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外国人観光客が3,000万人を突破 この先どうつなげていくか [お役所内案内士]

日本を訪れる外国人観光客が初めて年間で3千万人を超える見通しになった。
政府は2020年に年間の訪日客を4千万人にする目標を掲げているが、これを射程にとらえたと言ってもいいかも知れない。

元々の政府目標は、2020年に2千万人だった。
これが早々に達成されそうになったので、目標を一気に倍に引き上げた。
当初は、いくらなんでも倍は厳しかろうと思われたが、どうやら不可能な数字ではない。
ちなみに、2010年以降の訪日外国人観光客の推移は以下のようになっている。
10年 861万人
11年 622万人
12年 838万人
13年 1,036万人
14年 1,341万人
15年 1,974万人
16年 2,404万人
17年 2,869万人

東日本大震災の影響で2011年にかなり落ち込んでいるが、そこからは右肩上がり。
これまでの上昇幅と比べると今年の伸び率は下がるが、
西日本での豪雨災害、
相次ぐ台風、
北海道での大規模地震、
といった厳しい環境があったことを考えると、健闘したと言えなくもない。

もちろん、課題もある。
まず、けん引役がアジア諸国に偏っているという面がある。
「訪日外国人観光客」とまとめて言うが、中国、韓国、台湾、香港の4カ国・地域で全体のおよそ7割を占めるというから、結局、そこがどうなるかで人数は大きく変わる。
万一、以前のような反日デモでも発生しようものなら、中国から観光客はがたんと減ることになる。
有難いお客さんだが、頼りっぱなしはよくない。
また、訪日客は増えても、消費額はあまり増えていないと言われる。
高級ホテルの建設や夜の需要をどう取り込んでいくかがカギとなる。
災害時の対応や渋滞対策、セキュリティ問題なども避けて通れない。

外国人観光客が増えて迷惑を受けている人も少なくないだろう。
そうした方々は、もうこれ以上増えてほしくないと思っているかもしれない。
しかし、もうこの流れは止められない。
である以上、受け入れ方をしっかり整える方向で考えるしかない。
そして、課題を分散させる意味でも、経済効果を行き渡らせる意味でも、地方の頑張りが期待される。
成田や関空に着いたのち、東京や大阪を経ずに地方に行き、
そこで宿泊する人が増えれば、
さらにいい循環になる。
もちろん、そうなった場合、受け入れ側の問題がまた出てくるだろうが、それは解決しがいのある問題である。
訪日外国人観光客が増えて、みんなが喜べるようにしていきたいものである。

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