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前田健太に2年で36億円の衝撃 [ヨモヤ]

FAでの移籍となると年棒がつり上がる。
例えば、広島からオリックスに移籍する西川龍馬は5年総額で15億円以上の契約といわれる。
元の年棒は1.2億円だったから、大幅上昇である。
オリックスから日本ハムに移籍する山崎福也も、
6,000万円から4年総額8億円の契約となった。

FAではないが大型契約で驚かされたのがソフトバンクのオスナ。
4年総額40億円というから年棒に直すと10億円。
この額は、楽天の田中将大の9億円を上回るNPB史上最高額となる。

こうした報道を見て、NPBの年棒も上がって来たなあと思う。
もちろん、大谷の契約は5億ドル(約745億円)になるというし、
山本由伸も2億ドル(約300億円)という話がある。
それらとは比べ物にならないが、
一流になれば数億円もらえるというのなら、まあ悪くない。

と思っていたのだが、
前田健太の契約で驚いた。
ツインズからFAとなっていた前田健太が、
タイガースと2年総額2400万ドル(約35億8000万円)で契約に合意したというのである。
年棒とすると、
2024年は年俸1400万ドル(約20.5億円)、25年は1000万ドル(約15億円)であるらしい。

もちろん前田は一流投手である。
日本を代表する選手としてメジャーに移籍し、
ドジャースでの1年目には16勝を上げた。
野球に対する姿勢も含め、応援したくなる選手である。
しかし、今年の成績は6勝8敗で、年齢も35歳。
さすがに上り坂の選手とは言えない。
その選手に年棒20億。

こうなってくると、相場観とかがよくわからなくなる。
ううむ。

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映画評 「コーポ・ア・コーポ」 [映画評]

「ポコ・ア・ポコ」はイタリア語で、「少しずつ」といった意味。
この映画の舞台となっている安アパートの名前が「コーポ」なのだが、「コーポ・ア・コーポ」というタイトルにはポコ・ア・ポコのニュアンスを忍ばせてあるのだろう。
もとは漫画らしく、連載していくなかで「少しずつ」いろいろなことがわかってくるというのはあり得る展開だが、
2時間でかっちり完結させる必要のある映画という媒体でこれをやり切るのは簡単ではない。
本作も残念ながらうまくは行かなかった。

群像劇的な体裁を取っていて、
フリーター女子、
貢がせ男、
日雇い男性労働者、
怪しげな初老の男、
煙草の交換をせがむ謎の女、
といった面々の、それぞれのちょっとした物語が綴られる。

興味深く作れそうな設定なのだが、どの話も掘り下げが浅く、
伝わってくるものがない。
特に馬場ふみかさん演じる主人公のフリーター女子の人物設定が最後まで固まらないのが残念。
主人公に心を寄せられない映画は弱い。

共演は、貢がせ男役に東出昌大さん、日雇い労働者役に倉悠貴さん、怪しげな男を笹野高史さん。
影がある役であるのになんだかちょっとコミカルな東出さんがいい味。
倉さんは出演作が相次ぐ感じ。

「コーポ・ア・コーポ」は、いい意味ではなくもやもやした作品。
何を観たのか、印象も薄い。
設定の面白さがうまく活かされなかった。
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オリックスと日本ハムがオフを盛り上げる [ヨモヤ]

パ・リーグ3連覇を成し遂げたオリックス。
黄金時代を継続すべく、着々と手を打っている。

まずドラフトでは、1位から4位まで高校生を指名した。
通常ドラフトでは、上位に大学生や社会人の即戦力を取り、
高校生は3位、4位で獲得するのが定番。
しかしオリックスは、まるまるその逆の戦略を取った。
3連覇で現有戦力はそれなりに整っているので、数年先を見据えた補強をしたということだろう。

かと思えば、FAでは広島から西川龍馬を獲得した。
西川といえばセ・リーグを代表するヒットメーカー。
ドラフトで将来性、FAで即戦力という戦略がよくわかる。

ただし、オリックスが来年も盤石かと言えば、必ずしもそうではない。
なにしろ大エースの山本が抜けるのは大きい。
ソフトバンクが千賀の穴を埋めきれなかったように、
エースの存在は単なる勝ち星カウントを超える。

さらに、山崎福也もFA移籍する。
層の厚いオリックス投手陣だが、さすがに先発2人が抜けるのは痛いだろう。

その山崎が移籍先に選んだのが日本ハム。
今年のオフには、
右のエース格の上沢のメジャー行き濃厚で、
左のエース格の加藤貴之もFA移籍が取りざたされていて心配していたのだが、
加藤は残留し、山崎が加わるとなれば、まずは一安心である。

オリックスと日本ハムの間では、
吉田輝星と黒木優太のトレードが発表された。
この組み合わせも意外性満載で話題を呼んだ。

黄金時代を続けたいオリックス。
負けられない新庄監督3年目の日本ハム。
日本ハムがオリックスに食い下がれるようだと、面白いペナントレースになる。

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映画評 「正欲」 ~ 苦しみが伝わらない ~ [映画評]

朝井リョウさんの同名小説の映画化。
監督は「あゝ、荒野」「前科者」の岸善幸さん。
個人的には「前科者」の方が好きである。

本作は、東京国際映画祭のコンペティション部門で、最優秀監督賞・観客賞を受賞した。
テーマ的にも、体裁的にも、いい映画っぽい。
しかし、なんと言えばいいのか、正直なところ深さが感じられない。
ドシンと伝わるものがない。
原作もこんな感じなのだろうか。
いや、そんなはずはない気がする。

意外な対象へのフェチズムがテーマなのだが、
当事者たちの苦しみが伝わらない。
当たり前のことだが、どんな人間もそれぞれに悩みを抱えている。
この映画で描かれているフェチの人たちも苦しいのだろうが、
彼らが特別苦しいとは思えない。
少なくとも、そこが説得力を持って描かれていない。

普通の人、の代表のような感じで検事の家庭が映されるのだが、
これが信じられないほどにステレオタイプ。
あまりにも安易な描き方に気が抜ける。

フェチに悩む二人を新垣結衣さんと磯村勇斗さんが演じる。
ずっと深刻なお芝居をされているのだが、共感にはつながらない。
検事役に稲垣吾郎さん。
わかりやすい役にわかりやすい演技。
本作では、残念ながら説得力を下げる方に働いている。

テーマは深そうなのに、
映画は浅瀬を漂っている。
そんな感じの作品である。

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「翔んで埼玉」が見せてくれる映画の力 [映画評]

映画「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」が、11月23日公開された。
大ヒットした前作に続く続編だが、
埼玉をディスる内容から
「埼玉の皆様、続編作ってゴメンなさい」
と頭を下げる体で上映されている。

さすがに2回目となると埼玉でも
そんなにウケない、
とか、
飽きられる、
という状況になるかと思いきや、前作以上の大いなる盛り上がりを見せている。
さらに今回は私の出身地である滋賀といったマイナー県も巻き込み、
馬鹿馬鹿しさとムーブメントがスケールアップしている。

舞台挨拶では出演者たちが、
「埼玉では一つの映画館で20回まわしをしていると聞いて驚いた」
「滋賀には23回まわしの映画館があるそうで…。」
と話したようだが、それだけ待望されているということだろう。

実際、私のよく行く埼玉県内の映画館も、
23日の公開初日は1回目、2回目の上映が満員札止めになっていた。
そんなこと滅多にない。
少しでも早く観たい、という気持ちの表れであろう。
埼玉新聞に取り上げられていたMOVIXさいたまの支配人さんは
「予約数が多く、異常なほどの盛り上がり。前作の観客動員数を超える歴史的な数字になりそう」
とおっしゃったそうだ。
きっと滋賀県、和歌山県も盛り上がっているだろう。

公表された数字で言えば、
前作「翔んで埼玉」と比べて164.5%、
今回物語の舞台となる関西エリア(2府4県)では330%を記録しているという。
いやはや。

映画館には、子どもからお年寄りまで、いろいろな層の方がおられた。
映画が始まる前は、なんとなく落ち着かないザワザワした感じが広がり、
上映中は、失礼ながら他愛のないギャグに声を出して笑っておられた。
娯楽としての映画の力を見せてもらった感じである。

このヒットは、各県の知事を巻き込んだプロモーションの勝利とも言える。
やりようによっては、まだまだ映画には社会を動かす可能性があると知らせてくれてもいるようだ。

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日本の悲惨な英語力 しかし語学力が不要になる時代も近い? [ヨモヤ]

スイスにEFエデュケーション・ファーストという企業がある。
なんでも、世界的な語学学校運営企業であるらしいのだが、
ここが、
英語を母国語としない国・地域についての「英語能力指数」ランキング
なるものを発表している。
2023年の数字では、日本は過去最低の87位となってしまった。

トップ10の大半は欧州勢で占められるというが、それはそうだろう。
文化も近いし、必要性もあるし、そもそもアルファベット使ってるしで、
アドバンテージが大きい。
しかし日本は欧州に負けているだけでなく、
韓国やベトナム、中国をはじめ、アジア各国にも負けているのだという。

さらに残念なのは、若年層で落ち込んだこと。
18〜25歳の英語力が中高年世代に比べて、大きく下がった。
コロナの影響もあるのだろうが、それはほかの国も同じこと。

しかし、これだけ悲惨だと、もうこの領域で争っても仕方がないような気もしてくる。
日常会話くらいはできるようになりたいものだが、
ビジネスで使うことを前提とするのなら、もう機械に頼ってしまった方がいいかもしれない。
小・中・高・大と学校で膨大な時間を英語にかけ、
それで世界の87位なのだとしたら、
いっそここはあきらめてしまって、
他の領域で勝負した方が得策かもしれない。

テクノロジーの進歩で、同時通訳力もかなり上がっている。
専用機がなくても、スマホがあればまあなんとかなる。
おそらく今後ますます機能が充実して、
ほぼストレスなしで、母国語どうしでの会話が楽しめるようになるだろう。

それでも、本当は生身のやり取りの方がいいとは思う。
ただし、英語圏以外の人と英語でやり取りするのなら、
機会を通して母国語で話しても大して変わらない気もする。
少なくとも、語学力に求めるものが変わってくるのは確かであるとは思うが、
どうだろう。

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映画評 「花腐し」 [映画評]

「火口のふたり」の荒井晴彦監督作品。
同作は、キネマ旬報ベスト・テンで1位を獲得し、瀧内公美さんが主演女優賞に輝いた。
R18+指定も納得のエロい映画でもあった。

「花腐し」もエロい。
当然のR18+指定。
主演は綾野剛さんだが、同じくらい出番がある共演者の柄本佑さんは「火口のふたり」に続いての出演。
柄本さんは「春画先生」でも、散々絡みのシーンを演じておられ、
こう役柄が被ってしまうとさすがに食傷。

綾野さんは売れないピンク映画監督を演じ、
柄本さんも売れないピンク映画の脚本家を演じる。
そして二人は同じ女性と暮らしていたことを知る。
二人が愛した女優をさとうほなみさんが演じる。
さとうさんは「愛なのに」に続いて見事な脱ぎっぷり。

前半は、なかなかいい。
二人の会話が活きているし、
滅びの美学っぽいものも伝わる。
やさぐれた感じがモノクロ画面で活きているし、
映画を撮りたくて撮れない苦しさもじんわり。

しかし、後半が。
あえてピンク映画っぽく撮りたかったのだろうけれど、
ああもエロいシーンを続けられると正直萎える。
エロさも失せる。

綾野剛さんと柄本佑さんの演技はさすが。
さとうほなみさんも、彼女だから映画を引っ張れたと思える頑張り。
ただし、137分という長尺がもったいない。
あと60分ほど短くしていれば、
もっと余韻があって、エロさが沁みる作品になったかもしれない。

さとうさんが、カラオケで山口百恵さんのラストシングル「さよならの向う側」を歌うシーンがいい。
ここはなんだか沁みる。

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「酒は百薬の長」ではないらしい [ヨモヤ]

「酒は百薬の長」という言葉がある。
中国の故事に由来するもので、そのままの意味では、
「酒はどんな良薬よりも効果がある」
となる。
ただ、さすがに飲み過ぎてはいけないので、通常は、
「適量の酒は体にいい」
と解釈されている。
私はお酒が飲めないが、
なんとなくそうだろうな、と思える。

しかし、近年の研究結果では必ずしもそうではないらしい。
病気になるかならないか、ということを健康状態ととらえ、
その意味での健康のことだけを考えるのなら、
酒は少量でも飲まない方がいいらしい。
このことは厚生労働省が示した飲酒のリスクなどを盛り込んだ
「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」案
にも示されている。

こうした指針が示されるのは日本に限ったことではなく、
例えばカナダでも同様の内容が発表されているらしい。
そちらでは、
「年齢、性別、民族、アルコール耐性、生活習慣に関係なく、飲酒は全ての人にダメージを与える」
とし、
「もし飲酒するなら、量を減らすのが好ましい」
と呼び掛けている。

もちろん、お酒は薬として飲むものではない。
健康への効用がなくても、いや少なからずマイナスでも、
好きな人にとっては、
そうした要素をはるかに上回る楽しみを与えてくれるものだろう。
煙草のように受動作用がないのもポイントである。

ただし、研究結果をもとにした事実を知っておくことも大切だと思う。
お酒は必ずしも健康にいいものではないこと、
妊娠中は飲まないに越したことはないこと、
苦手な人に強要してはいけないこと、
などは、きちんと理解しておくべきだろう。

コロナ禍明けの年末年始。
楽しいお酒の場でありますように。

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イクイノックスか リバティアイランドか [ヨモヤ]

「ロンジンワールドベストレースホースランキング」なるものがある。
世界の主要な競馬のレースを対象に審査し、競走馬をレーティングしたもので、
現在の世界1位は日本のイクイノックスである。

そのイクイノックスは、過去9戦して7勝。
近7戦はGⅠ競走のみに出走して、現在5連勝中。
昨年の年度代表馬であり、
先の天皇賞秋では日本レコードを記録した。
向かうところ敵なし、完成の域に達している超一流馬である。

そのイクイノックスがジャパンカップに出走するとあっては、
普通なら1強となる。
しかし、ひょっとしたらイクイノックスを止めるのではないかと期待される馬がいる。
3歳牝馬リバティアイランドである。

リバティアイランドは、過去6戦して5勝。
近4戦はGⅠ競走のみに出走して、4連勝中。
しかし、リバティアイランドが戦ってきたのは同世代の牝馬だけ。
同じGⅠ連勝でも、世代や性別や国境さえも超えて勝ち続けているイクイノックスとは価値が違う。
それでもリバティアイランドに注目が集まるのは、
オークスの勝ちっぷりが史上最強クラスだったこと、
重量差があることもあってジャパンカップでは牝馬の活躍が目立つこと、
といった理由がある。

この2頭のほか、
ダービー馬ドウデュース、
GⅠ競走を3勝しているタイトルホルダー、
去年の覇者ヴェラアズール、
2冠牝馬スターズオンアース、
潜在能力が高く評価されるダノンベルーガ、
といった馬が出走する。
実績馬が揃ったが、焦点はイクイノックス対リバティアイランドに絞られる。

強い馬は毎年誕生するが、
歴史に残るクラスの馬が同じ年に複数いることはあまり多くない。
そして同じレースを走ることはさらに希少である。
イクイノックスとリバティアイランドの両陣営が、
正々堂々この路線を選んでくれたことに感謝したい。

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「2009年6月13日からの三沢光晴」を読んだ [ヨモヤ]

タイトルの2009年6月13日は三沢さんの命日。
かれこれ14年前のことになる。
今ごろになって、三沢さんが死んでしまったことが胸に応える。
今ごろになって。

三沢さんは受け身の天才と呼ばれていた。
どんな技を受けても立ち上がってくることからゾンビとも言われていた。
その三沢さんが、あの日バックドロップを受けてそのままお亡くなりになった。
急角度であったわけでもなく、
不自然な落とし方をされたわけでもない。
まさに突然の死であった。

この本は、
2009年6月13日に何があったかという克明なドキュメントと、
三沢さんに関わった人たちの証言集で構成されている。
三沢.JPG

レスラーはいい意味でも悪い意味でも超個性的な人が多く、
団体のトップともなると人格面も含め批判的な声も聞かれるのが普通なのだが、
三沢さんを悪く言う声を聞いたことがない。
カリスマというより兄貴分的な存在であったようだ。
プロレスを愛し、
情に厚く、
面倒見がよく、
エロ話が好きな、
身を削ることをいとわないリーダー。

子どもの頃から全日本プロレスが好きだった私は、
馬場さん・鶴田さんの王道プロレス、
天龍さんの天龍革命、
三沢さん、川田さん、小橋さん、田上さんの四天王プロレスを見て育った。
体の大きくない三沢さんは、
鶴田さんに放り投げられ、
ハンセンさん、ブロディさんに吹っ飛ばされながら強くなっていった。
四天王プロレスでは、今から振り返れば危険な試合の連続だった。

あんなプロレスをしていたから寿命を縮めたんだ、
という人がいる。
おそらくそのとおりなのだろう。
ただ、あのプロレスがあったからこそ、三沢さんの記憶は永久に消えない。

なんか、今ごろ寂しい。

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