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映画評 「こいびとのみつけかた」 [映画評]

「まともじゃないのは君も一緒」の監督・前田弘二さんと脚本・高田亮さんが再びタッグ。
「まとも~」は楽しく観させていただいたし、
「#ハンド全力」「ソワレ」「ひらいて」などで好演相次ぐ芋生悠さんが出られるとあって、
楽しみにしていた。
しかしまあ、期待なんてものは、所詮。

倉悠貴さん演じる主人公は植木屋の見習いのような存在。
彼がコンビニで働いている芋生さんを見初め、淡い恋愛が始まっていく。

序盤は、「んな奴はいないよ」ながら、ファンタジーとしてほんわり見られるのだが、
少しシリアスな要素が絡み始める中盤から後半は、
物語が崩壊。
主人公の二人は「イタイ」レベルをはるかに超え、
とても共感できない存在に。
二人ともそうなのだから、感情の移入先がない。
「なんじゃ、これ」
と思いながら観続けなければならない苦しさよ。

芋生さんは、ある秘密を抱え、廃工場で妙な彫刻を作っている。
その彫刻が何であるか、回収されることはない。
二人が歌を歌うシーンがあるのだが、
メロディも歌詞も歌唱も、
全く響かず。

成田凌さんが珍しくというべきか、まともな人の役で出演。
それがそこはかとなく可笑しかったのが、この映画の数少ない美点か。

まともじゃないから映画になるのはわかるが、
こんだけ意味不明な世界観を見せられては、
映画の終了を今や遅しと待つばかりになってしまった。

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