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フェブラリーステークスは今後も空き家状態か [ヨモヤ]

中央競馬の主戦場は芝、
地方競馬はダート、
というすみ分けがなされている。
しかし、芝では強い中央馬がダートでは地方馬に苦戦、
というわけではなく、中央の馬はダートでも強い。
中央の馬に開放されている地方の格付けの高いレースでは、
大抵地方の馬が蹴散らされる。

中央競馬で行われるGⅠ競走は、年間24レース。
そのうちダートで行われるのは2レースしかない。
であれば、そのレースが日本におけるダート最強馬を決めるレースであってほしいところだが、
近年はそうはならない。
強豪馬が海外を目指すからである。

まずは2月の後半にサウジカップが行われる。
昨年、日本のパンサラッサが優勝して大きな話題となったが、
こちらの1着賞金が1,000万ドル。
日本円で15億円。

3月の後半にはドバイワールドカップ。
こちらも昨年日本のウシュバテソーロが優勝したが、
1着賞金は700万ドル。
日本円で10億円超。

日本のフェブラリーステークスの1着賞金が1.2億円だから、どうしても見劣りする。
結果、超一流馬はこぞって海を渡ることとなる。

今年のサウジカップには、日本のダート界で現役3強と目される、
レモンポップ
ウシュバテソーロ
デルマソトガケ
が揃ってエントリー。
この3頭が同時に走るレースが、日本で見られないというのはなんとも複雑である。

2024年のフェブラリーステークスは、3連単で150万円を超える大荒れとなった。
来年以降も強い馬たちが不在となれば、何が来てもおかしくないレースになるかもしれない。
馬券的には面白いのだが、
年に2回しかない中央競馬のダートの頂点レースとしては、寂しい思いがしなくもない。
仕方がないのだが。

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映画評 「夜明けのすべて」 [映画評]

瀬尾まいこのさんの同名小説の映画化。
瀬尾さんの作品はどれも面白いが、
映画になったときに面白いかどうかはわからない。
「そして、バトンは渡された」とか、とても残念なことになっていた。

監督は、「きみの鳥はうたえる」「ケイコ 目を澄ませて」で続けて評判をとった三宅唱さん。
主演は、松村北斗さんと上白石萌音さん。
松村さんはパニック障害、上白石さんはPMS(月経前症候群)と、それぞれに病気を抱えている役を演じる。
最初はすれ違う二人が、
互いの状況を理解する中で支え合っていけるようになる。

他の登場人物もいろいろと抱えているのだが、掘り下げはない。
すべて、ごくごくあっさりと描いていく。
お涙ちょうだいになるのは嬉しくないが、
もう少し伝えてくれないと感情移入はできない。
感情移入させないためにわざとやったのかもしれないが、
正直物足りない。

光石研さん、渋川清彦さんといった手練れが脇を固めているのだが、
こちらの描き方もごく薄味。
意地でも薄味、という感じ。

最後まで薄味で、
これはこれで味なのだが、
やっぱり物足りない。
無理に感動させようとしなくていいが、
無理に感動させないようにしなくてもいい。
タイトルもあまり生きてこない。

ちゃんとした映画だとは思うのだが、
もう少し楽しませてもらいたかったのが本音。

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止まらない株高にはGDPのマイナスもお構いなし [資産運用]

日本の2023年の名目GDPがドイツに抜かれ、
世界3位になったということが大きく報道された。
しかし、このことは随分以前から予想されていたことで、驚きはまったくない。

一方、10~12月の国内総生産がマイナス成長となったのは驚き。
エコノミストの予想は概ねプラスであり、
マイナスになるかどうかより、
プラス幅の方に注目が集まっていたからである。

GDPの名目値による世界での位置付けが下がり、
直近期はマイナス成長。
そうなったら株価はどうなるか。

普通は下がるだろうが、
実際は下がるどころか急上昇。
日経平均は、一気に史上最高値をうかがうところまで駆け上がった。

今の日経平均の水準が高過ぎるのかどうか、
バブルと言えるような状況なのかどうか、
それにはいろいろな見方があるだろう。
ただし、上げ方が急過ぎることは確かだと思う。
上げてもいいとして、あまりにもピッチが速過ぎる。

今のような状況では、
悪材料さえ好材料のようにして取り込んでいく。
そうなると、少し危うさも感じられる。

なんにせよ、
一時ははるか彼方に霞んでしまった日経平均の最高値が目前に見えてきたことは悪いことではない。
超えたら新しい景色が広がるのだろうか。

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映画評 「違う惑星の変な恋人」 [映画評]

四角、いや五角関係を描いた恋愛コメディ。
このシチュエーションで、ダメ男役に中島歩さん。
そりゃ面白くなる。
他の4人は、莉子さん、筧美和子さん、綱啓永さん、みらんさん。

監督は、「階段の先には踊り場がある」の木村聡志さん。
「階段の~」はまったくはまらなかったが、今作は楽しく観ることができた。

ストーリーどうこうより、会話を楽しむ作品。
役者さんたちの掛け合いが絶妙でクスっとさせられる。
どうでもいいと言えばどうでもいい話だが、
それでしっかり引き付けていた。
脚本も演出も演技もよかったからだろう。
私は一定年齢以上の人に伝わる小ネタにくすぐられた。
キャプテン翼の石崎くんとか。

見直したのは筧美和子さん。
グラビアアイドルのイメージが強かったが、しっかり女優さんになっていた。

面白く、
十分に楽しめたのだが、
映画的快感があったかと言えばそこまでは。
観終わってしばらく経つと、
どんな話だったかも、すーっと忘れてしまった。
まあ、そういう映画だと言われればそうなのだが、
もうひと押し欲しかった感もある。

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映画評 「熱のあとに」 [映画評]

大抵の映画を予備知識なしに観に行く。
面白いか面白くないか、
予想もつけずに劇場に向かう。
本作の場合、橋本愛さんと仲野太賀さんが出演していることだけを頼りに観に行った。

下調べなしのためか、外れることも多い。
それは仕方がない。
当たることだってあるんだから。

そして今作は、かなり大きめの外れだった。
上映時間は127分。
体感時間は200分を軽く超えた。
終わってほしい映画に限ってなかなか終わらない。

愛についての作品なのだろうか。
しかし、誰の愛も響かない。
共感できないのはいいとして、なんとも思えない。
後半になってそれまで絡んでいなかった人間が湧いてくるのも興醒め。

いや、どういう脚本。
どういう演出。

役者さんに罪はないとは思いつつ、
役者さんで観るか観ないかを決めている人にはあまりにも酷な作品。
主演のお二人、事前に脚本とかお読みになったのだろうか。

いやはや、長かった。

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人口減がデフレの通説? [ヨモヤ]

日本経済新聞が一面で「物価を考える」という連載企画を開始した。
2月12日付の連載一回目の大きな見出しに
「『人口減デフレ』の通説覆す」
とあった。
人手不足による賃上げが要因の値上げが増えてきて、
「人口が減ればモノやサービスの需要が落ち、デフレになる」
という通説が通用しなくなってきている、というのである。

ええっと。
人口減少がデフレの原因?
人口が減ればデフレになるのが通説?
なんだろう、それ。

これがテレビのワイドショーや自称エコノミストの方の発言なら別にいいのだが、
日経の、
それも一面の記事、
となると、さすがにいかがなものだろう。

人口減少がデフレの原因、
と考えている人がいないとは言わないが、
それが通説になっているとは思えない。
あくまでも俗説であろう。
根拠が薄弱だし、
経済学的にも成り立たない話である。

実際、日本より人口の少ない国はいくらでもあるし、
人口が減少している国も少なくないが、
そうした国が必ずしもデフレになっているわけではない。

日本で経済新聞といえば、日本経済新聞一択であろう。
信頼できる紙面を作り続けていただきたい。
デフレという関心の高い領域について、
理屈の通らない俗説を通説と書いてしまうような安易さはちょっとがっかりである。

いや、そりゃそうなんだけど、わかりやすければいいと思ったんで、
ということなのだとしたら、なおさらがっかりである。

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「自分が持っている株だけ上がってない」わけではないですよ [経済を眺める楽しみ]

株式相場の好調が連日のように伝えられる。
新聞やネットはもちろん、
テレビのワイドショーでも取り上げられるようになり、
日経平均の最高値更新も現実的なものとして語られている。

個々の投資家に目を転じても、儲かっている人は多いだろう。
一方、儲かっていない人も少なからずおられると思う。
いや、意外と結構な割合でおられるのではないか。
「株価全体は上がっているのに、自分の持っている株だけが上がっていない」
という気持ちになっている方もおられるかもしれない。

しかし、そんなことはない。
むしろ、
「株全体は下がっているのに、日経平均は上がっている」
という日もある。

2月9日の日経平均株価は、一時34年ぶりに37,000円を突破し、前日比34円プラスで終えた。
そんな全体的には好調ムードの相場において個々の銘柄はどうだったかというと、
プライム市場の銘柄のうち、
上昇 565
下降 1,048
変わらず 44
という内訳だった。
つまり、上昇した銘柄の2倍ほども下がっている銘柄があったということになる。

9日の日経平均は、ソフトバンクGが一時15%高となり、
1銘柄で指数を約130円押し上げたとされている。
ソフトバンクを除けば、日経平均もマイナスだった。

これはこの日に限ったことではなく、
日経平均はもともと値嵩株に大きく影響される構造となっている。
値嵩株(ねがさかぶ)とは、単純に株価の高い銘柄を指す言葉である。
いくら以上なら値嵩と呼ぶという基準はないが、一つの基準は10,000円だろうか。
それ以下でも、値嵩株的に扱われている銘柄はあるが。

具体的に日経平均への寄与度が高い銘柄は、
ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンク、KDDI、ファナック
といったところである。
こうした銘柄が上がれば、たとえ下がった銘柄の方が多くても、
日経平均は上昇することがある。

だから、
自分の持っている株だけが下がっている、
と悲観する必要はない。
日経が下げても自分の持っている株は上がっている、
という時だって来るかもしれない。

日経が上がると、何やら浮ついた気持ちになる。
しかし、周りの空気に惑わされず、
なぜその銘柄を買ったのか、
どうなったら売ろうと思っていたのか、
慌てずにじっくり考えるようにしたい。

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映画評 「哀れなるものたち」 ~ いやはや、凄い、エグい ~ [映画評]

ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞、
アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞、脚色賞ほか計11部門にノミネート。
そうした受賞歴を見ると、名作、感動作、であるように思われるかもしれないが、
本作はそうした一般的な評価とは一線を画している。

いやはや、とんでもない作品である。

主演は、「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーンさん。
そんなトップ級の女優が、
体を張る張る。
張る張る張る。
ストーンさんは、本作ではプロデューサーも務めているとのことで、
いや、そうでもなきゃ、ここまでやらんでしょう。
ここまでは他の人にはさせんでしょう。

原題は「Poor Things」。
邦題の「哀れなるものたち」は、ほぼほぼ直訳とわかる。
さて、何が、誰が、Poorなのだろう。
男か、女か。
人間そのものか。
束縛する心か、
性欲か。

ネットに掲載されているストーリーはこんな感じ。

不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。
「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。
大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。

ストーンさんがベラを演じるのだが、その突き抜け方はいははやなんとも。
絡みのシーンがバンバンあるのだが、
もうあそこまでやられてしまうと、エロくさえもない。
もちろん、そこは製作者の狙いでもあろう。

主人公の女性の成長物語なのだが、
心と身体のバランスが取れていないために、
普通の人間は二十年近くかけて経験していくことをほんの短期間で通過していく。
それゆえ、喜びも悲嘆も大きくなり、
観ている側も揺さぶられる。

歴史に残るような強烈な映画だと思うが、
大オチが残念。
陳腐な復讐のようになってしまうのだが、
それまでの積み上げてきたウイットが吹き飛んでしまうような安易さだった。

にしても、「哀れなるものたち」は凄い。
エグい。
是非観てください、と迂闊に進められない怖さに満ち満ちているが、
映画ファンの皆さんは迷わずどうぞ。
表現者志望の方も奮ってどうぞ。
怖いもの見たさの方もどうぞ。

はじめてのデートで本作を選んでしまったお二人がいたとしたら、
一体どんな未来が待っているのでしょう。

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株は上がるもの [経済を眺める楽しみ]

アメリカの株式市場が好調である。
ニューヨーク株式市場でS&P総合500が史上初めて5,000ポイントの大台を突破した。
10年前は2,000ポイントを割り込んでいたので、
この間に3,000、4,000と大台を次々乗り越えてきたことになる。

これだけ上がると、
「バブルではないか?」
という疑問の声が上がってくる。
実際、予想利益に基づく株価収益率(PER)は20倍近辺となっており、
これまでの平均の15倍から比較するとやや過熱感がある。

それでも市場では楽観視する意見が多いようだ。
実体経済が強いことに加え、
FRBによる利下げも見え始めているからだろうか。

私の朝は、テレビ東京系の「ニュースモーニングサテライト」で始まる。
2月9日の番組内でもアメリカの株高が伝えられたのだが、
出演されていたマネックス証券の広木さんは、
「株は上がるもんなんです」
と断言されていた。
だから、そんなに騒ぎなさんな、ということだろうか。

日本の株式市場だけを見ていると、
「株は上がるもの」
と言われても眉唾だが、
アメリカだけではなくほとんどの国で株は上がっている。

もちろん、下げることもある。
特に、2008年の金融危機や2020年のコロナショックのような時期には、
大きく値を崩すことだってある。
しかし、歴史を紐解くと、これまでの危機はすべて乗り越えられてきた。

株は上がり過ぎ、きっと下がる、
と思っておられる方も大勢おられるだろう。
そういう見方もあるし、実際そうかもしれない。
ただし、常に悲観的なとらえ方をしていては機会をつかまえることはできない。
せっかく目の前に機会があるのに。

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映画評 「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」 [映画評]

去年の秋ごろ、初めて予告編を観て、
「この映画は観なくていいな」
と思った。
だって、日本映画お得意のタイムスリップもので、
男が女の頭をなでなでしたりしてるんだもの。
オチも見え見えだし。

しかし、これが思わぬ大穴大ヒット。
実写映画でこの規模の作品であれば興収10億行けば御の字、
20億行けば大ヒット、
という感じかと思うが、
この映画は35億円を超え、さらに客足を伸ばしている。
となると、後学のために観に行こうとなる。

原作は、SNSを中心に話題を集めた汐見夏衛さんのベストセラー小説。
設定は、戦時中の日本にタイムスリップした現代の女子高生と特攻隊員の青年の切ない恋の行方を描いたラブストーリー、
というわかりやすさ。

映画は、想像していたとおりの内容。
思ったより面白かったということもないし、
ヒットしているわりにつまらなかった、
ということもない。
驚きも全くなかったが、逆にそれが大ヒットしている理由なのかもしれない。
安心して委ねられる。
先は読めても、ツンと来るシーンは何度もあった。
やはり、この設定は強い。

福原遥さんが女子高生役を演じ、相手役となる特攻隊員を水上恒司さんが演じる。
助演で出演されていた、伊藤健太郎さん、松坂慶子さんが二人とも日本アカデミー賞にノミネートされている。

なんであれ、実写映画がヒットするのはいいことだ。
これに気をよくして、実写映画をどんどん作ってほしい。
できればオリジナル脚本で。

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