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第5回伝えたい映画大賞 その2 作品部門 [映画評]

日本アカデミー賞をはじめとする各種映画賞に疑問を感じ、
自分たちで「伝えたい」と願う映画を選ぼう、という思いで始めた「伝えたい映画大賞」。
前回お届けした俳優部門に続き、今回は作品部門。

ちなみに過去の結果は以下のとおり。

第1回(2019年公開の映画が対象)
大賞 「洗骨」 監督・照屋年之(ガレッジセールゴリ)
2位 「岬の兄妹」 監督・片山慎三
3位 「愛がなんだ」 監督・今泉力也

第2回(2020年に公開の映画が対象)
大賞 「37セカンズ」 監督・HIKARI
2位 「糸」 監督・瀬々敬久
3位 「アルプススタンドのはしの方」 監督・城定秀夫

第3回(2021年に公開の映画が対象)
大賞 「街の上で」 監督・今泉力哉
2位 「偶然と想像」 監督・濱口竜介
3位 「映画大好きポンポさん」 監督・平尾隆之

第4回(2022年に公開の映画が対象)
大賞 「マイスモールランド」 監督・川和田恵真
2位 「ハケンアニメ!」 監督・吉野耕平
3位 「さかなのこ」 監督・沖田修一

今回取り上げられたのは以下の作品。
「福田村事件」 監督・森達也
「せかいのおきく」 監督・阪本順治
「銀河鉄道の父」 監督・成島出
「あつい胸さわぎ」 監督・まつむらしんご
「茶飲友達」 監督・外山文治
「愛にイナズマ」 監督・石井裕也
「銀平町シネマブルース」 監督・城定秀夫
「リバー、流れないでよ」 監督・山口淳太
「遠いところ」 監督・工藤将亮
「PERFECT DAYS」 監督・ヴィム・ヴェンダース

2023年の映画賞を席巻した「ゴジラ-1.0」は俎上にのらなかった。
しかし審査員一同の評価が低かったわけではなく、「もう十分に評価されたから」といったところ。

私は、「あつい胸さわぎ」「福田村事件」「茶飲友達」を推した。
「せかいのおきく」も一線上。

「あつい胸さわぎ」は、大好きな作品。
「福田村事件」は、審査委員が共通して取り上げた作品。
「茶飲友達」は、キワモノになりそうなテーマを、しっかり作品として立体的に映していた。

議論の結果、
大賞に「あつい胸さわぎ」
2位に「福田村事件」
3位に「リバー、流れないでよ」
を選んだ。

「リバー、流れないでよ」は、アイデア満載のタイムループコメディ。
終盤がちょっと残念だったが。

「福田村事件」は、政治的な信条などを交えず、是非フラットな気持ちで見ていただきたい。
人間の怖さ、弱さ、切なさが描かれている。

「あつい胸さわぎ」は、2023年最も胸を熱くしてくれた作品。
評論家筋を含めて評価する声が大きくないのだが、それは一体なぜなのか。
ラストシーンは、日本映画史上に残るのではないか、とまで思った。
「伝えたい」という趣旨からすれば、この映画は外せない。

2024年もすでに4分の1を過ぎているが、いい作品が目白押しとはいかない。
是非、「伝えたい」と思える映画に出会いたい。

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