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映画評 「ワンダー 君は太陽」 [映画評]

邦画を中心に観ることにしているので、洋画はかなりの大作でもスルーしているのだが、本作は非常に評判がいい。
傑作だったら後悔することになるので、ちょっと時間が空いた隙に覗いてみた。

ストーリーはこんな感じ。
 10歳のオギーは、両親と姉の愛情に恵まれて育った少年。だが、彼は普通の子ではない。遺伝子の先天性疾患で、変形してしまった顔の持ち主なのだ。そのため、今まで学校に行ったことがなかった。27回の整形手術に耐えて初めて通うようになった学校生活で困難にぶち当たる。

このストーリーからは、わかりやすいお涙頂戴が予想される。
最初いじめられていた子が、周囲の支えもあって立ち直って、ハッピーエンド、といった。
しかし、本作は、姉の視点や姉の友だちの視点、クラスの友人の視点なども併せて描くことで、映画に膨らみが出ている。
いじめられている子だけでなく、周りの人たちもそれぞれ大変な日々を過ごしているのであり、そこがキチンと描けていることには好感が持てる。
支持が高いのも、このあたりが理由だろう。

ただ、それでも甘々だった。
登場人物が、皆、最後にはいい人、いい子なんだもの。
こんな世界だったら素晴らしいけれど、そんなことはない。
ラストも、砂糖多めのパンケーキに、シロップをかけ、はちみつを塗り、ジャムを乗せたくらいに甘く、私の口には合わなかった。
こうした映画が好きだという方がおられるのはわかるし、ひどい映画でもないとは思うけれど、ほかに観るべき映画が山のようにあるのではないか、というのが私の感想である。
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