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映画評 「空飛ぶタイヤ」 [映画評]

本作は、「半沢直樹」や「陸王」「下町ロケット」などの原作者として知られる池井戸潤さんのベストセラー小説を実写映画化したもの。
監督は、「超高速!参勤交代」で評判を取った本木克英さん。

池井戸さんの小説に人気があるのは、
・勧善懲悪
・弱者による逆転
・山あり谷あり
・スカッとするラスト
といった要素が揃っているからだと思う。
これを最もいい形で映像化したのがドラマ「半沢直樹」であっただろう。
テレビドラマに全く興味がない私も、この作品にはグイグイ引き込まれた。

本作「空飛ぶタイヤ」も、わかりやすい設定、ストーリーで観る者を飽きさせない。
すでにWOWOWでドラマ化された原作でもあり、テレビで十分という意見もあるかもしれないが、これはこれで楽しめた。
薄いかもしれないが、2時間の尺でできることはしっかりされた印象である。
何度も観たいとは思わないが。

主演は、TOKIOの長瀬智也さん。
いろいろな意味で中小企業の社長っぽくは見えないが、そろそろ40歳という年齢にふさわしい貫禄も身に着けてきておられて、映画を引っ張られていた。
ディーン・フジオカさん、高橋一生さんは、俳優としてのキャラが立ちすぎていて、映画の中での存在感が微妙な感じになる場合が多いが、今作もそんな感じ。
でもまあ、華がある。
社長を支える役の笹野高史さんが安定をもたらし、岸部一徳さんは例によって悪役を憎々しく演じておられた。
長瀬さんを支える妻の役で深田恭子さんが出演。
深田さんが出てくると、映画自体がちょっと違った空気になるくらいの存在感であった。
それがいいことかというと、実は微妙なのだが。

「空飛ぶタイヤ」は、わかりやすい映画。
期待通りの展開を、安心して観ることができる。
元気が出る、という人もいるだろう。
見せ場も多く、飽きさせない。
お金を払ってみるかどうか、これは好みによる。
映画独特のエクスタシーまでを期待すると、それはちょっと荷が重い。

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