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キネマ旬報ベストテンで思う ~明るく弾けようぜ、日本映画~ [映画評]

キネマ旬報が、2023年日本映画ベストテンを発表した。
1位は、すでに発表されていたとおり、「せかいのおきく」。
2位以下は次のような順位。

第1位 せかいのおきく
第2位 PERFECT DAYS
第3位 ほかげ
第4位 福田村事件
第5位 月
第6位 花腐し
第7位 怪物
第8位 ゴジラ-1.0
第9位 君たちはどう生きるか
第10位 春画先生

「ほかげ」とか「福田村事件」とか「花腐し」とか「春画先生」とか、
いかにもキネ旬らしい順位である。
興行的に成功した作品は「ゴジラ-1.0」と「君たちはどう生きるか」くらいだろうか。

ベストテンに入った映画は、概ねどれもいい映画だと思う。
作者の思いのこもった、さすがの作品が選ばれている。
ただ、暗い作品が多い。

暗い作品が悪いとは思わないし、
暗いだけの作品が評価されているとも思わないが、
ハチャメチャ、元気はつらつな作品が少ない。
「春画先生」は弾けていたが。

映画は娯楽の王様と呼ばれていた。
ただひたすら楽しく面白く、それでいて評価もされるようなそんな作品がもっと作られることを祈る。
作り手の初期衝動に引きずられ、しっちゃかめっちゃかでありながら心に刺さる、そんな作品が生まれることを祈る。
若い作り手による、魂をぶつけてくるような作品に出会えることを祈る。

ワクワクするような、
一生忘れないような、
観てよかったとしみじみ思えるような、
元気を思い切りもらえるような、
そんな映画に会いたい。

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