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事業仕分けの目標は何? ~3兆円削減のためだったら、ちょっと・・・~ [公会計]

政府の行政刷新会議による「事業仕分け」がいよいよ始まりそうだ。
開始前の委員選びのゴタゴタで、期待度が急速に下がってしまった人もいるだろうが、逆に注目度が増した面もある。
誰もが、ああした形での委員の差し替えには賛成できないだろうが、それはそれとして。

改めて「事業仕分け」のいいところは、第三者の視点が入ることと、オープンになることである。
利害関係者とのしがらみや過去の経緯などに縛られて、特定の人たちの間だけで決められてきたことが、多くの人にさらされることはいいことだと思う。
使われるお金は公金であり、だからこそオープンが似合う。会社の意思決定過程とはそこが違う。

しかし、今回の事業仕分けの目標は何なのか、ちと心配な面もある。
新聞報道などで漏れ聞こえてくるのは、「3兆円程度の削減」であったりするのだが、それが政府の真意だとすれば、非常に不安である。

そもそも、「削減のため」にやるのであれば、わざわざ仕分けが必要だろうか。
それこそ政治主導できちっと削減すればいい。政治ができないことを仕分けチームに任せるというのでは、誰の主導なのかわからない。

また、3兆円という規模も「?」である。
95兆円のなかの3兆円とすれば、ほぼ誤差の範囲である。消費税分だけでももっとある。
たった3%の削減のためにこれだけ大騒ぎして仕組みを立ち上げているのだとしたら、民間企業の人からは、「やれやれ」と思われても仕方があるまい。
売上が半分とかになってもなんとかやっていかなければならない厳しい経済環境である。あえて言わせていただくが「たかが3%」のためにこの騒動では、先行きが案じられる。

このままでは、事業仕分けがあく抜きガス抜きポーズつけのために使われるのではないだろうか。そんな心配を覚えてしまう。
「たとえそうであったとしても、こうした仕組みができただけで大きな一歩ではないか」といった意見もありうるのだろうが、それはあまりにも寛大過ぎるだろう。
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