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映画評 「ゴジラ−1.0」 その2 [映画評]

毎週毎週日本映画を観に行く。
日本映画が好き、というより、
応援の気持ち、新しい才能に出会いたい気持ち、日本人の今を見つめたい気持ち、
で足を運ぶ。
しかし、残念ながらほとんどの作品はつまらない。
なんでこうなっちゃうの、
という作品ばかりで、悲しくなることもしばしばである。

「ゴジラ−1.0」も、期待半分不安半分という感じだった。
日本を代表するビッグネームであるゴジラが、大コケにならないように願った。

だが、不安はいい方に裏切られた。
面白い。
しっかり作られている。
「なんだ、日本映画、ゴジラになればちゃんとできるんじゃん」
という感じである。

山崎貴さん、さすがであった。
特撮の凄さにグイグイ引き付けられる。
話の面白さに引き込まれる。

特攻隊上がりの主人公を神木隆之介さんが演じる。
彼がゴジラに向き合わなければならない理由がちゃんと描かれている。
だから感情移入しながら観ることができる。
ヒロイン役の浜辺美波さんとの絡みはなんだか漫画チックだが、まあよしとしよう。
オチも見え見えだがそれもまあよしとしよう。

名もなき人たちがゴジラに立ち向かう。
これもありがちな展開だが、グッとくるものがある。
わかりやすさが悪い方に作用していない。

突っ込みどころも少なくない。
なんだそれ、と言いたくなるところもある。
しかし本作は、そうした欠点を埋め合わせるに余りある魅力がある。

本作の北米プレミアが11月10日に開催され、
主演の神木隆之介さん、監督の山崎貴さんが現地入りしたらしい。
12月1日に北米公開となり、邦画では異例1500スクリーン以上での上映が決定しているという。
日本映画らしい湿っぽい展開もあるが、
それをひっくるめて楽しんでもらえるのではないかと思う。

もうやり尽くされたかと思われたゴジラ。
全くそんなことはなかった。
まだまだ可能性は広がっているようだ。
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