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いい作品を作れば世界が認めてくれる 「ドライブ・マイ・カー」アカデミー賞を受賞 [映画評]

正直なところを言えば、
「やった~」
というより、
「う~ん、残念」
という気持ちの方が強い。

アカデミー賞において濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は、国際長編映画賞を受賞したものの、
作品賞には届かなかった。
国際映画賞はほぼ確実視されていたので、
作品賞も併せて取れれば手放しで万々歳というところだった。

私はたくさんの邦画を観ているが、
正直なところ大半は残念な出来栄えである。
健闘むなしく届かなかった、
というものよりも、
残念ながらなんの志も感じられない作品の方がずっと多い。

作り手としては、
プロデューサーの意向とか、
予算の都合とか、
いろいろ言い分があるのかもしれないが、
いや、ほとんどはもともとの志の低さによるものだと断ぜざるを得ない。

「ドライブ・マイ・カー」だって、
作る前からこんな風に評価されることが約束されていたわけではない。
言ってしまえば、地味なテーマの地味な作品である。
しかし、作り手は逃げなかった。

すべての作品がアカデミー賞やカンヌ映画祭を狙えるわけではないだろう。
はじめから届く範囲がある程度決まってしまっている映画もあるかもしれない。
ただ、そのなかでしっかりしたものを作ってほしい。
作り続けてほしい。
映画を撮れる喜びと幸せを忘れず、
志を高く。
映画ファンはちゃんと観ている。
世界はそれを待っている。

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