今さら、１兆、２兆借金が増えたとて

今年度の税収が、思ったより悪いらしい。
政府は、当初予算で見込んでいた62兆4,950億円から大幅に下方修正する方針を固めたのだという。
企業業績が想定よりも悪化しているのが主な理由で、
どうやら、１兆円を超える規模で下振れすることになるようだ。

予算はあくまでも予算だから、見込みより下振れすることもある。
それは仕方がない。
地方自治体は、予算に穴を開けたら大変なのでなるべく固く見積もろうとするが、
ハナから借金漬けの国では、足りなければ借りればいいので、
固くいくというより、正しいと思われる数字を予算化しているのだろう。

税収が予算を割れるため、補正予算を編成するらしい。
それに対して、新聞の記事などでは、
「３年ぶりとなる赤字国債の追加発行の懸念が高まっている」
といったコメントが付されていて、
赤字国債を積み増すのが、いかにも悪いことのように書かれている。
確かに、胸を張れた話ではないかもしれないが、予算どおりに収入がないことは大いにあり得る話である。
それに、これを言っては身も蓋もないかもしれないが、
すでに累積の債務は1,000兆円もある。
今さら、１兆、２兆増えたところでどうということもないだろう。

もちろん、
「なければ、借金増やせばいい」
と最初から開き直るより、できる限り国債を発行しないような努力をした方がいい。
しかし、正直、今さらである。
１兆、２兆増えたところで、ねえ。