規定と解されるから、同条2項も、同条1項と同様に、現行の法律婚制度を同性間に対して及ぼすことを要請していないと解するのが整合的であり、本件諸規定が同性間に現行の法律婚制度そのものの適用を認めていないことは、同条2項に違反するものではない。」

つまり、同性婚に現行の法律婚制度そのものの適用を認めていないことは憲法に違反していないと言っている。
新聞の見出しとはずいぶんと趣が違う。

そのうえで判決では、
「本件諸規定は、同性カップルに対し、その関係を国の制度によって公証し、その関係を保護するのにふさわしい効果を付与するための枠組みすら与えていないという限度で、憲法24条2項に違反するものである。」
「本件諸規定が、同性カップルに対して、その関係を国の制度によって公証し、その関係を保護するのにふさわしい効果を付与するための枠組みすら与えていないという限度で、国会の立法裁量の範囲を超えるものとみざるを得ないから、その限度で、憲法24条2項に違反すると同時に、憲法14条1項にも違反する。」
と述べている。
回りくどいが、素直に読むと、
・同性婚について現行の法律婚制度の適用を認めないのは違憲ではない
・ただし、ほかの方法で関係を公証し、関係を保護する枠組みを与えていないというのは、その範囲内に限って違憲である
ということである。

新聞の見出しやテレビで伝えられる内容は、
「同性婚を認めないのは『違憲』」
というものだが、そう読み取るべきなのだろうか。
ちょっと違うと思う。

同性婚に賛成であるか反対であるかを問わず、
判決に納得しているかどうかを問わず、
まずは判決文に書かれている内容を恣意的にではなく素直に受け入れることが大切だと思う。
その点、マスコミの報道には省略が過ぎるように感じる。
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遠投プロジェクト50mに到達 ~ さて、ここから ~ [60歳が近づく腰痛持ち 遠投77mプロジェクト]

東京オリンピック・パラリンピックが開催された2021年に取り組んだ、
「55歳過ぎ腰痛持ち 遠投77mプロジェクト」。
未達成のまま2022年に持ち越したが、ホームグランドが水没してしまい断念。
今年が3年目になる。
チャレンジの名称が、年齢に合わせて
「60歳が近づく腰痛持ち 遠投77mプロジェクト」
に変更になった。

過去2年、50mまでは思いのほかスイスイ行けた。
歳を一年重ねた今年はどうかと心配したが、
ここはなんとかクリアできた。

まだ全力では投げていない。
投げていないというか、投げられない。
思い切り投げたら、腕がもげそうな気さえする。
身体もバラバラになりそうだし。
だから、7分くらいの力で投げた。
7分で50mなら、
10分の力なら70mを超える計算だが、
なかなかそうはいかない。

過去2年の経験からすれば、
このままでは、到底届かない。
筋力をつけるとともに、
助走の力をうまく伝えなければ。

そうこうしているうちに、今年も台風シーズンがやって来る。
去年と同じように、ホームグランドが水没してしまう恐れもある。
かといって、6月の段階で肩を仕上げ切るのは無理。
8月、9月にピークを持って行くように準備を進めよう。
水没したら、それはそのとき。

でもまあ、50m投げられりゃ、それなりに立派である。
我ながら。
コツコツテニスラケットを振っている効果も少しはあったのだろう。
とりあえず、まあ、よかった。

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映画評 「最後まで行く」 [映画評]

何事もやり過ぎは駄目。
この映画を観て、そんなことを思った。

岡田准一さん演じる主人公に、
綾野剛さん演じるヒール役が、執拗に絡んでくる。
二人はまさに不死身。
しかし、不死身過ぎて、
次から次へと危機があり過ぎて、
終盤はもうなんとも思わない。
タイトルは「最後まで行く」だが、途中くらいまで行ってくれれば十分だった。
ああなってしまうと、
サスペンスというよりコメディ。

辻褄が合わないことや
突っ込みどころも満載。
別にそんなもの無くてもいいが、
リアリティは皆無。

オリジナルは韓国映画らしい。
そちらはもっと面白いのだろうか。

主演の岡田准一さんは熱演されているが、
本作では「ヘルドッグス」などで見せられたアクションは控えめ。
岡田さんの使い方としては、なんだかもったいない。
綾野剛さんのサイコぶりはなかなかの恐怖。
ただ、突っ込みどころが多過ぎて、後半はお腹いっぱい。

監督は藤井道人さん。
4月に公開された「ヴィレッジ」も暗かったが、本作もダークなトーン。
ただ、もう少し丁寧に作って欲しかった。

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セ・パ交流戦 2019年以来のパの勝ち越しに期待 [ヨモヤ]

5月30日からプロ野球の交流戦が始まる。
各チームと3連戦を行うので、合計18試合を戦うことになる。

交流戦が始まった2005年以降、
2019年まではパがセを圧倒していた。
15年間で
パの勝ち越しが14回、
優勝チームも13回がパだった。

しかし、コロナで中止となった2020年をはさみ、
2021年は49勝48敗11分け、
2022年は55勝53敗
と、大接戦ではあったがセが連続で勝ち越し、
パ・リーグファンとしては悔しい思いをさせられた。

さて、今年はどうか。

構図としては、
投のパ 対 打のセ
というものになるだろう。
パは、苦しんでいる西武や楽天も含め投手陣が充実しているが、
打つ方はさっぱり振るわない。
セは、3割打者の数でパを圧倒し、
ホームラン数も多い。

チームごとに見ると、
パは、
上位の3チーム、ロッテ、オリックス、ソフトバンクと、
下位の3チーム、日本ハム、西武、楽天に
大きく分かれている。
セは、
阪神が走っていて、2位から4位のDeNA、広島、巨人は混戦、
下位の2チーム、ヤクルトと中日はかなり厳しい状況になっている。

交流戦は、好調なチームにとって鬼門になることが少なくない。
反対に、不振だったチームがここで息を吹き返すこともある。
パのファンとしては、西武、楽天といったところにきっかけをつかんでもらいたい。
日本ハムの溌溂とした戦いとエスコンフィールドのお目見えも楽しみである。

交流戦では、パの投手の力を見せつけてほしいと思うが、
打のヒーローも生まれてほしいものである。
やきもきする日々が、もう目の前。

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3連覇のかかるヤクルト早くも絶体絶命 [ヨモヤ]

2021年、2022年とセ・リーグを連覇し、
今年も優勝候補の一角と見られていたヤクルトが苦しんでいる。
27日も広島に敗れ、これで9連敗。
首位の阪神が勝ったため、自力優勝が消滅した。

自力優勝の消滅が騒がれるのは、通常は秋から夏にかけての時期。
まだ5月、
交流戦を前にしての自力優勝の消滅は、よほどの弱小チームで起きること。
連覇中のチームで生じると、これはちょっとした事件である。
この日で借金10となったが、
過去のプロ野球の歴史で借金9以上から優勝したチームはないとのことで、
完全に土俵際。

ここ2年のヤクルトは、とにかく打って勝つイメージだったが、
今年は打撃が全く振るわない。
チーム打率.230は、
その次に悪い中日の.241を1分も下回っている。

去年の三冠王村上も、WBCでの苦闘を引きずるかのように、
打撃の調子が上がってこない。
ここまでの打率.216は、
規定打席到達者30人中29位である。
ホームラン数と打点はそこそこではあるが、
村神様がこの成績ではなかなかしんどい。

力のあるチームだけに、
このままやられっぱなしということはないと思うが、
ここから反撃するのも相当難しいほどに引き離された。
パのオリックスが、吉田がいなくなったにもかかわらず堅調に戦っているのとは好対照である。

それまで負けていたチームが交流戦で浮上のきっかけをつかむことは珍しくない。
ヤクルトがそうなる可能性も大いにある。
しかしそうならない場合、
オールスター前に実質的なシーズンが終わってしまうという、
ファンとしては悪夢の展開となってしまいかねない。

ヤクルト、早くも正念場である。

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日経平均 次のターゲットはダウ [経済を眺める楽しみ]

5月26日の東京株式市場で日経平均株価は続伸。
前日比115円18銭高の30,916円で取引を終えた。

ここのところグイグイ上値を追っていく日経平均と比べ、
ダウは伸び悩んでいる。
直近32,700ドル近辺であり、
今年の初値の33,000ドルを下回っている。
この間、日経平均は25,000円から31,000円に駆け上がっているので、
その差は歴然である。

日経平均とダウ平均。
日経は円表示であり、ダウ平均はドル表示。
比べるものではない。
しかし、これだけ近づいてくると抜きたくなってしまうのもまた人情。

直近では日経のパフォーマンスが良好だが、
長期的に見ると両者の差は歴然。
ダウの方が圧倒的に上回っている。

日経平均が最高値を付けたのは1989年。
大納会が開かれる12月29日のザラ場に38,957円を付けた。
ちなみにこの頃のダウ平均は2,700ドル近辺。
つまり、絶対値で、日経平均の10分の1以下だったのだ。

その後の日経とダウの10年刻みの推移は次のとおり。
1989年をピークに急落した日経と、
紆余曲折はありながらもとめどもなく騰がるダウのコントラストが激しい。

日経
1989年 38,915円
1999年 18,934円
2009年 10,546円
2019年 23,656円

ダウ
1989年 2,753ドル
1999年 11,497ドル
2009年 10,428ドル
2019年 28,538ドル

一度は大きく開いた両者の差が、ここのところの日経の急騰で再び迫って来た。
30,000円を突破し、31,000円も超えた日経平均の次のターゲットはダウ。
勝手にそう見定めている。

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映画評 「宇宙人のあいつ」 [映画評]

中村倫也さん主演のコメディ。
荒唐無稽な設定のなかに、
ハートウォーミング的な要素も交えている。

展開はありがちだし、
オチもわかりやすい。
構えずに、ほんわか観に行く作品であろう。

焼肉屋を営む4兄弟を演じるのは、
長男・夢二役にバナナマンの日村勇紀さん、
次男・日出男役に中村倫也さん、
長女・想乃役に伊藤沙莉さん、
三男・詩文役に柄本時生さん。
ストーリー云々より、この4人の演技を楽しむ映画と言えそう。

中村さん演じる日出男は土星人。
23年間地球人に成りすましていたが、
帰る日が近づいてきている。
そこで、あれやこれやが起きる。
というお話。
この設定で、このメンバーなら、
もうちょっとなんとか。
もうちょっと笑えるとか、
もうちょっと泣けるとか。
どちらにも振り切れず。

監督の飯塚健さんは、前作の「野球部に花束を」もコメディだった。
設定はいいのに、今一つ活かしきれていない感がある。

高知の風景が美しいので、
そこは見どころ。

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歴史上の人物から「理想の上司」を選ぶとしたら [ヨモヤ]

東京商工会議所が新入社員に調査した
2023年度「理想の上司のイメージに近い有名人・著名人」が発表された。
そのうち、歴史上の人物部門のランキングは以下のとおり。

1位:織田信長
2位:徳川家康
3位:坂本龍馬
4位:豊臣秀吉
4位:福沢諭吉
6位:渋沢栄一
7位:聖徳太子

信長は、日本の歴史でも特異な存在であり、
その統率力、判断力、未来を見通す力、などと傑出したものがあると思う。
ただ、ちょっと激し過ぎるイメージがある。
創業社長として、一代で会社を大きくしていく段階では望ましい存在であろうが、
自分の上司と考えるとちょっと・・・。

2位の家康は、滋賀県出身者としては三成公の無念もあり推しがたく、
3位の龍馬は、人気は絶大だが歴史的な評価が今一つ定まっていない感もある。

では、自分なら誰を選ぶだろう。

歴史上の人物にはいろいろおられるが、
江戸時代以前の方となると、ちょっとピンと来ない。
かといって、明治以降だとやや生々しい。
となると幕末か。

候補としては、
西郷隆盛
勝海舟
吉田松陰
高杉晋作
といった人物が浮かぶ。

吉田松陰も高杉晋作も非常に魅力的だが、
松陰が29歳、晋作は27歳と、
私からすれば子どものような年で亡くなっており、
上司というより烈士のイメージ。

残った西郷隆盛と勝海舟は、江戸城無血開城で話し合った二人。
二人とも人気が高く、上司として頼りがいもありそうだ。
こうなると好みの問題になるのだが、
私なら勝海舟を選ぶ。

組織のなかで、
ルールを踏まえながら新しい意見を通していくイメージがあり、
自分の仕事にも重なる面がある。
それでいて堅苦しくなく、
なんだかだらしない感じがするのも好ましい。
実際の話ではないらしいが、
海舟を斬りに行った龍馬が、逆に惚れてしまうというエピソードも痛快である。

海舟が今の世にいたらどうだろう。
どんな上司になるのだろう。
そんなことを夢想するのも、こうした企画の面白い点であろう。

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映画評 「それいけ!ゲートボールさくら組」 [映画評]

始まって数分で、「この映画はヤバい奴だ」とわかった。
ここで言う「ヤバい」は、
エロいとかグロいとかいう意味ではなく、
もちろん面白過ぎるという意味でもない。
えらいもん金払って観に来ちゃった、
というヤバさである。

その予感は当然のように的中し、
商業公開していいレベルのものなのか心配になった。
ただ、あまたある映画の中からこの作品を選んだのは私であり、
誰に文句を言える筋合いもない。

ストーリーについてあまり振り返りたくないが、
学生の頃ラグビー部だった仲間が、
なんやかんやあって集まり、
ゲートボール大会で優勝を目指す、というもの。
どういう経緯でこの脚本で映画が撮られることになったのか。
そのあたりのいきさつには興味を持った。

コメディだからおおらかに観るのだが、それにしても。
全く笑えないし、
スポ根的な感動ももちろんない。
ただ、まともに取り合うような映画でもないので、まあ、はい。

主演は藤竜也さん。
今さらイメージを気にすることもないのだろうけれど。
共演に、山口果林さん、石倉三郎さん、本田望結さん、山口果林さんなど。
日本ゲートボール連合で評議員をされていた縁で、亡くなられた三遊亭円楽さんが出演されている。

「それいけ!ゲートボールさくら組」は、タイトルから想像できる以上のヤバさ加減。
この作品でも、お金集めたり、スタッフ集めたり、エキストラさん集めたり、
いろいろ大変だったと思う。
どんな作品になるはずだったのだろう。
これでよかったのかしら。
なんだか、考えさせられる。

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今年のパ・リーグに3割打者は何人生まれるか [ヨモヤ]

去年の春先、当時ソフトバンクに所属していた千賀滉大投手が、
「この先、3割打者が存在しなくなる時代が来ると思っています」
とコラムに書き、話題になった。
投手力が年々向上している状況にあって、
実際、3割打者は希少な存在になっている。

パ・リーグにおいて3割打者は、
2021年は4人、
2022年は2人しかいなかった。
この2年間で連続して3割を打ったのは1人だけで、
それが当時オリックスの吉田。
そしてその吉田がメジャーに行ってしまった。

パの現在の3割打者は3人のみ。
ソフトバンクの柳田と西武の中村と日本ハムの松本である。

柳田はご存知のとおりの実力者だが、近年は怪我に泣かされることが増えている。
後半、どうなるだろう。
中村はすでにレジェンド的存在だが、20年に及ぶ現役生活で3割をマークしたことは一度もない。
今年3割をマークしたらまさに伝説になるが、さて。
松本は去年の首位打者であり、去年がフロックではなかったことを見せている。
右打者で2年連続の3割となれば快挙と言える。

打撃成績の4位にはオリックスの森が.295で続いている。
森が3割に到達することは大いにありそうだ。
開幕前、首位打者候補の筆頭格だったソフトバンクの近藤は、ここまで.232と苦しんでいる。
さすがの近藤も、ここから3割に引き上げるのはなかなか難しいだろう。

今のパ・リーグは、
先発もセットアッパーもクローザーも、みんないい投手である。
先発を下ろせばなんとかなる、
という感じはなく、あとからあとから150㎞超の投手が出てくる。
これでは打者は大変だ。

メジャーが取り入れたピッチクロックやシフトの禁止も、
投高打低対策の意味もあったと思う。
できればルールはいじりたくないが、
全試合投手戦というのもさすがにコクがない。

投手の育成法はかなり確立された感があるが、
打者はまだまだのようだ。
好投手と好打者のぶつかり合い、
剛球と豪打のせめぎ合い。
そんなものが見られるプロ野球であり続けるために、
打者の育成が急務である。

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映画評 「おとななじみ」 [映画評]

日本映画に氾濫しているラブコメもの。
この類の映画をわざわざお金を払って観に行くのは、
恋したい盛りの若者であって、
かつ出演者のファンが中心であろう。
しかし、おじさんというよりおじいさんである私も結構観に行っている。
何故かと言うに、ごくごくたまに面白い作品に出会えるからである。
例えば「ヒロイン失格」のように。

本作も、互いが片思いのつもりになっている幼馴染の恋愛を描くという定番中の定番だが、
ひょっとしたらの期待があった。
そして、うん、そこそこ楽しめた。
後で確かめたら、脚本が「ヒロイン失格」と同じ方。
道理で。

ストーリーについては、特に語るべきこともない。
ただ、最初からコメディ色を前面に押し出しているので、
「実際にはこんな奴らはいないけどね」
という了解のもとで映画が進んでいく。
そこは演出の妙。

ヒロイン役の久間田琳加さんがよかった。
通称「りんくま」と呼ばれたりする人気モデルさんらしいのだが、
私は全く知らず、この映画が初対面。
着飾っているときより、お弁当屋さんで働いているときの姿が素敵だった。
この方の主演で、青春映画をもう何本か是非撮っていただきたい。
これは切なるお願い。
久間田さんの友人役に浅川梨奈さん。
すっかり大人っぽくなられた。

ヒロインのお相手役に井上瑞稀さん。
さて、井上さんがこの役に合っていたのかどうか。
別の方で撮られていたらどうだっただろうと夢想した。
井上さんの友人役に萩原利久さん。
クールな役柄をしっかり演じられた。

「おとななじみ」は、キュンとまではしないながら、なかなかに楽しい映画。
なんと言っても久間田琳加さんがいい。
もっと、彼女の映画が観たい。

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