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「自分が持っている株だけ上がってない」わけではないですよ [経済を眺める楽しみ]

株式相場の好調が連日のように伝えられる。
新聞やネットはもちろん、
テレビのワイドショーでも取り上げられるようになり、
日経平均の最高値更新も現実的なものとして語られている。

個々の投資家に目を転じても、儲かっている人は多いだろう。
一方、儲かっていない人も少なからずおられると思う。
いや、意外と結構な割合でおられるのではないか。
「株価全体は上がっているのに、自分の持っている株だけが上がっていない」
という気持ちになっている方もおられるかもしれない。

しかし、そんなことはない。
むしろ、
「株全体は下がっているのに、日経平均は上がっている」
という日もある。

2月9日の日経平均株価は、一時34年ぶりに37,000円を突破し、前日比34円プラスで終えた。
そんな全体的には好調ムードの相場において個々の銘柄はどうだったかというと、
プライム市場の銘柄のうち、
上昇 565
下降 1,048
変わらず 44
という内訳だった。
つまり、上昇した銘柄の2倍ほども下がっている銘柄があったということになる。

9日の日経平均は、ソフトバンクGが一時15%高となり、
1銘柄で指数を約130円押し上げたとされている。
ソフトバンクを除けば、日経平均もマイナスだった。

これはこの日に限ったことではなく、
日経平均はもともと値嵩株に大きく影響される構造となっている。
値嵩株(ねがさかぶ)とは、単純に株価の高い銘柄を指す言葉である。
いくら以上なら値嵩と呼ぶという基準はないが、一つの基準は10,000円だろうか。
それ以下でも、値嵩株的に扱われている銘柄はあるが。

具体的に日経平均への寄与度が高い銘柄は、
ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンク、KDDI、ファナック
といったところである。
こうした銘柄が上がれば、たとえ下がった銘柄の方が多くても、
日経平均は上昇することがある。

だから、
自分の持っている株だけが下がっている、
と悲観する必要はない。
日経が下げても自分の持っている株は上がっている、
という時だって来るかもしれない。

日経が上がると、何やら浮ついた気持ちになる。
しかし、周りの空気に惑わされず、
なぜその銘柄を買ったのか、
どうなったら売ろうと思っていたのか、
慌てずにじっくり考えるようにしたい。

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