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インフレは経済を破綻させる  ~ ベネズエラの物価上昇率は100万%に ~ [経済を眺める楽しみ]

日本は長くデフレに苦しめられている。
出口が見えそうになっては遠のくといったことの繰り返しで、安定した2%の物価上昇はなかなか達成できない。
確かにデフレになると、モノが売れにくくなるし、借金を抱えている人は苦しくなるし、企業の採算も取りにくくなるなど、弊害が多い。
しかし、インフレよりマシだと思っている人は少なくないと思う。
「物価が下がって何が悪い」と思っている人も多いだろう。
少しでも安い店を探すためにチラシを舐めまわすようにご覧になっている方からすれば、モノは安いほどいいというのが正直なところだろう。

デフレは日本経済をむしばみ、体力を奪ってきたが、経済が破綻するまでには至っていない。
片やインフレはどうだろう。
目指す2%程度のインフレなら心地いいだろうが、10%、20%となると生活は苦しくなるだろう。
物価はすいすい上がっても、給料が上がるのには時間がかかるのが普通だから。

さらに、これが月額50%超といったような、ハイパーインフレになったらどうだろう。
デフレの場合、下がっても10%とかいったレベルだが、インフレには天井がない。
物価が短期間に2倍にも3倍にもなれば、国民生活は、完全に崩壊してしまうだろう。

現在、南米のベネズエラが、ハイパーインフレに苦しんでいる。
IMFによれば、ベネズエラの物価上昇率は、
「2018年末までに100万%に達する」
とのことである。
100円だったものが、100万円になるということだ。
これでは、経済は崩壊し、国民生活は成り立たなくなる。

今の日本において、インフレを恐れて金融緩和の手を緩めることはないと思う。
その一方で、インフレの恐ろしさは知っておきたい。
アルゼンチンやブラジル、ロシアといった大国でも程度は違うが、激しいインフレが起こったことがあることも押さえておきたい。

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