SSブログ

ロシア経済が意外に強いことは知っておくべき [ヨモヤ]

ロシア統計局の発表によれば、
7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、前年同期比5.5%増だったという。
かなり大きなプラスだが、これは前年同期においてウクライナ侵略に対するアメリカやヨーロッパからの経済制裁で大きく落ち込んだことの反動による。
それにしてもプラスはプラスである。

報道規制が言われているなか、ロシアの統計を信じていいのかどうか訝る向きもあるだろうが、
IMFもロシア経済の回復を認めている。
大規模な財政支出、堅調な投資、消費の持ち直しが経済成長に反映している、とのことである。
また、ロシア産原油輸出に対する西側諸国の制裁については、あまり効果がないようだ。
ただし、2023年の実質成長率が2.2%と見込まれているのに対し、
2024年は1.1%と減速することを見込んでいる。
それでもプラス成長を維持することになる。

こうした状況を受け、ロシア政府の経済担当閣僚は
「ロシア経済は、制裁からの回復段階を過ぎ、成長段階に移行した」
と強気の見通しを説明しているという。
ロシア経済は、意外にといっては何だが、腰が強い。

日本にいると、海外の多くの情報はアメリカ経由だったり、アメリカのバイアスがかかっていたりする。
そうした情報からだけだと、
どうしてロシアの人たちがプーチン政権を支持し続けているのかさっぱりわからないが、
ロシア経済の強さもその理由のひとつなのだろう。

西側各国は、ロシアとの全面的な軍事対立となることはまったく望んでいない。
それでいて、経済制裁も効き目がないとしたら、打つ手が見当たらない。
ウクライナ戦争の早期終結は世界中の願いだと思うが、
どうにも目途が立たない。
ロシアが内部崩壊する可能性もそう高くはなさそうだ。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事