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マリコさまのカワイイ区長退任は残念 [ヨモヤ]

福岡市が、市のPR活動の一環としてホームページ上に開設した仮想の行政区「カワイイ区」の区長を務めていたアイドルグループ「AKB48」のメンバー、篠田麻里子さんが退任すると発表した。
マリコさまの一身上の都合かと思いきや、カワイイ区についての苦情が原因という。
騒動となることを心配した市側が、「篠田さんのイメージを損ねて申し訳ない」と篠田さん側に退任を打診したようだ。
市からそう言われたら、篠田さんとしても辞めるしかない。

とかくお堅いイメージのある役所としては、「カワイイ区」の取り組みは非常に斬新であると注目していた。
もちろん、「税金の無駄遣い」といったお決まりの批判は出るだろうが、きちんと予算化し、市民の代表である長と議員が認めたものなのだから、胸を張って進めていけるものと考えていた。

今回の退任劇のきっかけは、
「カワイイ女子を奨励していて男女差別を助長する」
などと苦情が寄せられたことだという。
その数は、4件。
ちなみに、カワイイ区の趣旨に賛同して住民登録された方は4万人を超えているという。

役所としては、少数でも意見は尊重しなければならない。
それは正論であろう。
また、4件の苦情が寄せられるということは、その何倍もの人が不快に思っておられると考えるのが自然である。
その意味で、無視すべきとは思わない。
しかし、それにしても、と感じざるを得ない。

寄せられた意見は、
「男女の役割分業意識を助長する」のほかに、
「女性の自立を阻む」
というものもあったらしい。
大変失礼ながら、その深刻な受け止め方にユーモラスな感さえ受けてしまうが、ご本人は大真面目なのだろうから、市がきちんと対応するのは当然である。
それでも、今回の対応はやはり残念である。

市は、カワイイは男女差別を助長するものではないとして、カワイイ区を継続されるようだが、この事業の成り立ちが、マリコさまありきであったことを考えると、区長退任後の姿は、これまでと全く違ったものになると考えるしかない。
カワイイ区の住民登録をされている人たちにとっても、愉快なことではないだろう。

櫻井 孝昌さんによる「世界カワイイ革命」という大変面白い本を読んだことがある。
世界が日本のカワイイに注目している。
NHKでも「東京カワイイTV」という番組を放送している。
もうとっくに、カワイイという言葉は、容姿といったちっぽけな基準を飛び越えているものかと思っていたし、福岡市もそのつもりであろうと考えていた。
なんとも、残念である。

このニュースには、考えさせられる点が多い。
税金の使い方
市民からの意見の取り上げ方
斬新な施策の難しさ
効果の測り方
撤退戦略
などなど。
いろいろ学んでいかなければ、単に残念ということに終わってしまう。
この先に活かしたい。
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コメント 3

葦立 茂蔵

 それなら、区長を美輪明宏さんにお願いするとか、ねぇ。
by 葦立 茂蔵 (2013-02-24 09:55) 

淋

確かにある意味カワイイけれど・・・
by (2013-02-25 03:44) 

葦立 茂蔵

 ご本人が受けてくれるかいざ知らず、これほどの人選は無いでしょう。去年の紅白での「よいとまけの唄」の若者の支持率をご存知ですか。
by 葦立 茂蔵 (2013-02-25 20:30) 

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