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映画評 「愛にイナズマ」 [映画評]

「舟を編む」「茜色に焼かれる」「夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石井裕也監督作品に、
松岡茉優さんと窪田正孝さんが主演で出演され、
池松壮亮さん、若葉竜也さんが脇を固められる。
大御所の佐藤浩市さんも参加。
そして映画オリジナル脚本。
え、面白くなる予感しかないんですけど。

というわけで、この秋最大級の期待を持って映画館へ。

前半は、松岡さん演じる若手映画監督が理不尽に虐げられる光景が描かれる。
悪役を演じるMEGUMIさんと三浦貴大さんが、しっかり憎たらしい。
松岡さんと窪田さんの奇妙な出会いが愉快。

後半は、復讐を誓った松岡さんとその家族を描く。
都会では殊勝に過ごしていた松岡さんが家族の前では暴君に急変するのがおかしい。

最後は、よく知らなかった家族の秘密が明かされて・・・
という流れ。

ふむ。

面白くなくはない。
松岡さん、窪田さん、池松さん、若葉さん、佐藤さんがワーワー絡まれるところは、
実に愉快である。
しかし、家族の秘密があまりにも取ってつけたようなものだし、
和解に至る道筋もなんとも予定調和。
イナズマというほどでもない。

また、映画的には意地悪した連中を見返すような場面もあってよかったか。
それこそありきたりだが、コメディなんだし。
もう一声、二声、なにか欲しかった。

ちょっと期待し過ぎただろうか。

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