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映画評 「すくってごらん」 [映画評]

金魚すくいを題材にしたコミックの実写化。
片田舎に左遷された銀行員が、町の人々との出会いを通して前を向いていく、という展開は、
正直なところありがち。
観る前に興味深いと思っていたのは、これがミュージカルである点。
半沢直樹で印象的な演技をされていた尾上松也さんが、心の声を大音量で歌いまくる。

ミュージカルだから当然だが、何かと言うと歌い出す。
尾上さんは、なかなか印象的な声で、コミカルな歌詞を歌い上げる。
「なんで歌うの?」
というのがミュージカルにお馴染みのツッコミだが、本作はもともとコメディなので、違和感があることもマイナスにならない。
ラストが異様なほどさっぱりしていたのもよかった。

とはいえ、映画全体として「すごくよかった」とまで言えるかというと、そこまでは。
もっとドラマチックに見せてもらわないと、感情移入にまでは至らない。
また、ワーワーやっている割には、筋立ては平板。
コメディであり、あまりややこしくする必要はないが、
ストーリーにもうひとひねりあれば、奥行きが出たのだが。

ヒロインは、ももいろクローバーZの百田夏菜子さん。
共演に、柿澤勇人さん、石田ニコルさんなど。
みなさん、それなり、という感じ。

「すくってごらん」は、リラックスして観られるコメディミュージカル。
楽しく時間を過ごすことができる。
同じ小品でも
「カメラを止めるな!」や
「Bの戦場」
といった作品のような突き抜けた感動はないが、
そこまで期待しなければ、これはこれで。

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