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映画評 「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」 [映画評]

「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」が、大ヒットスタートを切った。
公開から3日間で興行収入は22.3億円。
22億円といえば、この段階ですでに立派なヒット作である。
ちなみに初動の規模感としては、
「すずめの戸締まり」が18億円、
「ONE PIECE FILM RED」が22億円、
「THE FIRST SLAM DUNK」は12億円。
それぞれ、公開時期などが違うので単純な比較に意味はないが、
22億円という数字の大きさはわかる。

「ハイキュー!!」は、原作は未読であるが、テレビアニメを観てきた。
超能力バトルにならない真面目なスポーツ漫画であり、
登場人物の背景やつながりが丁寧に描かれ、それが伏線となって試合中に効いて来る。
バレー好きな人にはズバズバ刺さるだろうし、
あまりバレーを見ない人でも十分に楽しめる。

ただ、描写が細かいがゆえに、
背景が丹念に描かれるがゆえに、
1試合が長くなる。
それは悪いことではなく、それが「ハイキュー!!」なのだが、
映画では十分な尺が取れない。
上映時間が85分と短めなこともあり、
「ハイキュー!!」のよさが消えてしまわないか心配した。

観た感想としては、心配は当たってしまった。
まあまあ面白いのだが、
その面白さはテレビシリーズには及ばない。
映画がテレビに及ばないのはちょっと残念。
もちろん、映画には映像や音響の迫力があるので、
それである程度はカバーできていたものの。

大ヒットスタートでわかるように、この映画、原作ファンからのウケも悪くないようだ。
なら、いい。
原作ファンではなく、
テレビよりもっと濃密なものを観たいと思っていた私としては、
ううむ。
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ザッカーバーグさんが日本のマックを絶賛 ~ 今度、モス行ってみてください ~ [ヨモヤ]

メタ社のCEOマーク・ザッカーバーグさんが来日中である。
岸田首相とも面会し、AIについて議論を交わしたらしい。

そのザッカーバーグさんが、日本のマクドナルドを絶賛されたそうな。
なんでも、日本のマクドナルドは世界的に評価が高く、
海外からの旅行者に人気だという。

ザッカーバーグさんはマックで食べている様子を、
自身の会社で展開しているインスタグラムで公開し、
「日本のマクドナルドは10点満点中10点。ミシュランの星を与えます」
(Japanese McDonald's: 10/10. Give these guys a Michelin star.)
とコメントした。

まあ、何を美味しいと思われても自由だし、
美味しいと感じられることは素晴らしいことだが、
マクドナルドを味で選んでいる日本人はそれほど多くはないように思う。
少なくとも、
モスバーガーと比べてマックの方が美味しいと感じる人は少数派だろう。

もちろん、マックとモスでは値段もコンセプトも違う。
だからモスの方が美味しくて当たり前とも言える。
ザッカーバーグさんは、どこと比べるでもなく純粋に日本のマックが美味しいと思われたのだろう。
今度モス行ってみてください。
度肝抜かれますよ。

へえ、そうなんだ。
日本のマクドナルドは、美味しいんだ。
だとしたら、モスのうまさはとんでもないレベルなのかもしれない。
そんなものをふらっと食べに行ける我々は、とんでもない幸せ者なのかもしれない。
知らんけど。

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卓球でラブゲームを避けるのが馬鹿馬鹿しいように、野球の暗黙のルールとやらも馬鹿馬鹿しい [ヨモヤ]

韓国で行われていた世界卓球で、
日本の木原美悠さん、平野美宇さんが、
格下の選手を相手に11-0のラブゲーム勝ちを収めた試合があった。
これについて、
「卓球ではラブゲームを作らないのがマナーでは?」
という声がSNSで見られたそうである。

個人的には、お情けで1点献上する方がよっぽど失礼かと思うが、
そうした振る舞いをする選手がいたことも事実のようだ。
この件について日本卓球協会専務理事の宮﨑義仁氏の見解が紹介されていた。
「少なくともトップ選手の世界では、ラブゲームを避けるプレーなんてほとんど見られないし、今後もないと思います」
として、さらに
「こんなバカらしい話題は、早くなくなったらいいのにと思います」

おっしゃるとおりだと思う。

似たようなものとして、プロ野球にも意味不明の「暗黙のルール」なるものがある。
Wikipediaにも項目があるのでそこから抜粋すると、
例えば、
・大差(概ね6点以上)でリードしている攻撃側は6回以降で、カウント3ボール-0ストライクから打ちにいってはならず、バント・盗塁などの戦術もとってはいけない。
・ノーヒットノーランや完全試合、あるいは投手タイトルがかかっている場面でバントヒットを狙ってはいけない。
といったものである。
なかには、
・二者連続本塁打後の初球を打ちに行ってはならない。
などというものもある。
なんだそりゃ。

大差がついたときにバントや盗塁をしてはいけない、というのは、
もう勝負がついているから、死に馬に鞭を打つような真似はよくない、ということなのだろうか。
それなら、負けている方も真面目に攻撃してはいけないことになるだろう。
勝っている方も最後まで全力で、
負けている方は最後まであきらめずに、
というのが当たり前で、なぜそれをしないのか。
暗黙のルール、というが、
負けている方を「可哀そう」と見ている段階で、
意味不明であり、なによりカッコ悪い。

日本野球はメジャーに感化されがちであり、
暗黙のルールも広がりつつあるような気がする。
しかし、
何度も奇跡の逆転を見てきた私としては、
何度も最後まであきらめない美しさを見てきた私としては、
どうしても暗黙のルールは受け入れにくい。
やりたい人はそうすればいいが、勝手に押し付けて、
それを守らないと報復の死球というのは、
あまりにもカッコ悪い。
やめましょうよ。

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中谷潤人は「ネクストモンスター」というかすでにモンスター [ヨモヤ]

2月24日、両国国技館で「トリプル世界戦」が行われた。
日本人3選手は、3選手ともに見事な戦いを披露した。

WBA世界バンタム級王者の井上拓真は、9回KOでジェルウィン・アンカハスを破り初防衛に成功、
WBC世界バンタム級王座に挑んだ中谷潤人は、アレハンドロ・サンティアゴを6回KOで下して3階級制覇、
WBO世界スーパーフライ級王座決定戦では田中恒成が、クリスチャン・バカセグアに3-0の判定で勝利し、井岡一翔、井上尚弥に続く、日本人3人目の4階級制覇、
といった具合である。

3選手ともにストーリーがあり、
井上は兄のあとを追い、
中谷は次代のモンスターとしての成長を続け、
田中は井岡へのリベンジを狙っている。
全員に遠い先に見据えているものがあり、
そこに向けて素晴らしいステップを踏み出した。
3選手に拍手を送りたい。

3選手ともにいい試合だったので、「特に誰」と言うのもなんだが、
やはり中谷潤人の戦いは鮮やかだった。
相手のサンティアゴは、あのドネアを下して王座を獲得した選手。
その選手になにもさせずにKO勝ちというのは掛け値なしにすごい。

中谷は、モンスターこと井上尚弥のあとを追う選手として、
ネクストモンスター
と呼ばれている。
しかし、27戦27勝20KO、
無敗の3階級制覇、
初のバンタム級の試合でKOで王座奪取、
という戦績は、すでにモンスターと呼ぶにふさわしい。

中谷の身長は173㎝。
井上尚弥の身長は165㎝。
中谷の身長からすれば、まだウェートを上げていく可能性がある。
今は中谷の方が一つ下の階級にいるが、
そう遠くない将来、両者が拳を交える可能性もある。

無敗で3階級制覇をしたもの同士の日本人対決。
究極の一戦だが、
見たいような見たくないような。

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ちょっと意外なゴールドマンが選ぶ「7人の侍」 [経済を眺める楽しみ]

「マグニフィセント・セブン」という映画がある。
邦題は「荒野の7人」。
黒澤明監督の名作「7人の侍」の舞台を、
西部開拓時代のメキシコに移した描いたリメイク作品である。

近年、アメリカの株式市場で「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる銘柄が注目を浴びてきた。
その7社は、GAFAMとまとめられることの多い、
アルファベット(グーグルを傘下に持つことからG)
アマゾン
メタ(旧フェイスブックであることからF)
アップル
マイクロソフト
の5社に
テスラ
エヌビディア
を加えたものである。

この7銘柄は、その時価総額を合計すると、
実に1,800兆円にもなり、それだけで東証上場企業全体の2倍になるという。
2024年2月24日時点でのアメリカ市場での時価総額ランキングで、
この7社はすべてトップテンに入っている。

そんな折から、なんでもゴールドマンサックス証券に
「マグニフィセント・セブンに該当する日本企業を紹介してほしい」
との要望が顧客から寄せられたらしい。
そしてゴールドマンは、それに応えて
「セブン・サムライ(七人の侍)」と名付けて公表した。

その7銘柄は、
SCREENホールディングス
アドバンテスト
ディスコ
東京エレクトロン
トヨタ自動車
SUBARU
三菱商事
である。
なんでも、過去12カ月間の利益率が高く、2020年以降に損失を出していない企業の中から選出したとのことだが、基準としては非常にあいまいであると言えるだろう。
選ばれた企業も、なんだかまとまりがなく、バラバラである。

この7社中、時価総額ランキングで10位以内なのは、トヨタ、東京エレクトロン、三菱商事の3社。
その他の会社もそれなりの数字ではあるが、日本を代表する企業とまでは言いにくい。

まあ、この7つの企業は、ゴールドマンサックスの一つの意見としてとらえればいいだろう。
見立てが正しかったかどうか、一年後にはある程度はっきりしているはずだ。

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映画評 「ダム・マネー ウォール街を狙え!」 [映画評]

タイトルの「ダム・マネー(Dumb Money)」とは、
直訳では「愚かな資金」という意味になる。
マーケットにおいては、冷静な状況判断ができない投資家のお金のことを指すのが一般的らしい。
この映画は、ダム・マネーと蔑まれがちな零細個人投資家が、
大金持ちのファンドマネージャーたちに一泡吹かせた実際の物語を描いている。

私も、零細ではあるものの個人投資家の端くれであり、
この映画の題材となったゲームストップ株のアメリカ市場での騒動はなんとなく知っていた。
しかし、海の向こうのこととて、詳細までは把握していなかったので、
ふむふむと思いながら観ることができた。
偶然が重なった結果の稀有な騒動であったと思うが、
こういうことが起きるのが、人間の参加する市場の怖いところであり、面白いところである。

ただし、感動したり、胸がすくような思いになったかというと、
そこまでは。
主人公は、もともとはゲームストップという会社を評価していたから買っていたはずなのに、
いつの間にか反ウォール街の先陣のような立場になっている。
ゲームストップという会社のいい面も全く描かれず。
このあたりがしっくり来なかった。
実話ベースだからやむを得ない面もあるだろうが、
演出も控えめ。
広く言えばコメディ映画なのだろうが、
笑えるほどでもなく。

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素直に祝いたい 日経平均の史上最高値&ダウ超え [経済を眺める楽しみ]

2月22日の東京株式市場は急伸。
終値は前日比836円52銭高の3万9,098円68銭となり、
約34年ぶりに史上最高値を付けた。
これまでの最高値は1989年の大納会日である12月29日。
このときは、年明けから急落し、そのまま奈落の底へ沈んでいった。
今回は年末でも年度末でもないし、そうはならなそうだ。
まずはめでたい。

ついでに、といってはなんだが、ダウの値も超えた。
日経平均は円表示で、
ダウはドル表示。
単純に比べるものでもないのだが、
一時はダウの7割以下の値になっていたことを考えると、
近年はアメリカ株以上に上昇を続けていることがわかる。
これもめでたい。

この日の上昇は、朝の段階から予想されていた。
きっかけは、アメリカの半導体企業エヌビディアの超好決算。
売上高が前年比3.7倍、
純利益が8.7倍と市場予想を大きく上回る数字を提示し、
このことが日本の半導体関連銘柄にも火を付けた。

そのため、株価の上昇が一部の銘柄に偏っている面はある。
それにしても、節目の突破はめでたい。

株が上昇すると、
喜んでいる人を報じる一方で、
「実感がない」
「潤っているのは一部の人だけ」
という声も紹介される。
まあ、実際にそうなのかもしれないし、バランスをとった報道のためにはいろいろな意見を紹介することも必要なのだろう。
しかし、株価が上昇することは、日本経済にとって悪いことであるはずはなく、
昔と違い手数料も取引単価も低額という時代では、誰しもが株を持つことができる。
今回のように史上最高値を更新するというビッグイベントは素直にはしゃいでもいいのではないだろうか。

もちろん、日本経済が盤石とはいえないし、
将来が明るさに満ちているということもない。
自国のことはどうしても悲観的に見てしまいがちだが、
海外投資家が日本株を有望と判断していることは知っておくべきだろう。

次の焦点は4万円、そしてその次は5万円。
当然上がり下がりもあり、下がったときには悲観論者が勢いを増すだろう。
しかし、本来株価は上がっていくものである。
今回の最高値更新は、正常な市場に戻ったことのわかりやすいメッセージととらえるべきなのかもしれない。

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映画評 「一月の声に歓びを刻め」 [映画評]

三島有紀子監督が、自身が47年間向き合い続けてきた過去の出来事をモチーフに撮りあげたドラマ、
ということらしい。
実体験をもとにしているとのことだが、商業作品として劇場公開されている以上、
それはそれ。
観る側とすると、実際にあったことなのかどうかはさておき、
面白いかどうか、心を揺さぶられるかどうか、ということが大切になる。
そして本作は、
実に退屈だった。

退屈な映画は多いが、
大抵はあそこがああだったらとかあの展開がああだったらとか、
なんとか言いたくなる部分がある。
本作の場合、そうしたこともなく、ひたすら退屈だった。

オムニバスのように分かれていて、
北海道・洞爺湖、伊豆諸島の八丈島、大阪の堂島の3カ所が舞台となる。
しかし、なぜその3カ所なのかさっぱり伝わらない。
3カ所のうち、ここだけは面白かったということもない。

洞爺湖パートの主演はカルーセル麻紀さん、
八丈島パートの主演は哀川翔さん、
堂島パートの主演は前田敦子さん。
出演者はちゃんと演じられていたと思うが、
本作の場合、役者の頑張りでなんとかできるものではない。

テーマは重いのだが、
それを伝えられるだけの作品になっていなかった。
ひたすらしんどかった。

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ワークマンの再進撃はあるか [ヨモヤ]

ひところ、テレビや新聞などいろいろなメディアが、
ワークマンを散々もてはやしている時期があった。

もともとは職人向けの作業着が中心だったが、
その機能性や値段の安さに注目が集まり、
ブームが広がっていった。
ワークマンもその勢いに乗り、
アウトドアやスポーツウエアを扱う「ワークマンプラス」、
女性をターゲットとした「#ワークマン女子」
と業態を拡大していった。

その好調ぶりに株価も反応し、
2015年1月当時に1,400円そこそこだったものが、
2020年7月頃には10,000円を超えていた。
飛ぶ鳥を落とす勢い、とはまさにこのこと。

しかし、アパレル系の流行り廃りを読み切るのは難しい。
その後は期待どおりの伸びとはなっていない。
既存店売り上げが減少に転じ、
2024年3月期の業績予想も下方修正された。

10,000円を超えた株価も、
直近では4,000円近辺と、大幅に下落した。

ここに来てワークマンが、子ども服の販売に本格参入すると発表した。
兵站をさらに伸ばす形になってしまうし、
ワークマンらしさもますます失われてしまうが、大丈夫だろうか。

知名度は高くないが、自重堂という企業があり、
やっていることはワークマンに似ている。
ゴツゴツしたカジュアルが、快進撃を始めたころのワークマンを彷彿させるものがある。
お株を奪われかけているように見えるが、大丈夫だろうか。

防御より攻撃に転じる姿はワークマンらしい。
しかし、守りを固めるべき時もあるだろう。
大丈夫だろうか。

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映画評 「身代わり忠臣蔵」 [映画評]

私が子どもの頃、十二月になると必ずテレビや映画で忠臣蔵が取り上げられていた。
当時は、王道のストーリーだったように思う。

近年もポツポツ忠臣蔵をテーマにした作品が撮られているが、
ちょっとひねりを効かせるパターンが多いように感じる。
幕府や吉良側に焦点を当てたり、コミカルな要素を加えたりなど。
本作もそうした作品の一つ。
「身代わり」という設定を加え、コメディ映画として描いている。

主演はムロツヨシさん。
今や、立派な主演級俳優であり、
コメディ映画といえばこの人、的な空気もある。

ならば、もう少し面白くできなかったか。
身代わりという要素が加わっただけで、
そこから派生した展開も、
そこから発展した笑いもなし。

さらに、最後のドタバタシーンは完全に余計。
尺をやたらと取ったのに、ちっとも笑えない。
ドタバタすればするほど、観ている側は冷めていく。

吉良上野介役を、身代わりになる弟とともにムロさんが演じ、
大石内蔵助役は永山瑛太さん。
ほかに、川口春奈さん、林遣都さん、北村一輝さん、柄本明さん。
役者陣はしっかり。

河合勇人監督がメガホン。
「チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜」
「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」
といった映画で楽しませていただいた監督さんで、
コメディタッチはお手のものかと思ったが、
ガチコメディはそこまでではなかったか。

コメディであろうとなんであろうと、時代劇は撮り続けてもらいたいが、
なんとも歯がゆく、中途半端な一作であった。
残念。

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