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入国禁止令のアメリカで見えるもの ~トランプ政権の危うさとアメリカの良き一面~ [ヨモヤ]

訳知り顔の方が、二か月くらい前、こんなことを言っていた。
「トランプさんが散々トンデモないことを言っているのは、選挙のうちだけ。
 実際に就任したら、今言っているようなことをするはずがないから、心配しなくていいですよ」
そんなものかなあ、と期待したが、その方の予言は大外れ。
トランプ大統領の振る舞いは、選挙中と同様、いやそれ以上に常軌を逸して見える。
メキシコとの間に壁を作るなどの政策もさることながら、
就任演説のときの来場者は、「オバマ大統領就任時より多かった」などと本気でおっしゃっり、メディアが嘘をついているとガチで怒っておられるようだから、こうなるとちょっと精神状態が心配になる。

イスラム教徒の多い中東・アフリカ7か国からの渡航者の米国入国を一時禁止する大統領令も、本当にやってしまった。
意味も効果もない上に、混乱と憎しみだけは増してしまう政策であり、トランプ大統領のみならず、これを止めさせることのできないまわりの人たちの能力にも大きな疑念が生じる。
最初くらいはやりたいようにやらせてみよう、ということなのだろうか。
それでどれだけ多くの人が被害を被ったとしても。
アメリカ、大丈夫だろうか。

トランプ大統領だけを見ていると、「やれやれ、アメリカもひどい国になったなあ」で終わりなのだが、今回の騒動ではアメリカの良き一面も見える。
今回の大統領令に抗議するデモが、全米に広がっているのである。
首都ワシントンやニューヨークなど全米30都市以上で行われており、数万人規模の参加があるようだ。
しかも映像で見る限り、イスラム系の方より、白人の姿の方が目立つ。
つまり、実際に差別される側ではない方たちが、猛烈に怒り、具体的な抗議活動を起こしているのである。
この辺り、
一党独裁で言論統制がされている中国とは一味も二味も三味も四味も違うし、
一方方向に一気に世論が傾いてしまうように見える韓国とも違うし、
何があってもあきらめ顔になりがちな日本とも違う。

多様性を守ろうとし、
自分の意思を表明するために敢然と立ち上がる。
名もない人たちの行動から、
アメリカの強さの秘密がうかがえる。

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