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京都市が赤字決算の驚き [公会計]

京都市が、令和2年度一般会計決算の概要を発表した。
それによると、実質収支が3億円の赤字になったという。
赤字は11年ぶりのことらしい。

民間企業では、赤字はそれほど珍しいことではない。
国税庁の調べによると、赤字法人率は約66%とのことなので、
3分の2の会社が赤字ということになる。
赤字が珍しくない、
というより、赤字でない方が少数派であることがわかる。

一方、自治体の赤字は極めてまれである。
令和元年度決算でいうと、
何千もの自治体の中で赤字となった団体はゼロ。
すべての自治体が黒字であった。
元年度が特別というわけではなく、
基本、いつの年も赤字となる自治体は一つもない。

それだけに、京都市の赤字決算は驚きである。
5月に、収支改善に取り組む旨発表されていたが、
当然ながらその段階で今回の決算の概略は掴んでおられたのだろう。

コロナ禍によって、
税収は下がり、
福祉の経費は上がる、
となるのが普通だから、となると赤字決算はほかにもボコボコ出てくるだろうか?

おそらくそうはならない。
自治体の主要な財源である住民税や固定資産税は比較的安定的だし、
税収が下がり、経費が増えれば、
そこを交付税が埋めるはずだからである(実際は必ずしもそうとはならないが)。
京都市は京都市が抱える独自の事情で赤字決算に陥ったのだろう。
企業と違って、連鎖倒産、というようなことも起こらない。

もちろん、だからといって他人事としてとらえていいはずがない。
どこの自治体も、明日は我が身である。
財政は悪化するときはあっという間だから、その兆候をしっかりつかむ必要がある。

京都市がこれからどんな取組を進めていくのか。
こちらも、明日は我が身である。

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